表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/50

イレーヌとソフィアの変貌2

11月20日。イレーヌとソフィアは登校した。まずは旧校舎でニュース映画を鑑賞。ビデオはインゲたちが用意してくれた。なのでお姫さまたちは1日遅れで最新のニュース映画を見ることができるようになった。イレーヌたちの唯一の不満は王族の魔法戦士がいないこと。もちろんニュース映画だから実録ではないし、主演を務めるのがリタイヤ中の魔法戦士だと知ってはいた。2人は[ベガ]の大覚寺知里と娘のいのりが好みだ。ベガはリタイヤ中の魔法戦士で32歳と14歳の母娘コンビ。知里はイアン。いのりはニックと戦う。マルスは16歳でクラスメイト。知里たちは紺のブレザーに白のミニスカート。知里は赤。いのりはブルーの下着を身にまとった。オーバーニーソックスは知里が黒。いのりがパープル。イアンたちは白のセーラーに白のズボン。実戦では対戦前に柔軟体操したり雑談したりするが、ニュース映画ではカットされ、いきなり対戦が始まる。場所は廃校の体育館。ベガはマルスとお揃いの白のアームカバーを装着し、館内の奥のステージの反対側に設置された足場に立ち、からだをかがめてジャンプした。天井に両手をつき、力をため、その反動を利用して頭を下げながらステージへと向かっていく。ステージで立つ彼らにいきなりヒット。イレーヌたちは歓声を挙げた。幸先のいいスタート。知里たちはステージでも目覚ましい活躍を見せた。ふわりと着地してからの戦いは対面と呼ばれるが、ベガはハイキックとローキックのコンビネーションが絶妙。イアンたちはリズムに乗れない。美人母娘はステージでムリをせず、足場へと戻っていく。上からのキックから対面に至る流れを基本線と呼ぶが、ベガは基本線に忠実。ニュース映画は実録ではないが、限りなく実戦に近い。お姫さまたちはビデオに見入った。前半は知里たちが押し気味。後半に入っても美人母娘は奮闘を続けた。するとマルスが動いた。字幕によればイアンたちの即興。どうやら彼らの提案で4人はゲームを始めたようだ。オクラホマミキサーを踊り、途中で曲が止まる。この時点で止まった相手とキスしないといけない。しかも必ず舌をからませないといけないので軽いキスはダメ。それは2倍速で流れ、ベガは対面を戦いダンスに興じた。止めるのは中の人だが、ステージを見ずに止めるからダンスゲームは盛り上がった。知里たちは彼氏とキスしたいが、なかなかできない。どころか母娘同士のキスがふつうにあり、徐々に淫らな空気が醸成されていった。イレーヌたちは生唾を飲み込んだ。徐々にエスカレートし、キスだけにとどまらなくなった。美人母娘は真ん中に設置された足場に戻り、残り時間を節約してまでダンスゲームにのめり込んでいった。お姫さまたちは知里たちが彼氏でないマルスにふくらみを愛撫され、深いキスに興じるのを目の当たりにした。でもコレが対戦なんだ。イレーヌたちは目をそらさなかった。美人母娘が彼氏とのキスに臨んでもそうでないマルスとの違いが感じられない。むしろそうでないマルスの方に激しくされてる感じ!?お姫さまたちは少なからず混乱しながら鑑賞を続けた。もちろん引き続き戦いは続行された。後半からは彼らの即興が始まるため、色香が増し視聴率がグッと上がる。しかも無修正ノーカットで流されるのだ。コレがふつうに毎朝地上波で放映されるのが奇跡に近い。でも知里たちは美しい。ダンスゲームは白熱した。美人母娘は競い合うようにのめり込んでいった。最後は彼氏でない方のマルスとのキスで幕を閉じたが、知里たちは彼らにふくらみをまさぐられ、タイムアップしてもなお唇を離さなかった。ようやく口を開放されてもなお美人母娘は恍惚としたままよだれをたらしまくった。もともとベガはイアンたちとやる予定はなく、かつての交戦国へ復帰するつもりだった。でも撮影現場で既成事実を積み重ねられ、共演したマルスとやることになった事例は数しれない。「どうやら知里たちはイアンたちとやりそうね」「たぶんね」知里たちはお茶の間で大人気だし、マルスはイサリ公国所属。ということは美人母娘がイサリ公国で復帰戦を迎えることになりそうだ。こんな番組を毎朝見ておればいかに王族でも影響を受けるもの。イレーヌたちは替えの下着を用意して登校せざるを得なくなった。もちろん下着は自分たちで洗濯した。お姫さまたちは昼休みに部室でコスプレに興じた。放課後はもちろん部活。実際にはサークル活動だが、異世界には部活がないため、サークル活動が部活という位置づけ。旧校舎に部室を確保できたのもマルゴ先生が奔走してくれたから。でも職員会議で不在の日もある。イレーヌたちは新コスプレ通りに繰り出した。紺のブレザーに白のミニスカートを身にまとい、さっそうと街を歩く。マスコミはお姫さまたちを見逃した。でないと面倒なことになる。王族のスキャンダルなんて庶民は望まない。彼らは健全だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ