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Twitterでテーマを募集して短編小説を書こう!企画(仮)

消しゴム

作者: ミズアメ

こちらはTwitterで短編小説のテーマを募集した際に頂いたテーマをもとに書いた作品です。

ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。


私は、昔から消しゴムに大きな感情を抱いていた。

使えば使うほど小さくなっていく姿に、悲しさと寂しさを感じていたのだ。


小学1年の頃、初めて使った消しゴム、入学祝いで、遠くに住んでいてかつては3時間もかかった道のりをわざわざ来てくれた祖母からもらった消しゴムを使い切ったときは、今でも恥ずかしいが、教室で声を上げて泣いたものだ。

他にも、中学校のクラスメイトが「新しい消しゴム買ったからこの消しゴムもういらねー」と言って投げ捨てた消しゴムをゴミ箱から拾って「消しゴムがかわいそうだ」と怒ったときには、中学時代の友だちがいなくなるほどに周りに引かれたものだ。

そんなことを続けていると、当然部屋中が使いかけの消しゴムでいっぱいになり、母に捨てられそうになった。何があってでもこいつらを守るんだ!という固い意志を持って闘ったことを今でも覚えている。


ここまではあまり消しゴムに良い思い出が無いのではないかとは思うがそんなことはない。

日本初上陸だなんだと騒がれていたカフェで妻と出会ったのも、消しゴムのおかげだと言っても過言ではない。

今の妻は落とした消しゴムを拾ってくれた。「消しゴム、落としましたよ」「あぁ、どうも」この短い会話の途中で、店員に「こんなに他の客が待っているのによく勉強しようという気になったな!」と2人で来たと勘違いされ、2人とも怒られたことのが最初の出会いだった。この話は今でも笑い話だ。


その後、妻と結婚した私は絶対に削れない、消えない、小さくならない消しゴムづくりに没頭したが、もちろんそんなものは作れない。非常に残念だったが、いわゆる消しカスが出るのに消しゴムの質量が変わらないというのは不可能だというのは今思えばすぐにわかる話だ。


そして現在、私はこの病院のベッドから動くこともできない。

ただいつか消える日を待ち、日々小さくなっていくだけの消しゴムのような存在になってしまった。

やはりものには限界があるのだと改めて感じた。老いには勝てない。


いつか、またいつか、生まれ変わりでもしたら、失敗を修正するだけでなく、限界を消していく。そんな消しゴムのような存在になりたい。

いかがでしたでしょうか。

私自身が受験生なので、自由作文が出たときのための練習兼ストレス発散として作った作品でもあります。学校のテストに出る作文をかなり意識し、追加でなんとかストーリーの面白さ、を加えようとした結果、悲惨なことになってしまっているのは重々承知です。ご通読ありがとうございました!

テーマはまだまだたくさん残っています。

また読んでくださると嬉しいです。

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