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ネコバレで追い出されたら異世界召喚、貰った権能はアイテムボックス無限大でした ~ワクチン人口削減計画が成功した世界線、可能性の未来~  作者: 凱月 馨士
第二章 魔界災厄偏

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第36話 Cランクの試験

 まだ少し先になり、具体的な日程は未定とのこと。

 その後、カミオはギルドを通して連絡するから、受付には顔を出しておいてくれと言われた。


 この状況は望ましいものなんだろうか、オレにはわからなかったが、準備すべきことはしておこうと思った。


 まず、この世界で言われるダンジョンとは何なのか。

 ちょうどイリーナが受付にいたので、聞いてみた。


「こんにちはイリーナさん、ちょっと確認したいことがあるんですけどいいですか?」


「ええどうぞ」


「ダンジョンとは、かいつまんで言うとどういうものなんでしょうか?」


「冒険者的な解釈でいうと、効率の良い魔石回収スポットですね。

ほとんどが、洞窟か岩山の中にある魔物や魔獣の巣窟です。

魔素の滞留が極めて大きい場所ですので、魔石を有するものは、殺害後に魔素に分解されてしまいます。よって、すぐに体内から魔石を回収しないといけません」


 そうだろうな。


「森や、原野で討伐する魔獣より、移動などのコストの上で効率よく魔物や魔獣を狩ってポイントを上げることが出来ます。

ですが、人跡未踏のダンジョンや、その階層であったりすると、危険度がハネ上がりますので、経験の浅い冒険者は戻ってこれない場合が多いです。

救助が可能な場合もありますが、ほとんどサポートはないと思ってください」


 解かり易い説明ありがとうございます。


「なるほど。サポートといわれましたが、それがある場合もあるんですか?」


「D、Cランク級の冒険者用に整備された大規模ダンジョンがありますね。

その場合は、ギルド管轄のレスキューが常駐していることがほとんどです。

ただし、基本自己責任の業務ですので、あまり期待しないでください。

パーティには、最低でもCランクメンバーが1人以上いることが前提となります」


 Cランクですか。


「ちなみに、この付近にある初心者向けダンジョンって、どこになるんでしょう?」


「このフーガから一番近いところですと、徒歩で2日ほどのマークスダンジョンがあります。

ここは、初級から中級までの冒険者向きで、比較的楽なダンジョンですね。

ただ規格外の魔獣がいない分、数を上げないと収益も期待できないかもしれません」


 オレはちょっと考えてみた。

 今後のスケジュールとして、このダンジョン攻略を組み入れてみよう。


「一洸さん、ダンジョン攻略を予定してるんですか?」


「え、ええ…… 予備知識として入れておこうと思いまして」


 カミオからの情報は、まだオレから伝えるべきではないと思ったので、濁しておいた。


「……Cランクの試験、受けてみますか?」


 この時、イリーナは悪意のない悪戯っぽい笑みを浮かべた。

 この人可愛い人だな、とちょっと思ってしまう。


「……その、近々頑張ってみます」


 イリーナに礼を言って、オレは窓口を離れた。




 それもそうだが、闘技会の本選、どうしようか。

 オレはもう一度、全能力闘技会の掲示ポスターを確認してみた。


<全能力闘技会のお知らせ>

 全能力闘技会とは、帝国各地で年一回開かれる冒険者登録をしたものによる技能を披露する大会です。

 本年度は、フーガにて開催されます。

 一切の制限はなく、魔物を打ち倒す技を個人及びパーティで競い合うもので、武技・魔法、その他の持ちうる能力全てを使用することができます。

 出場単位の制限:パーティメンバー7人まで。

 怪我や、身体の欠損が生じることもあるが、命を落とすほどのものでない限りは治癒術師が控えており、可能な限りその場で治癒が行われるので、たとえ欠損しても補完されることがほとんどです。

 尚、死亡の場合もありますが、当ギルドは責任を負いません、ご注意ください。


 優勝者:武器用オリハルコン素材(剣一本分)+1000万G+ランクアップ

     ※Aランクは無

 敢闘賞:武器用ミスリル素材(剣一本分)+200万G+ランクアップ

 技能賞:ランクアップ




 ミスリル素材とは、どのくらいの価値なんだろう。

 オリハルコンは有名だよな、具体的には知らないが。

 技能賞でランクアップか。

 Cランク試験を受けなくても、ここで技能賞をとっておけば、ダンジョンには入れる。


 本選出てみるか、ちょうどこの街でやるみたいだし。

 技能賞までいけばいいし、Cランク試験を飛ばせる。

 恐らく問題はないはずだ。




 確認しておこうと思っていることがあった。

 ギルド庁舎の入り口から中庭を通ると広い正面出入口がある。

 途中低木が植わっているのだが、奥にあるうちの一本に白い布を巻いておき、それを強く意識に焼き付けた。




 オレたちはいつもの森にきていた。


「ミーコ、ちょっと実験してみたいんだ」


「いいよ、なにするの?」


「これからミーコに入ってもらったら、すぐ窓を開ける。すると布を巻いていある木が見えると思うんだ、その木に矢を一本射ってみてよ。

人間の手が届かないくらい上の方でいいから」


「わかった、やってみる!」


 アンナとレイラはそのやりとりを聞いていたが、アンナが少し口を開けて、

 “なるほど!”の表情をした。

 もう気づいたのか、さすがアンナさん。


 ミーコが次元窓に入ると、オレは意識を集中して、布を巻いた木を思い出した。

 その前に次元窓をだすイメージをとる。


 しばらくして、オレはミーコを出して聞いた。


「どうだった、窓の先に何が見えた?」


「布を巻いた木があったから、上の方に撃ったよ、あれどこなの?」


「よかった、あとでわかるよ」


 オレたちはその日も順調に岩水牛を討伐し、本日は11頭の収穫だった。




 ギルドの正面、右側の奥にある低木の布を巻いた木の前にきた。


「あ、この木だよおにいちゃん! そっか、そういうことか!」


 木の上には、ミーコの矢がしっかりと刺さっていた。


「……一洸さん、すごいです」




 この次元窓、開けることさえできれば、ひょっとして距離も関係ないか。

 どのくらいまでの距離が可能なのかは、今後の検証次第だが、これで解決の糸口がたった。


【 恐れ入りますが、下記お願いいたします 】


お読みいただき、ありがとうございます。

「面白い、続きが読みたい!」と思われた方は、

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引き続きお読みいただきますよう、

よろしくお願いいたします!


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