学園生活
あの日から、しばらくして今、俺は入学式に出ている。
ここ、アルセノア魔法学院は、この国マルシア国で一番の魔法学院らしい。
アルセノアの卒業生は魔動騎士や魔道市役所という、エリート道を歩んでいる卒業生がほとんであり、中には、最前線のパーティーチームで、活躍している卒業生もいる。
兄貴や姉貴の場合は、実家の暗殺業をついでいる。
というのも、俺も昨日父から聞いたが、なぜだかわからないが自然としっくりきた。
父も驚いていた。なんだ驚かないのかと。
自分にとって、暗殺という物騒な言葉は聞きなじみのある言葉であった。
まぁそれはさておき、この学校を卒業できらば安定した職に就ける可能性が高いという。
あまりにも、入学の挨拶が長い。もうかれこれ、20分は立っているんだが...
「なぁ、学園長の話長くね?」
俺の横に立っていた、男が話しかけてきた。
「そうだな、そろそろ足が痛くなってきた。」
「同じこと何回もはなしてるぜ。もうありゃ、近いな。」
「同感だな。ただ、ここの学園長だ。最低限のリスペクトは持っておこう。」
そういうと、男は笑いながら
「そうだな」
と納得していた。
「ところで、名前教えてくれよ」
「すまん忘れていた。クロノクス・タクト。よろしく」
「クロ...お前まさか..!噂のクロ一家の御曹司か!」
「噂されてることは今知ったんだが」
「そりゃ、噂されるだろ。天才兄弟の弟が入学してくるなんてよ」
どうやら、兄貴と姉貴はこの学園では凄いらしい。
「この学園で、クロ兄弟を知らない奴はいない。去年の魔道祭では七聖天の一員になる予定だった、ダンダスさんを公開処刑。まぁ、死んでないが、あれは悲惨だったぜ。優勝候補だった男が大衆の前で半殺しにされるんだからよ。それにやったのは、妹のマリナさんだ。」
「姉貴が?」
「てか、全くしらねーのな。」
「えー去年は、重い病で寝たきりだったんだよね。」
「そうなんだな。そりゃ仕方ないな」
(あー養子だってことばれなくてよかったー)
「で、兄貴はでてないのか」
「あー確か、でてなかったな。理由は知らん。兄貴なんだから、聞けばいいじゃん。」
「そうするは。」
「とにかく、クロ兄弟は七聖天からスカウトがきてるらしいぜ。」
「七聖天は知ってるよ。王国を守る七人の聖騎士だろ。」
「なに自慢気にゆってるんだよ。知ってて当然だろ。」
(父さんから、社会のしくみとか社会情勢とか色々教えられてて良かったぁー)
「ようやく、学園長の話も終わりそうだな。とりあえずこれからよろしくな。」
「ああ、こちらこそよろしく。」