貴族...
ヘンゼルとグレーテルの村の現状を知る...
グリムリーパーは帰宅の途中できらびやかな街を通る...
やっぱりこの街はヘンゼルさん達の村と違い食料などで困ってないみたいですね...
相変わらず石と罵倒を投げられるグリムリーパー
ん?
貴族のような男がグリムリーパーの前に現れる
あなたがグリムリーパーさんですね、少しお話が...
リーパーでいいですよ、どうされました?
ここではなんですので馬車へどうぞ...
グリムリーパーは素直に馬車に乗る
大変ですねリーパーさんも...
あんがいなれると大丈夫ですよ
と、涙を浮かべて言う
あはは...
少しの沈黙のあと貴族の男が発言する
紹介遅れました私はサリバンで、馬を引いているのがリプです、どうぞ宜しく
軽く頭を下げる
宜しくお願いします...私はグリムリーパー...魂を刈ったりしない一般人です...
今日の色々なできごとで辛い思いのリーパーはそう付け足す
貴族は少し困った顔をする
そうですか...
殺しの依頼でお招きしたいと思ったのですが...
グリムリーパーは1日の疲れもあり怒りが顔に出ていたのだろう、サリバンは恐怖で黙り込んでしまった
少し落ち着いたリーパーが質問する
なぜ、誰を殺したいのですか?
少しの沈黙の後...
リーパーさんは今日隣の村に行かれましたね?
はい...
あそこは奴隷村と言われていて貴族ではない者が集められ、大人は無理やり働かされて子供は貴族に売られる...
そして収穫した作物の7割はこの街に送らされていると聞きます...
リーパーは黙って話を聞く...
私は元々貴族ではないのです
養子に買われましてあの村から来た身なのです...
そうでしたか...
まぁそれなりに苦労しましたがよくしてもらいました...
まぁ私の話はいいとして、
身分が貴族ではないものはあの村に送られ...この街に入れてもらえません
いちど門をくぐるときは売られる時だけです...
その時はもう門を出ることないでしょう...
あなたは有名人だから入れたんでしょう
うぅ...
(涙ぐむリーパー)
そしてこの貴族以外を差別する状況を作って裏で手を回しているのが皇帝コルク・バーンです...
私はそいつを殺してもらうつもりだったのですが...
リーパーさんは噂とは違い、いい人そうなので別の方法を考えます...
すみません...
リーパーは反射的に謝る
しかしなにか力になれることがあったら言って下さい...私もあの村のことを見てきてなにか力になれたらと思っていたところです
...
わかりました
その後少し話をして
リーパーはこの街に少し住んでどんな現状か見てみたいとサリバンに言う
サリバンは了承し、空き家を貸してくれるそうだ
有難うございます!
いえいえ...もしかしたら考えが変わって...
いえ、なんでもないです
少しにぎやかなところから離れた場所にその空き家はあった...
有難うございます、この恩は必ず返しますので
いえいえ、あなたがなにか変えてくれる気がするので...
なにか手伝えることがあったら言ってください
では!
そう言ってサリバンは馬車で走り帰っていった
さて...どうしたものですかね...