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今更、女の子を好きになれって言われても無理なんですけど・・・・・

生理が始まる・・・・・?

そう、私はお姉様に女の子に作り変えられようとしている。

まだ、外身だけが女の子だけど・・・・いずれ・・・・内部も?


「そっかぁ・・・・・・私、完全に女の子になっちゃうんだ・・・・。」

「うむ。

 そうなると・・・・・・」

「・・・・・そうなると、戻れない?」

私があんまり悲しそうに尋ねたからだろうか・・・・・お姉様は、私に妥協してくれた。

「いや、戻してやれんこともないが・・・・・それにはじゃ、男に戻りたいと思うお前自身の強い意志がいるな・・・・。」

強い意志?

「うむ。簡単に言うとお前が隆盛りゅうせいや兄貴に抱いてしまった恋心を超える恋を女子おなごに抱くことじゃな。」

わ、私が女の子に・・・・・恋心を?

や、やだなー、お姉様。

それじゃ私がまるでレズみたいじゃないですかっ!?

「しっかりせんかいっ!!お前は、まだかろうじて魂は男じゃろうがっ!?」

はっ!!

「・・・・・大丈夫か?お前。・・・・そもそも、お前はどんな女子が好みじゃった?ん?」

・・・・・え~と。

確かぁ・・・・・え~っと、ん~?

と、首をひねる私を見てお姉様はあきれ返ってため息をつく。

「はぁっ・・・・。ほんの数日前の記憶だというのに、遠い過去みたいに思いだすんじゃのう・・・・。

 そもそもお前、今、女体に興奮できるのか?」

・・・・・・女体に?

・・・・ん~・・・・・・・

・・・・んんっ~~~~~~~?・・・・・・・・・


「・・・・・・どんな男が好きじゃ?」

「細くてもいいから、背が高くて筋肉質な男の人っ!!」


「即答じゃの・・・・・。

 ああ。 お前の兄、たけるが演じるキャラクターに多いタイプじゃな。鬼畜眼鏡的な。

 ・・・・・・わかる。わかるぞ。

 妾も緊縛された状態で一晩中、あの声に”いやらしい子だ”と罵られたいと何度思ったことか・・・・・・。」

・・・・・・体をくねらせながら、私のお兄ちゃんで変な妄想しないで。

お姉様って、ドМですよね。

理解しがたいわぁ・・・・・・・。

「・・・・・・・・・・・・・・お前、昨晩、どのシーンを一番再生したか言うてみいっ!」

ううううっ!!

し、知らないもんっ!!



「とにかく、あれじゃ。お前が女体に・・・・・女子に恋心を抱かぬと、男には戻れぬぞっ!?

 男性ホルモンをドバドバ出して、女から男に戻るためにはそれしかないっ!」

ええ~っ?・・・・・

だって、自分が女の子になってから、男の体にしか欲情してませんよ?私。

そもそも自分と同じものが付いている相手を好きになるのって、ハードル高くないですか?それ?

「お前の立場になったからと言って、速攻で男に落ちる方がハードル高いと思うぞ。

 いや、妾も両性具有の神。男を愛するのも女を愛することにも抵抗はない。

 お前も妾の眷族の末裔すえ。元々、どちらに転んでも恋をする蛇の血が、お前には色濃く出ておるのかもしれぬな。」

ああ。繁殖期ラブシーズンになったら、性別が変わっちゃう蛇ですね。

あ、そっかぁ・・・・・私、元々、そういう性質の遺伝子を持ってるから・・・・・・

「うむ。性別が変わったときに直ぐに恋愛対象となる性別が変わってしまうことに順応してしまうのかもしれぬな。」

・・・・・・それって、私。絶望的なんじゃないですか?

「うう~む。・・・それこそ、お前が男だった時に好きな女のタイプを思い出せないと無理な気がするのぅ。

 死ぬ気で思い出してみぃ。それが出来んとなると、男に戻るのは難しいというか・・・・男に戻れぬ方がお前にとって幸せなんじゃないか?」

・・・・男に戻れない方が・・・・・・幸せ?

考えたこともなかった。

ずっと男として生きてきたし、男にもどれないと自分じゃないような気がしていたけど・・・・・・・

そっかぁ・・・・・女の子として生きていく、それもアリなのかな?

それでもいいのかな?

「知らぬ。最終的にそれはお前が決めることじゃからな。」

・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・うん。

「自分で決めることじゃ。で?お前、男の頃はどんな女が好きじゃったか覚えているか?」

・・・・・・ん~?

「確か、美人で優しくてオッパイが大きくて、頼んだら何でも買ってくれるお金持ちの女の人?」

・・・・・・

・・・・・・・・・・

「・・・・・・・・死ねっ!!!」


しばしの沈黙の後、お姉様は心底軽蔑した目で「死ね」と私に罵声を浴びせた後、私を現実世界に追い払った・・・・・。

だってぇ・・・・仕方ないじゃない。男の子ってちょっと年上の美人のお姉様に弱い生き物なんだし・・・・。

・・・・・

・・・・・あ~、今考えたら、腹立つわ。昔の俺。

死ねっ!!昔の俺。

女の敵っ!!



心象世界での出来事は現実世界では一瞬にも満たない時間の事。

俺が現実世界に戻ってきたとき、まだ、部活が始まる前だった。

俺は、いそいそと美術室に向かう。

不知火先輩のいる美術室へっ!!

美術室に到着すると、不知火先輩は、既に到着していて鍵を開けようとしていた。

「先輩っ!!」

俺は嬉しくって満面の笑顔で不知火先輩を見つめる。

そんな俺を不知火先輩は、びっくりしたように見つめていたけど、気を取り直して、美術室の扉をあけながら「やあっ!今日も頑張ろうねっ!」って、言ってくれたのっ!

ああっ。お兄ちゃんの演じるキャラクターとはまた違うタイプの王子さまっ!!

そのステキなお顔に俺は、とろけちゃうの・・・・・。

自分で自分が怖い・・・・・

もう・・・戻れないかも・・・・・・・・・・・。



と、とにかく。絵だ!!絵にさえ集中していれば、俺は不知火先輩の魅力に負けないんだからっ!

さぁ、キャンパスよっ!!

俺に誘惑に勝てる力を与えてくれよっ!!

と、俺が意気揚々とイーゼルと油を準備している姿を見つめていた不知火先輩が、不意に言う。


あかり。ちょっと、モデルになってくれないかな?」


・・・・・・・ええええええええええええええっ!!!!

な、なんですとぉっ・・・・・・・・!!

不知火先輩は優しい瞳で「ダメ?」とおねだりしてくるっ!!

そ、そそそ、そんな目で見つめられたら、キュン死にしてしまいますやんかっ!!

・・・ううっ

断れないっ!!

で、ででででも、モデルになるってことは、ずっと・・・・ずっと不知火先輩が俺を見つめてくるってことだから・・・・・



「やりますっ!!俺、頑張りますっ!!」

・・・・俺のバカっ!!

そして、俺は椅子に座って、窓の外を見るように指示されて座る。

窓ガラスが鏡の代わりになって不知火先輩が俺を見つめている瞳と目があう・・・・。

やだ・・・・

おれ、すっごいドキドキしてる・・・・・。

あの綺麗な目が俺をずっと見つめてるなんて・・・・・あの細い腕が俺を描くの

俺の全てを・・・・・。

ダメだ。ドキドキして・・・・・何も考えられなくなる。

・・・・・・・そんな時だった。

不知火先輩は、首をかしげて「やっぱりだ・・・・。」と言った。


「やっぱりだ。あかり。君の骨格は女子そのものだ・・・・・・。こないだの部活の時も女の子みたいに可愛いとは思ったけど、今日、部室に来た君の骨格は女子そのものだった。

 一体、どうして?・・・・・」


!!

さ、さすが、不知火先輩。服の上からでも骨格が見えるんだ、

デッサンが上手な人は、人の骨格を脳裏に描けるから、服の上からでもその人の体型が見通せるって言うけど・・・・・そうだよなぁ・・・・・不知火先輩クラスになったら・・・・・当然。

・・・・・・・ど、どうしようっ!!

し、不知火先輩にバレちゃったっ!?

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