black game 5
不定期ですがこれから長々やっていきたいと思います。
ようやく上半身が動くようになって来た…。壁によりかかりこの状況を考える。ここに来ては受け入れられない現実が次から次へとやってくる。今こんなところを襲われたら…………………。焦る気持ちを無視してどうして僕を殺さなかったのかを考えた。食料は全て消え、電池も消えた。トンカチだけは残っていた。相手が使ったアイテムは多分ガスか何かだろう。睡眠作用と全身麻痺のおまけ付きと言ったところか…。あくまで憶測にすぎずたんなる毒ガスで効果が遅れてあらわれるものかもしれない。まぁなにはともあれ……今は生きている……。
「ようやく足が動くようになった…か。」
問題はこれからのプランだ。食料もない。懐中電灯の電池もストックがない…。さてどうする。僕には交渉に使えるものなど何もない。トンカチなど欲しがる人はそうそういないだろうし。
…………コツ……コツ…コツ
!!まずい!誰かが近づいて来ている…!とりあえず懐中電灯の明かりを消す。どこだ?!どこから来る?!と、とにかく足音をたてずに今は逃げるしかない…。どうやら右の奥の曲がり角の方に小さな光が見える…。僕は近くの曲がり角を左に行きその場を離れた。
この迷宮に安全な場所など…どことしてないのだった。その場にとどまっていることこそ危険だということが分かった。僕は歩き続ける。ただ静かに歩き続ける。静かな闇の世界を…自分の影さえも飲み込むこの迷宮を僕は残り23時間半生き延びなければならない。
………コツ
「ツツツ!」
………コツ…コツ
聞き間違いではなかった。つ、ついてきている!足音はそれなりにしないようにしているのにどうして僕の場所が分かる!!?
……コツ……コツ……コツ
近づいてくる!は、早く逃げなきゃ!
??「逃げても無駄だ。俺はお前の位置がわかる。正確には半径25メートル以内のプレイヤーの位置が分かる。逃げても無駄だ。お前をどこまでも追いかける。そして……殺す。」
くっ!そう言われた瞬間僕は全力で走り出した!やつのレーダーから出ようとただ全力で走り出した!だがあきらかに後ろから気配を感じる。追ってきている…!逃げろ!逃げろ!逃げろ!!自分の脳に何度も怒鳴りつけながら全身の神経を研ぎ澄ましこのいりくんだ迷宮を右へ左へ上へ下へと逃げていく。
??「いつまで逃げ続けるつもりだ??」
くっう!相手は大人だ!足の早さではとても勝てない!どうする!このままでは捕まる!
ッッッッッ!!暗闇でまた何もないのに転んでしまった!!ま、まずい!はやく逃げな………!!!
何もないのに………いや………つまずいた僕の足元には……細長い………アイテム箱が…あった。
寒すぎて布団から出れない病が発症しました…!