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ネコバレで追い出されたら異世界召喚、貰った権能はアイテムボックス無限大でした ~ワクチン人口削減計画が成功した世界線、可能性の未来~  作者: 凱月 馨士
第四章 異世界争乱偏

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第99話 偶然という名の

 シミュレーターのコンソールを握るミーコ。


 360度スクリーンの視界前方、光弾近づく。


 粒子ビームの矢が近づくが、驚異的な運動能力と反射神経で、まるでテレポートするかのうように移動。


“ダメだよアール、そんなんじゃあたしには当たらないから!”


 さらに、接近する機体反応2機。

 そのうちの一機、ミーコ機に粒子ビームを発射、ミーコ機、またしても瞬時に移動し、あっさりかわしてしまう。


 その機体は、ミーコ機の移動した側に全速力で通過ざまに、レーザーソードで切りつけてくる。


 ヒートアームを装着したミーコ機、ソードを弾いてすぐさま腕をクロスさせ、次漸を防ぐ。


“お前やるなぁ!”


 レーザーソードで斬りかかるリロメラ機、そう言いながら斬撃を止めない。


“ふんっ、まだまだ甘いよ!”


 ミーコ機は、クロスした腕を両手払いでリロメラ機の斬撃をはじき返した。

 眼前から消えたリロメラ機、すぐさまミーコ機の背後に回り、けさ斬りをかけてくるが、素早く機体を回しながら、ヒートアームでリロメラ機の胸元を弾く。


“ぐっ、まだまだ”


 むきになったリロメラは、さらにミーコに猛烈な突きの連打を仕掛ける。

 一打が、ミーコ機の肩にヒットし、関節上部が砕かれ、ミーコ機は反動で回転する。


“リロメラ、あなた飛ばし過ぎよ!

ミーコちゃんもムキにならないの!”


 傍らで見守っていたネフィラ機、なかなか二人の斬り合いに割り込めないのもあって、牽制する。

 ミーコ機、回転から復活し、さらなるリロメラの斬撃を交わしながら距離を取る。


“だって、リロメラとバトルだと楽しいんだもん、容赦ないし!

先生だって、アールとやる時より楽しそう!”


 ミーコはまるで水を得た魚のようであった。


“呼んだかなミーコ。

では私の手加減は次回からなしにする、楽しみにしているといい”


 ミーコは、大声で笑った。


“先生、アールが負け惜しみ言ってるよ!”


 ネフィラ機は、機体のままからもわかるほど、肩の力を抜いて、やれやれといった様を見せている。


“ミーコっ! まだまだ終わっちゃいねぇ、今度こそど真ん中に見舞って、風通しよくしてやるぜっ!”


“リロメラ、いい加減になさい、ミーコちゃんもよっ!”


 シミュレーターの模擬戦とはいえ、この二人に関しては何を言っても無駄なようである。

 その時、アールは通信サインを受け取った。


 一洸からだった。



            ◇     ◇     ◇



 オレは、ネフィラがアールに依頼した魔換炉の素材に反応する物質を検証するため、思い当たる鉱石や魔石から純粋物質を抽出する作業を、レイラとともにやっている。

 そのうちの一つ、レイラが抽出している。


「……これも、違うみたいです」


 レイラは、並べられた希土、魔石の小山を一つ一つ検証している。


 素材から不純物を取り除き、純粋な物質に近い形にして、魔換炉へ接触させて、反応の有無を見る。


 こんな原始的な方法ではあったが、あまりにも情報が少なかったため、考えられる部分から検証してるわけだ。


 オレは、大陸からかき集めるだけ集めたそれらを並べてはいたが、どうにももう一つの要素が足りないような気がしていた。


 まさかとは思うが、魔換炉に反応する素材は、魔石や鉱石の類ではないのかもしれない。

 オリハルコンもミスリルも、全くの無反応だ。


 なにかが引っかかっていた。


「……すまないレイラ、君にしかできないことだからお願いしてしまったが」


「……いえ、あの、いいんです。

私、なかなか一洸さんと一緒の作業って、ないので……

全然いいんです」


 レイラは、いつにもまして赤くなってしまった。

 そう言ってくれると助かるが、実は無理をしてるのかと勘ぐってしまう。


 化合物の可能性。


 もしそうだとしたら、捜索範囲が広すぎて、今のやり方では無理があるな。

 どこかの研究機関にでも依頼するしかないだろう。


 その時だった。


 魔換炉が眩く光りはじめたかと思うと、形状の中心部分が、まるでボルトを回転させるかのようにゆっくりと回りはじめて、止まった。


 レイラは呆然としてしまっている。


「今の物質は、これかい?」


「ええ、さっき、一洸さんが渡してくれた…… これの不純物を取り除いたものです」


 それは、以前投擲爆の製造法を教えてくれた、名もなき者からもらったサンプルの一部だった。


“アール、取り込み中すまないが……

例の魔換炉の反応物質、見つかったかもしれない”


 コミュニケーターは、機械生命体の“やった!”という意識のかけらを、オレの心にまで届けてくれる。


“でかしたな一洸、見せてくれ”


 それを言い終わる前に、すでにフリスビードローンはオレの上にいた。


【 恐れ入りますが、下記お願いいたします 】


お読みいただき、ありがとうございます。

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