宣戦布告
第一話 宣戦布告
男は、椅子に座り、カメラに向かって話始めた。
「 遠い昔、アリスとセレスティアという星々で、終わらぬ戦が繰り広げられた。
平和を望むものたちが、平和の為に戦い続ける。
足るを知る事を知らぬものの争い。
そうした歴史は運命の歪みによって幕を閉じた。
いつしか陽の光は戻り、日夜照らされた希望の星アリスの民たちは、血がたぎる戦いをいつしか望むのか恐れるのか
猿のように、必死に殺伐と訓練を続けている。悲願だか安寧を祈る先人の教示からをも遠ざかる程までに恨みや復讐
に恐れ、戦いを待つ。
アリスは、今や恐れと復讐に取り憑かれる星だ。
諸君らはアリスに情けを感じただろう。それをもって今我々に何を感じる?
我々Hyurioは、このスターフロンティアにて諸君らに、血沸く興奮を届けよう!
アリスの、民よ。解放の時だ。健闘を祈ろう。。」
男は、組んだ足を下ろし、サングラスを机に置き、煙草を咥えた。
「ホウソウシュウリョウデス。」
「イカニモソウトウラシキコトバ、、、モリ」
「盛り上がる事間違いなしだな。」
躊躇いもなく言葉尻を奪った男は、不敵な笑みを浮かべ、放送室から去っていった。
その背中を追うように、赤いドレスを纏った総統の秘書であるカミラが不満気に言葉をかけた。
「お疲れ様です総統。star tubeライブランキング1位を独占しておりました。」
総統はカミラの肩を叩き、少し嬉しそうに微笑んだ。
歩きながら、総統は携帯を取り出し、ある男に電話をかけた。
「私だ。アレハンドロ」
アレハンドロ「やりやがったな。。もう少し慎重な物言いもあっただろう?」
電話先の男は、淡々と総統に問い詰める。
「今や各惑星の抑止力となっている、、わかっているのか?戦いは、免れないぞ?いいのか?」
「機を逃せと?アレハンドロ。お前の仕事はこれからだ。」
総統は迫力のある物言いでそう答えた。
そこでカミラが水を指すように声をかける。
「電話先のお相手は、どなたでしょうか?」
総統「旧友だ。すぐ星に戻ろう。」
「秘密ごとは無しでしょう。私と貴方は一心同体この身を捧げると誓った私に対して無礼では無いでしょうか...」
総統は、カミラに目を合わせ話し始めた。
「ヒューリオの歴史上因縁深き相手とは、誰だ?」
そう言って、目を見開きながらカミラに話す。カミラは、応えるかのように
「私たちの同胞は、hyurioだけにとどまらず各星々に点在している。アリスへの根深い復讐心は、Hyurioのシンボルマーク...」
携帯を取り、マイクそしてカミラに向かって話した。
「わかるな?戦いは避けられない。
これはアリスと、私たちだけの戦いだけではなくなる。負の財産である我々の同胞達への宣戦布告だ。」
「復讐、、弱き意志を砕き、運命に変える。初代総統の言葉を忘れるな。」
そう言って総統は、電話を切り。ヘリに乗り込んだ。プロペラの羽音が空気を唸らせた。
「カミラ、ひとまず私はアリスへ向かう。」
「各兵に伝えろ。最後の戦いだ。」