私の休日は!!?
美術館に行った翌朝の事でした・・・・・。
「ううう~っ!!」
ブ、ブラがきついっ!!
なんで?どうしてっ!?
私、太っちゃった?
「女としてまだまだ成長すると言うたであろうが・・・・。」
お姉様っ!!でもっ!!急すぎませんかっ!!?
私昨日まで問題なかったんですよっ!!?
「そりゃ、一日中。あれだけ男にドキドキしておったんじゃから、そうなってしまうわ。
お前は女としてして作り替わって行っとるんじゃ。
ほれ、背丈も1センチまた縮んだぞ?」
んきゃああああ~~~っ!!!
うそっ!!?やだっ!!!
このままだと、服を全部買いなおさないといけなくなるっ?
「まぁ、その内そうなるわ。
お前は、嫌でももっと乳がデカくなって、尻も今以上に大きくなる運命じゃっ!!」
私、お尻大きくないもんっ!!
「・・・・・そうかのぉ?」
お尻大きくないもんっ!!
大きくないもんっ!!
・・・・・
「年頃の女子は、難しいのう。男は好きじゃぞ?デカい尻の女。」
大きくないもんっ!!
「ふ~っ・・・・やれやれ・・・・。まぁ。お前ぐらいの年頃の男も、どっちかというと胸の大きさ、尻の大きさよりも、か弱さを求めるからのぅ・・・・。
大きければいいってものでもないか・・・・。」
そ、そうなの?
「そりゃ、そうじゃ。年頃の男はの。巨乳の娘が好きでもあくまでも鑑賞物として好きなだけで、大体の男が・・・・・そうじゃのう、Bカップくらいの細くて可愛らしい子を恋人に欲しがるな。」
・・・・・・ロリータってこと?
「まぁ、男は大体、ロリコン気質じゃからの。上から言われて喜ぶような男は、少数派じゃ。やっぱり、男は女がうまく持ち上げてやってこそ動く生き物じゃから・・・・。
儚げで、か弱そうで、それでいて明るくて支えてくれるような女を求めとるよ。全部が全部そういうわけではないが、年頃の男ほど従順で明るい子が好きじゃでな。」
うっ・・・・。私、気が強すぎる?
「いや、ちょうどいい塩梅じゃ。何事も過ぎたるは猶及ばざるが如しというものでな。お前は、強気な姿勢を見せるが、弱弱しいところを天然で見せとるからな。それで隆盛みたいな野性味の強い男は、よけいにやられるんじゃろうなぁ。」
・・・隆盛が?ああ、確かにあいつ、昔っからちょっとか弱い子が好きかも。
ちょっとロリータ気質なところもあるかもね。
・・・それだったら、美術館に着て行った服は、大正解かもね。
ああいうブラウス。アイツ好きだもん。
「よう、隆盛の好みを心得とるな・・・。」
まぁ、親友だったし・・・・。
正直、隆盛が一番落としやすいかもっ!!
「大した自信じゃのう・・・・・。まぁ、あいつが最終的にどうする気かは、正直妾にもまだわからんがな。」
・・・・ん?
隆盛がどうする気かってどういう意味?
「なんでもない。・・・・・なんでもない。」
・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
「何でもない、が!・・・・・お前、そろそろブラを何とかしないと遅刻するぞっ!!」
な、何とかして、お姉様っ!!
「妾を便利に使うでないっ!!・・・・全くしょうがないのう。帰りに新しい下着を買うのじゃぞっ!?」
ううっ・・・・・
これ、可愛くて気に入ってたのにぃ・・・・・
「初にやればよかろう。喜ぶぞ、あいつなら。」
う。男の子に下着を上げるなんか、ちょっと恥ずかしい。
「まぁ、あんなんでも男じゃからの。ワンチャン、何とかなるかもしれんが・・・・・まぁ、そこまで男として意識するまでもないと思うが・・・・。」
いくら女装少年でも、嫌っ!!
「すきにせい・・すきに・・・。」
なんとか遅刻せずに学校には間に合ったのだけれども、朝から隆盛の機嫌が悪くて、困ってる。
HRが始まる前の10分ほどの時間に私の所へ来たかと思うと、
「明。ちょっと昼休みみんなで話し合いたいんだがっ!!」
ググっと、机に座る私に体を寄せて、睨みつけるような目つきでいう。
私は隆盛の目が怖くって「やだ・・・・・怖いから。もっと優しく言えないの・・・・?」と、訴える。
隆盛は、慌てて「す、すまん。ちょっとやる気が暴走した・・・・怖がらせてすまん・・・・。」
などと言いながら、顔を真っ赤にして後ずさりして体制を変える。
ああ・・・本当にちょっとか弱い感じの子が好きなんだ。隆盛って・・・・。
と、改めてしみじみ思う。
そして、何故かそんな私を見て「うう~っ・・・」と唸っていた初が、照れている最中の隆盛に向かって手を上げて「わ、私も怖かった!!怖かった!!」と、アピールする。
いや、なんで君、隣のクラスにいるの?
「わかったわかった・・・。」と、隆盛があしらうように言いながら初の頭を雑に撫でる。
初は、隆盛の対応が気に入らないのか不満そうに「ふんっ!」といって、席を立ってしまった。
「・・・何しに来たんだ、あいつ・・・・。」
さあ?
って、いうか・・・・・。さっきの何のアピールなの?
・・・・よくわからない子ね。本当に。
まぁ、でも・・・それはともかく、昼休みに話し合いがしたいという隆盛の提案を不知火先輩にメールしておかないと・・・・・。
「取り決めをしようっ!!」
隆盛は私と不知火先輩と初を人気のない美術室の前に呼び出すと、提案をした。
「デートに美術館を持ち出されたら、俺たちは手が出ねぇし、しかも、1対4のデートとか明が可哀そうだ。
そこで、デートをする日を順番に決めようじゃないかっ!!」
と、男らしいのか、男の都合を女の子に押し付けているのか微妙な提案をしてきた。
正直、私は1対4のデートも悪くはないけど、それもいつまでもそういう関係にされたら、やっぱり嫌かな。だから、この提案には同意したいけど、他のメンバーはどうなのかしら?
不知火先輩は「ウケて立つっ!」と、なんだか闘志を燃やしているし、初は、「ん。それでいいよ」とやる気があるのかないのか微妙な返事を返してきた。
そして、その提案は不知火先輩によって細かくルール決めをされた。
「テスト期間中は勉強に集中すること。それから・・・
放課後までは、川瀬と初が明と接触できる。
放課後は僕と明は、美術部で接触できる。
問題は、武さんだ。武さんは、土日に家に帰ってきている。それ以外の曜日は家にはいないから、休日のうち、一日は武さんに預けなくてはいけない。」
その提案に全員が頷いた。
「とはいえ、武さんは、お仕事で帰京されているわけだから、土曜日は正直、スケジュール的に厳しいのではないかと思う。だから、僕達は土曜日を順番に受け持とうじゃないかっ!」
不知火先輩の提案に隆盛は「俺はそれでいい。」と答え、初は、軽く頷いて返事した。
そして、3人は更に話し合って不知火先輩→隆盛→初の順番に私とデートすることに決まった。
・・・・
・・・・・・・君たち。私の都合はどうなるのよ?
毎週、誰かとデートしてないといけないの?予定は埋められちゃったの?
私の休日を返してよっ!!
とは、とても言えず・・・・・私は人形のようにその場に佇むだけでした。
家に帰る途中、下着を買わないといけないことを思い出して、ランジェリーショップに行ったら、Dカップになっていました・・・・。
うっ・・・隆盛はBカップくらいが好きだよね・・・・・。
「いや、だからと言って嫌ったりはせんわ。」
・・・本当?
「マジじゃ。男は、どいつもこいつもオッパイは全てありがたがるように出来ておる。
ぶっちゃけ、最終的にはAカップだろうがFカップだろうがやれたらなんでもいいのじゃよ。」
いやーっ!!
お姉様ッ、卑猥っ!!
ちがうもんっ!!隆盛も先輩もお兄ちゃんもそんなんじゃないもんっ!!
「いや、どうかのう・・・・。武様は、大人しそうに見えて、大分、女性経験多いぞ、あれ。」
・・・・・本当?
「そんなに悲しそうな顔する出ない。しょうがないじゃろ。
男なんだし・・・
芸能人なんじゃし・・・
そもそも、あの恥骨に悪すぎる声の男を女がほっておくと思うか?」
・・・・無理ね。
「・・・・妾もそう思う。」
・・・・やっぱり、一番の強いキャラはお兄ちゃんね。
私とお姉様は、つくづくそう思って深く頷くのでした。