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そうだ!薄い本を描こうっ!!

女性的な美貌を誇る不知火先輩に対して私は、あくまでも男性的な魅力を見つけることが出来た。

でも、はじめに対しては、あくまでも女性的な魅力を見てしまった。

この理由は何だろうか?

家に帰ってから自問自答する私だったけど、その答えは出ない・・・・・。

ねぇ、お姉様。この二人の中での違いって何なのかしら?

私がお姉様に問いかけると、お姉様は「それは、お前が相手を男性とみているか、女性とみているかの違いじゃろう。」と、単純明快な答えを返す。

ああ・・・・。そういうこと?

そりゃ、そうだよね。私、別に不知火先輩の女性的な美しさに惹かれてはいるものの、本当に好きなのはあの細くてしなやかな男性の肉体だもんね・・・。あの細くても男性をちゃんと感じさせる微妙なバランスは凄いと思う。

そんな私の感想にお姉様も同意する。

「うむ。わかるぞ。あれこそまさに美少年の極致というものじゃ。

 女子のように美しい顔立ちと細身の体なのに、うっすらついた筋肉にはそそるものがある。

 ああいう美少年を手練手管にかけて誘惑して、快楽の渦にうずめてみたいものだ。

 もう、妾の体が無ければ生きていけないくらいに、な。」

うわ~・・・・。お姉様、そっち系も行けるんですか?

「あくまで妾は受け身じゃがな。

 それに、ああいう美少年に限って意外と性的に強いものじゃ。

 想像するだけで滾るぞ?

 何度も何度も妾を求めていきり立って、妾を責めててくれる不知火の姿を・・・。」

ああ・・・。若い燕相手でもお姉様ってドMなんですね。

暴力的に奪われたいか、誘惑した上で奪われたいか・・・・。主導権がお姉様にあっても相手にあってもドMなところは変わらないという・・・・。本当にブレませんね。

・・・・そういうところ好きです。

「ふふふ。それはじゃの。あかり、お前も妾の眷属でドMな証拠じゃの。

 今だって、妾が話した不知火の姿を想像して、自分に照らし合わせて考えたら、滾るじゃろう・・・・?」

・・・。

・・・・・・・・・・悔しいけど、「はい」ですっ!!

めっちゃわかりますっ!! お姉様のいう事っ!

あの綺麗なお顔が欲望で染まって、私を求める姿を想像したら、最高に滾りますっ!!

あの脂肪率10%を切っているだろう体。それでもキチンと男性を感じさせてくれる大胸筋と胸鎖乳突筋。

前腕から三角筋にかけての稜線を想像するだけで、最高すぎますっ!

ああ・・・。先輩の腹直筋から伸びる線と内転筋の捻じりが交わる部分を想像したら・・・・体がうずいて仕方ありませんっ!!

「マ、マニアックじゃのう・・・・・。だが、お前も、わかってきたのう。

 あの美少年は本当に逸材じゃ。

 それに、お前はやはり妾の同種。男の話をすればするほど、男心が薄まって女らしさが勝ってきておるぞ!」


ええっ! ほ、本当ですかっ!?

じゃぁ、私、男心を封じ込めるのには、やっぱり男の子でエッチな妄想するのが一番、早いってことですかっ!?

「うむ。BLで女性化が加速したお前のことじゃ。それは有効であるのに間違いないっ!」

そっかぁ!! ようし、男の子を好きになるのは、何も直接的なコンタクトが無くっても大丈夫なら、お姉様と自宅で過ごすときは気兼ねなくこうやって積極的に男の子を思って話し合って、妄想をたぎらせればいいんですねっ!

「・・・いや。お前、妾を何だと思っておる。

 これからずっと妾をそんなことに付き合わせるつもりかえ? 

 いうとくけどな。妾は豊穣神じゃ。こうしておる間にも、ちゃんと土地土地の土壌や生態環境を監視しておるのじゃぞ? 

 妾にエロ話を持ち掛けるのが悪いとは言わんが、そればっかりというのはな。

 妾、一応神じゃから、もうちょっと崇める方向で何とかならんか?」

お姉様がちょっと悲しそうに言うので、私はその髪をナデナデしてあげる。

「・・・・おいっ!! 誰に向かってナデナデしておるかっ!

 ちょっと嬉しくなるからやめんかっ!!」

嬉しくなってますよね? さすが受け身の神様。ブレませんねぇ・・・・。

「うう~・・・。わ、妾を弄ぶとは、本当にお前は、もう一度、妾の恐ろしさを教えてやらねばならんのか?」

そういうとお姉様は、再び一瞬で全裸になる。

思わず露になったお姉様の爆乳と恥部に目線が集中してしまう・・・。

・・・・ああっ!! や、やめてっ!! お姉様っ!!

わ、私、女の子にそんな気持ち感じちゃいけないんだからっ!!

私は思わず、目をそらして逃げる。

お姉様の体は、流石に豊穣神だけあって、女性的な魅力の塊・・・・。一発で私の男心を目覚めさせてしまう・・・・。同級生の女の子の体では到底、ここまで一瞬で欲望が湧き上がることはない・・・・。

これが・・・。数々の神を狂わせてきたお姉様の本性・・・。

私の反応を見て、面白そうにお姉様はクスクス笑ってから、私に近づきその肢体を私に絡めながら耳元で

「では、ご要望通りに男を誘惑するのではなく。明、お前に女子として可愛がってやる快楽を与えてやろうかえ? 妾は女もいけるクチゆえな。

 初めて会ったあの晩のように、お前が泣いて許しを請うまで可愛がってやろうか?」

”やあ・・んっ”っと、お姉様の細い指先が私の体をなぞるたびに私は、悲鳴を上げて歓んでしまうっ・・・・。

ああっ・・・・。こ、怖いっ! あの時のように快楽の海に沈められるのが怖いっ!!

そして、それを求めて誘うように声を上げてしまうようになっている自分が・・・怖い・・・・。


私が自分の心に恐怖を感じ始めて頃、お姉様は私から離れて衣服を戻す。

「ふふふ。罰を与えるつもりが、つい、興が乗ってしまったわ。

 許せよ? お前の肉体があんまりにも美味しそうなので、つい、意地悪をしてしまったわ。」

お姉様はそう言ってクスクス笑う。

・・・・悔しいっ!! 私はお姉様の魅惑に満ちた誘いに完全に敗北してしまっている。

私は求めている。お姉様に可愛がっていただくことを・・・・。今だって、ちょっと寂しい思いをしている・・・。

私がそんなふうにあっさりと快楽に身をゆだねてしまいそうになったことに対する自己嫌悪に陥っていると、お姉さんは「妾は豊穣神。数々の神が妾の誘惑にあらがえずに手を出してきたというのに、人間のお前が抗えるはずもなかろうて。そう自分を責めるな。」と、慰めてはくれる。

・・・・でも、今のいじわるは、ちょっと酷いですっ!!

私、この滾りをどうやって治めればいいのですかっ!!

私の涙ながらの抗議にお姉様は、ちょっとすまなさそうにしながら、

「そう怒るな。それに今、妾に攻められることを望んだ時点でお前の女らしさが取り戻されておる。

 お前にはやはり妄想が必要なようじゃ。今晩はしっかりとお前の妄想に付き合ってやるから、そういつまでも怒るな。」と、言ってくれた・・。

まぁ、・・・お姉様がそこまで言ってくれるのなら、許さないわけにもいかない。

私は気を取り直して、お姉様に言う。


「私が男の子に妄想するにしても、やっぱり男の子の肉体に全振りした妄想をする方が良いってことですよね?」

お姉様は顔をしかめつつも「うーむ、それも極端じゃが、効果が高いのは確かじゃ。それはBLが証明しておる。」と、同意はしてくれる。

ただし、「やはり特定の誰かと恋に落ちるようにしたいのなら、奴らの体で妄想をするのが一番なんじゃろうな・・・・。」と、妄想の内容を絞る必要があることを指摘する。


その時っ!! 私の脳裏にあることが閃いたっ!!

これは凄いことを思いついてしまったっ!! 私は天才ではないだろうかっ!?

私は、お姉様に向かって元気よく発言するっ!!


「お姉様っ!! 私、あの3人をモデルにBLを描いてみますねっ!!」


その一言に目が点になるお姉様・・・・。

しばらく固まっていたけれども、ようやく「・・・は?」と、返してきた。

ふふふ・・・・。お姉様でもここには至れませんでしたかっ!! この閃きには達しませんでしたかっ!!

要素は3つっ!!

1.私は美術部でそこそこ画力が高くて、大抵のものは描けるっ!!

2.素材のイケメン達を元に妄想するっ!

3.私はBLが最っ高に滾るお腐れ女子っ!!

この3要素が合わされば、導き出される答えは一つでしょうっ!!

「いや。まて、なんでそうなる? ・・・・大体ナマモノはいかんぞ。同人の御法度じゃ。」

お姉様は、なおも食い下がるけれども、私は引き下がらない。

ではお姉様、ちょっと想像してみてください。お兄ちゃんに言葉攻めされる不知火先輩の姿をっ!!






「はううっ!! そ、それはっ・・・・・・最っ高に滾る奴じゃないかっ!!

 代われ、不知火っ!! 妾と代わってくれいっ!! 妾の方がたけるに虐めてほしいのじゃっ!!」


ふふふ・・。そういう事ですよ。お姉様・・。わかりますか?

「うぬぬ・・・・。お、お前は悪魔か・・・。なんと恐ろしいエロエロ妄想をするんじゃっ!!

 では、隆盛りゅうせいはっ!? 隆盛はどう絡ませるつもりじゃっ!?」

・・・・・・・・隆盛・・・ね。

あの強気で筋肉隆々な隆盛だもん。やっぱり、ふたりとも・・・・・。

・・・・・

・・・・だがっ!!

そこまで来て、私は閃いたっ!!

なんてこと・・・・・なんてことなのっ!? 私、自分の才能が怖いっ!!


「お姉様、想像してみてください・・・・

 隆盛総受け本を・・・・。」






「あううううううっ!! な、なんという破壊力じゃっ!! お前は本当に悪魔のような娘じゃっ!!」


ふふふ。そうでしょう、そうでしょうともっ!! 私、自分の才能が怖いっ!!

更に想像してみてください。

筋肉隆々の隆盛が細身の不知火先輩に攻められる姿をっ!

「んきゃあああああっ!! あ、あの細くて弱弱しい不知火に、自分の弱いところを知られて責められる隆盛の姿じゃとっ!!」

お兄ちゃんの大人の包容力にほだされてメス堕ちする隆盛の姿をっ!!

「んきゃあああああっ!!描けっ!! 今すぐ描けっ!

 明(あかりっ!! お前は天才じゃっ! 今すぐ描いてくれ―――――っ!!」


ヒートアップした私たちは、そのまま夜が白みだすまで紙と鉛筆で妄想を描くっ!!

「ナマモノはダメじゃぞ、 ちゃんと特定の人物を想像できる箇所は、ぼかして表現するのじゃぞ?」

「わかっています、わかっていますともっ!」

そうして・・・・・私は、新たな世界の扉を開いたのでした・・・・。

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