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16ちょうどいいビンは恐ろしい

●16ちょうどいいビンは恐ろしい

 子猫


 山奥の田舎に住んでいると野良猫がいない時はあまりない。

 その一匹のチビは子猫が産まれるたびに家に餌を貰いにやって来た。ウチに来れば食べるには困らないと思っていたのだろう。悔しいことに子猫を無視できるほど私は冷たくは出来なかった。

 

チビは人には触らせることない野良猫で私もそれはそれで猫だなと思っていたのでエサやり係になっていた。(たまに我慢できずに無理矢理触ったが)

 だからチビの子供達も人の気配がするとよちよち歩きで逃げていた。

 

 それは見ていて可愛らしいのだがたまに変なところに入り込んで困ることがあった。物と物の隙間に入り込んで出れなくなって母猫を呼ぶ鳴き声がよくしていた。

 そういうときは私が隙間を広げたりして助けたりしていた。


 まあうん、子猫って可愛いでしょ?助けるかわりに撫でるくらいはしてもいいでしょ?大人猫のシャーッと威嚇するのではなく子猫はカッ!カッ!とシャーッにならない威嚇音の可愛い事、小さい爪と牙で攻撃してくるのがまた愛らしい。(私の手は出血しまくり)


 何年かのチビとの攻防で大体の家の周囲に子猫が潜り込んで危険になる場所は板で塞いだりして残ったのは安全に隠れる場所だけになっていた。

 その油断がまさかあんな一歩間違えればシャレにならないことになるとは思っていなかった。


 またある時期、チビが子猫を連れてきた。

 私は鳴き声がするからまたいるなと思っていたが基本放置。


 その日私は天気が良かったので洗濯物を干すために外に出た。

 日当たりのいい方に歩くとガサガサと何かが動く音。

 

ああ子猫だなと思いつつ干し場に行くとチビがウロウロしていていた。

子猫が逃げたから心配しているのだろうと考えたがある場所から離れない。いつも子猫が逃げ込む生垣に行かないのだ。


 そしてチビがウロウロしている場所には空いたビンや缶を入れたコンテナがある場所。雨が入らないように上に板をかぶせていたので猫が入ることないようになっていた。


 チビの雰囲気に何か起きていると思いコンテナに近づくと子猫の鳴き声が!しかも何かに遮られているのかこもった声だった。


 慌てて板をとり見るとそこには海苔の佃煮のビンに頭部をすっぽりはまっている子猫が!


 あのときの私はパニックの中だったのに頭は冷静だった。

 まず軽く外そうとするが失敗。ほぼピッタリではまっていたので窒息死の可能性は大。ビンだけを割ることは難しい。


 私は台所に走り、サラダ油を子猫の首にかけ慎重に引っ張りビンを外すことに成功した。

 あの時の助かったという表情の子猫の顔はいまだに覚えている。


 多分だが窒息死までの時間は十分もなかったと思う。冷静に対処できた私はファインプレー!そして子猫が潜り込むような危険を作っていた私、最低っ!


 その後の子猫はサラダ油まみれの体をチビと兄弟に執拗に舐められていた。


 なぜかその子猫はそのあと何もしていないのに異常に懐いてきた。助けてくれた人と認識していたのかはわからない。


 私はビンと缶類は極力買わないようになり、ゴミの分別がすごく楽になった


ビン怖い((((;゜Д゜)))

にゃースポッ("⌒∇⌒")

止めてぇぇぇーッッ( TДT)

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