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9最強のデレツン猫デブ

●9最強のデレツン猫デブ


外猫デブ

私の家族は外の猫にはかなり適当に名前を付ける。(家猫も大して変わらないが一応考えてはいる)

外猫は入れ替わりが激しいので印象がない猫は本当に覚えていないのだがこのデブだけは特別印象に残る猫であった。

なにせデブという名前はこの猫にしかつけていない。チビは多分十匹以上名付けたと思う。

このデブ、名前通り太かった。そしてかなりの不細工だった。

長年猫を見てきた私の考えなのだが外で喧嘩をして強い猫の大半はむくんで不細工な顔になっている。これは逃げずに真っ正面から闘っているから顔をケガすることが多く皮が厚くなっていったのだろう。弱い猫は逃げて後ろから攻撃されるので下半身にケガが多かった。

だから不細工なデブは野良猫界ではかなりの間ボスであった。(私調べだが)

うちにもエサを食べにくるというより雌猫がエサを食べにくるからナンパ目的で来ているようだった。

だから触らせてはくれるが気分屋で撫でている途中でマジ噛みは当たり前であった。

頭もかなり良く野良猫界のボスの風格を持つ猫だった。

そんなデブもたまに喧嘩に負けたのか弱った様子でうちにやって来ることが何度かあった。

そんな時はだみ声で泣いて人に甘えてくる。

しかし私の家族はデブの性格を知っているので。何もせずにエサをやるぐらいしかしなかった。

父以外は、がつくが。

そう私の父である。もの凄い野良猫の風格のあるバカでかい猫を子猫かのように可愛い可愛いと言ってのける猫バカの父だ。

しかし父は基本猫達には下に見られている。そのわけは猫に対しての接し方がかなり下手なのである。

自分が呼んで脚の上に乗せたくせにすぐに飽きておろしたり。甘えてきても自分がめんどくさいと思ったら相手にしない。どこの幼児かよ、と突っ込みたくなる。(ちなみに今は孫に対してその対応をしていて遊び相手としてしては失格でアッシー君兼お金出してくれるマンと化している)

その父、デブが甘えてくると私達家族に懐いてきたと自慢する自慢する。

その日も外からデブが鳴くので窓を開けてデブを撫でる父。

それをまた自慢する父だったがデブがそんなに可愛い猫でないことを父以外の家族は知っていた。

私は猫は基本等価交換の基本にして生きていると考えている。

人に甘えるのは自分に何かしてほしいから。撫でてほしいのか、エサを食べたいのか、それを人側が察して対応しなければ猫の好感度は上がらない。そして野良猫界のボスであるデブが人に甘えてまで欲しいものそれはエサしかなかった。

父にはそれを察することが出来なかった。

天罰が下る。

私はその光景を見ていた。

もの凄く嫌そうな表情で撫でられるデブが懐いてると自慢気な父の手に思いきり噛みついた。

家中に響き渡る父の悲鳴。

触るならエサよこせやと両前脚で父の手をガッチリホールドでマジ噛みのでデブ。

ほーらやっぱりと呆れる私達家族。

とてもよそ様に見せられない光景がそこにあった。

ようやく噛むのを止めたデブはもうここには用はねえよと言わんばかりのチンピラみたいにして出て行った。

後に残ったのは血まみれの手でへこむ父であった。

この後、父は病院に行かねばならないほど手どころか腕まで腫れたのだ。

これで反省するかと思いきや父はこのあとも他の猫に噛まれて何度か病院に行くことなる。

学習してくれ父よ。

これが最初デレできてツンになったデブの話である。

おかげで他の猫にデブと名付けなくなるほど印象に残った。


デブ ニャーゴ( *・ω・)

父 よーしよしよし(*´ω`*)

デブ ヴゥニャッ!(#`皿´)ガブッ!

父 何でーッ!Σ(´□`;)


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