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ネコバレで追い出されたら異世界召喚、貰った権能はアイテムボックス無限大でした ~ワクチン人口削減計画が成功した世界線、可能性の未来~  作者: 凱月 馨士
第六章 異世界混沌偏

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第139話 みんなの気持ち

 おにいちゃん……


 バトラーに乗っている時、おにいちゃんは力強く抱きしめてくれた。


 あたしがそうして欲しいように、強く、強く……


 いつもと違うおにいちゃん。


 あんな時のおにいちゃんも、普段のおにいちゃんもあたしは大好き。


 また一緒に乗りたいな……


 でも、もうあんなことはないような気がする。


 おにいちゃん、背負わなくていいものを一杯背負おうとして、一人で苦しんでるみたい。


 もう部屋でじゃれ合うようなこと、ないのかもしれない。


 昔子ネコだった頃の思い出、まだあたしの中にしっかり生きてる。


 おにいちゃん、どんなことになっても、あたしはおにいちゃんの味方だよ。


 愛してる。



    ◇     ◇     ◇



 一洸さん、あの魔族の人、バラムさんに凄く気を使ってる感じがする。


 立場上仕方ないのかもしれないけど、私たちを気遣うそれとは、明らかに違うな。


 バラムさんが、ネクロノイドに殺された時からの展開が早すぎて追い付けない程だけど、あの人が開けた僅かな隙間に、闇魔法のリベットを打ち込むなんて、やっぱりあの人は普通じゃ無さすぎる。


 レイラ、どうするつもりなんだろう。


 あの子は、私が気持ちに気づいているとは、まだ知らない。


 もちろん、これからも気持ちを打ち明けるなんてことはないだろうな。


 ほんと、あの子らしいよ。



 でもレイラがそうなら、本当に一途に想っているなら、応援してあげないとね。


 私は……


 私は私、レイラはレイラよ。


 でも私は……


 私だって落ち着ている時はいいけど、冷静さを失った自分を抑える自信って、もし聞かれたら難しいかも……


 だめだめ、私は自分を見失わないわ。


 今までだってそうだったし、これからもそうよ。


 しっかりしようよ、アンナ。



    ◇     ◇     ◇



 一洸さん……


 機体でミーコちゃんと二人っきりになった時、やっぱりそうだったのかな。


 でも私は、私はいいんです、あなたが幸せに過ごせるなら、私は遠くから見てるだけでいいんです。


 だから、これ以上無謀なことはしないでください。


 あなた自身のためにも、あなたを想う、想い人たちのためにも。


 私も…… 私もその中の一人なんです。


 一洸さん。



    ◇     ◇     ◇



 ネフィラ様が生きていた。


 彼女は、自分が生きていないといっていたが、この特異空間の中では、あの一洸様と一緒に時間を過ごすことが出来ている。


 あの方は、バルバルス様に会った時、なんと言うつもりなんだろう。


 私がバルバルス様に会うことを阻むことはしないだろう、それはわかっている。


 ただ、ここにいる限り、彼女は一洸様の権能下の虜囚である。


 私は、私はバルバルス様に会いたい。


 そして適うなら、あの方の下で……


 バルバルス様……



    ◇     ◇     ◇



 この世界はどうかしてる。


 俺を閉じ込めた神と同じ力を持っている奴が、何人もいるようだ。


 俺には神力しかない。


 それも、光に依存したものだけだ。


 だが、この世界の人間も魔族も、それ以外の一部亜人ですら魔素を持って、魔法が使えやがる。


 ネフィラに聞けば教えてくれるだろう。


 なんというか、素養をもった種族が多いよな。


 この騒動が一段落したら、元の世界に戻る方法を見つけねばならない。


 なんとしても、奴を倒さねば。


 そして解放するんだ、俺の希望を。


 待っていろ、必ず……



    ◇     ◇     ◇



 まさか、こんなにも早く連邦の人間たちとの懐柔が果たされるとは……


 わからないものだ。


 これがいわゆる、運命というものなのだろうか。


 私も長く生き過ぎたのかもしれない。


 一洸の寿命がどれくらい続くのかわからないが、彼の生きている間は、この空間にいることにしよう。


 どんな犠牲を払っても、個としての閾を壊す選択はしない。


 私はこのまま、個の精神体として終わりたい。


 もう二度と、あのリンクに接続された状態に回帰することはない、絶対にだ。


 私は今、この状態に満足している。


 そうか、これが幸せというものなのか。


 私は今、幸せなんだ。



    ◇     ◇     ◇



 混乱しているのだろうか……


 私が?


 数百年の呪縛が、死して尚私を苦しめるために起き上がってくる……


 バルバルス、大魔王となった人、あなたは……


 バラム、まさかここに入って来るとは。


 多くの人が死んだ。


 勿論、それは故意ではなかったにしろ、あまりにも死に過ぎた。


 恨んでいない、憎んでもいない、いや……



 最近考えることがある。


 もし、もしも生き返ることが出来るなら、私は、次に何をするのだろう。


 出来得なかったことをする?


 いいえ、でも……


 行きたかったところに行く?


 いいえ。


 愛してる、その人と一緒にすごす?


 …… もし、もしも



 こんな時私、どう振る舞えばいいんだろう。

 これほど長く生きているのに、本当に使えない女……


 だめね。


 今願うことは一つだけ。

 あなたに、あなたに逢いたい、一洸……


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