〜暇を出される⁈〜
〜暇を出される⁈〜
「ピヨピヨ」
可愛らしい鳥の囀りと共に俺は身体を起こした。
昨日は外で野宿していたためとても体がとてもだるかった。そして、意識がはっきりと取り戻した瞬間、昨日のことを思い出してしまった。
それは、勇者に言われた一言だった。「お前は使えない雑魚だし、これじゃ俺らのハーレムパーティーを邪魔するから出て行けよハハハ!」
そうそれは、俺が勇者パーティーを強制的に抜けさせられたという事だ。これまでテント張りや食事準備、
パーティーメンバーの服の洗濯など雑用をこなし、夜はパーティーメンバーが襲われないようにゴブリンなどを警戒したりしてきたのにだ!恩を仇で返されてとても傷ついた俺は、意識が遠くなっていき今に至るという訳だ。
俺は、昨日のショックが大きすぎてその反動で朝からイライラしていた。そして、昼頃になるとそれは憎悪に変わり復讐するという強い感情になった。その復讐が達成されるのは、あいつらを倒し跪かせる事だ。そのためにまずは、心体の強化という結論に至った。これまでは、勇者達によって魔物が自分の近くに寄ってくることは無かったが、これまでとは打って変わって魔物も自分の手で倒さなければならない。しかし、俺はステータスを見たことが無いので武器などを選べない状況にある。ステータスは、ギルドに行けば確認できるがこの大陸には、ギルドが1つしかない。それも大陸の中心にある都市「パンドラ」その都市は箱のように城壁で閉ざされていて中々出入りができない。まさに伝説のパンドラの箱のような都市だ。だから、年に一度ギルド登録の出張屋が大陸を駆け巡るのだ。それが今日、この町に来るのだ。