表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

14孔雀は強い

●14孔雀は強い


 二代目猫洋介


 二代目猫洋介はいたって普通の猫であった。

 他の歴代猫はちょっと猫の常識がズレているのが殆どだ。

 ・・・書いていて飼い主として複雑な気分になる。

 まあ洋介は普通の猫なので獲物も獲ってきた。

 狩猟猫のウーには勝てないがトカゲやネズミ、昆虫などが主である。ウーは少し異常であった。

 私の実家は少し特殊で周囲50メートルほどを全て畑に囲まれている。文書にするのは難しいのだが、友人たちからはかなりおかしいと言われていた。

 近所の人の畑だったのだがその当時はお婆さんがマメに耕しており鳥がよく来ていた。

 ただ隠れるような場所が無かったので洋介も他の野良猫達の狩猟率は低かった。

 そんな洋介が大物を狩ろうとした瞬間を見たことがある。

 大抵畑にいる鳥はカラスか雀なのだが、その日は違っていた。

 孔雀である。

 あの孔雀だ。羽を広げると美しいがシャレにならないほどでかい孔雀が畑にいたのだ。

 実は実家の近くには孔雀のいる動物園があり、たまにだが畑にやって来るのを見たことがあった。ただそれは雌の孔雀であり、ド派手なオスの孔雀が来るには無理なはずの距離に畑はあった。

 そのオス孔雀を洋介は狙っていた。

 地面に這いつくばってにじり寄る姿は特殊部隊そのもの。子供だった私はその光景を興奮して見ていた。

 少しずつ近寄っていく洋介。

 息を飲む私。

 あと数メートルまで近づいたとき孔雀に気づかれた。それは当たり前だったのだ、畑は土がむき出しの平地なのだ。いくら背後から近づこうと隠れる場所はなかったのである。

 そして洋介を発見して怒り狂う孔雀は羽を全開にして迫ってくる。

 洋介はまさか孔雀が何倍にも大きくなって襲ってくるとは思ってなかったようで全力で逃げ出した。

 私がいる方に。

 正直かなり怖かった。金網越しなら平気でもかなりのスピードで迫られるとシャレにならなかった。

 洋介と私は全力で家の中に逃亡した。

 そして窓越しに孔雀を見るとこちらに向けてまだ威嚇していた。

 私は恐怖で縮こまり、洋介もソファーの下に逃げ込んでいた。

 しばらくすると孔雀はどこかに行ったが、私たちの心には軽くトラウマになった。

 その後、洋介はしばらく畑を通らず道路を歩いていたので怖かったのだろう。

 

 ちなみに私が近くで見て怖かったランキング3位孔雀、2位猪、1位猿である。

 桃太郎のお供よりも強そうなメンバーである。

 ついでに孔雀ミヤァーオゥと鳴く。(私感覚だが)かなりうるさい。


孔雀 ミヤァーオゥ!(`Δ´)

洋介 ニャー!(/≧◇≦\)ダッシュ逃げ

私 こっち来るなー!(;´Д`)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ