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いいなずけ

PV5000超えましたっ!!

いつもご愛読ありがとうございますっ!!

ブックマークや評価、感想も大変励みになっています。

今後とも、よろしくお願いしますっ!!

「日曜日に美術館に男3人と行くだって?

 明(あかり)。お兄ちゃんは1週間に2日しか会えないのに、他の男と遊ぶのかい?」

お兄ちゃんは珍しく怒っていた。

夕食の時間に私が言ったのが原因なんだけど・・・・言わないわけにいかないよね。

だって、お兄ちゃんが予定組んじゃうといけないもの。

いっつも優しいお兄ちゃんにしては、怖い表情と声で私に苦情を言う姿は珍しく、私は少し怖くなった。

でもお姉様は、大歓喜していたけどね。

「ああああっ!!もっと、もっと罵ってぇ~!!武(たける)さまぁ~~~っ!!」

もう、完全にお兄ちゃんのファン。

いや、ファンというよりももう追っかけよね。

だって「様」つけて悶えてるもん。

「滅多に会えないのに・・・・。」

お兄ちゃんは不貞腐れながら言うのだけど、お姉様はフォローを入れる。

「大丈夫じゃ!!明は毎日、武様のボイスでいけないことをしとるからっ!!

 毎日、会っとるようなものじゃっ!!」

お、おおおお、お姉様っ!!

うっさいっ!!

「・・・しとるじゃろうが。妾と一緒に」

だってぇ・・・・・。

「まぁ、こ奴の声は神の恩寵じゃ。女の身では抗えぬ声をしとるよ。

 ああ・・・・生でもっと言ってほしいの・・・・・。」

・・・・あ、お姉様。また悶えだした。

と、とにかく。

今は真剣な恋愛をしたいのでっ!!

今だけ、下ネタ禁止ですっ!!

まったく・・・。

私が心の中で一人悶えるお姉様に呆れている間に、お兄ちゃんは、あることを決断した。

ビールの入ったグラスを一気に飲み干すと、

「よしっ!!明(あかり)、俺も明日、一緒に行くからなっ!!」

と、宣言するのでした。



え、ええええっ~~~~~~~~っ!!

私は、びっくりするほかない。



部屋に戻ってから、ベッドに横たわる私は、お兄ちゃんの真剣なまなざしとガチの生ボイスをぶつけられた影響による胸の高鳴りと、今の自分の置かれた状況で混乱するめまいを覚えていた。

うそ・・・

男の人4人とデート?

なに、それ・・・・・本当に物語のヒロインみたいじゃない。

ふと、目を本棚にやると、BLと少年漫画が混在しているのに気が付く。

「ああ。そっかぁ・・・・そういや、つい最近まで、私。ちゃんと男の子してたんだなぁ・・・・。」

と、思わず独り言をつぶやいた。

そうなんだ。私、最近まで、ちゃんと男の子だったんだよね。

パパもなくなったママも美形という家系だから、男の子だった時、そこそこ女の子にモテて、普通に女の子と付き合っていたこともあるんだけどねぇ・・・・。

なんだか、今では信じられない。

て、いうか。もうすでに女の子は恋愛対象じゃないし、男の子の気持ちもあんまりわからなくなってきている。なんとなく、なんとなくだけど・・・・4人が私に何を望んでいるのか、ある程度はわかっているの。

でも、それをやっちゃうと、なんか普通の女の子の恋愛とは違う気がするしなぁ・・・・・


「ん~?そうでもないぞ?

 あざといのは、女の特権じゃ。

 周りの女子を見て見ろ。短いスカートを履いたりするのは何のためじゃ?

 男に女として意識してほしいからじゃろ?

 それでええんじゃ。

 女はぬげっ!全てをさらけ出して男を釣れいっ!」

・・・・お姉様そればっかり。

「だが、重要な事じゃぞ?脱ぐというのは、服だけのことではないしの」

・・・え?それってどういう意味ですか?

「心じゃ。心の衣服を脱げというのじゃ。

 自分がどうされたいのか、どう愛されたいのか・

 どう愛したいのか・・・・・・言葉に出さんでもいい。でもな、ガードしていては伝わらんし、

 男どもも、どう手を出していいのかわからんじゃろ?

 嫌いな男が相手ならともかくも、お前は4人が好きなんじゃろ?

 だったら、少しはガードを緩めるために、あ奴らが喜ぶことをしてやることも重要なんじゃ。」

・・・・お、男の子って・・・・

そ、そういうものなんですか?お姉様・・・・。

「やれやれ・・・・・困った娘じゃ。もう完全に男の時の気持ちを失ったか・・・・。」

お姉様は、そういって腕組みをして考える。

本当にすごいオッパイね。重量が3キロあるって言ってたもんね。

そうやって、お姉様は男の子を誘惑するのね。

私・・・できない。

「安心せい。お前は我が眷属じゃ。すぐにこれぐらいの乳になるわ。でも、これ、大変じゃぞ?マジで」

やっぱり、大変なんだ・・・・・。

「男には乳が無いから、余計に神秘的に思えるんじゃろうなぁ・・・・

 これだって強く揉まれたら痛いんじゃと。

 そういうことも事前にちゃんと伝えておく必要があるんじゃぞ。明(あかり)。」

何のお話ですかっ!!

「男と女の話じゃよ。明(あかり)もBLの知識ばっかり高めていないで、少しは男女についての勉強もじゃな・・・・。」

わかりました。

じゃあ、これから暫くはBLは無しで・・・・・。

「いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!いやじゃっ!!」

ああ、お姉様が暴れ出した。

泣きながら仰向けに倒れて暴れる姿が可愛いとおもう。

しょうがないなぁ・・・・・

じゃあ、今日はどれにします?

「あれじゃっ!!ホレ、こないだ出たばかりのアレっ!!

 学校の教師がヤンキーに弱み握られてメス落ちさせられる。あれっ!!

 あれはいいのう・・・。最後に遊びのつもりだったヤンキーが教師に本気で惚れてしまうところが特にいいっ!!」

わかりますっ!!

最後に教師に「僕の事、幸せにしてくれますか?」って、聞かれたヤンキーが真っ赤な顔して「・・・・・おうっ・・・・」って答えてから、優しくキスするシーン最強ですよねっ!!

「流石、明(あかり)じゃ、よくわかっておるのぅ!!」



翌朝。私は少し気だるい疲労感を抱えながらも、服を着替える。

色々と服を引っ張り出してきて、あれこれと着替えて見るものの、どれも可愛くて選べない。

どれも可愛いけど、より可愛く見てもらうにはどうしたらいいか。

隆盛はちょっとロリコンだから、こういう乙女チックな服が好きなのは、知ってるけど・・・・

私、他の人の好みまでは聞いたことが無いから、わかんないなぁ。

「おっ!!スーツじゃっ!!ほれ、武(たける)なんか、よくスーツの男をメス堕ちさせる役を演じるじゃろう!!スーツがいいぞっ!!」

お姉様、うっさいっ!!!

「おおう・・・・マジじゃのう・・・・。では、アドバイスじゃ。お前、昨日の話覚えておるか?」

昨日の・・・・男の子がどうすれば喜ぶかって話・・・・・・?

「それじゃ・・・・ま、お姫様はお前じゃ。どうするかはお前が決めたらええがの・・・・。」

・・・・

・・・・・・・どうすればいいか、というよりも・・・・・

私は、どうしてあげたいかで、服を選びたいなぁ・・・・・

お姉様。

私、今日はどの服を着れば、みんな喜んでくれるかなぁ・・・・・って、考えてみるわ。

「・・・・・・いい子じゃ。」

お姉様は、そういって私の髪を撫でてくれた。


私は、少し過激だけどアシンメトリーなスリットが大胆に入ったタイトスカートで太ももを露出させてみる。上のブラウスはロングカウスリボンをあしらったキュートなもの。

・・・・ううっ。

恥ずかしいけど・・・・・・私頑張りますっ!!

私が覚悟を決めてショルダーバッグをかけて、部屋を出るとお兄ちゃんがいた。

「だめだ。明(あかり)。それは童貞を殺すバッグだ。手に持つ奴にしなさい・・・。」

って、注意してきた。

ん~?なんでぇ?なんで、だめなのぉ?

私の非難は、受け入れられずお兄ちゃんの言う通り、ピンクのフリルが付いたトートバッグに変更された。

ん~っ!!お兄ちゃん、横暴っ!!

そして、私はお兄ちゃんが運転するママの車に乗って美術館へとやってくる。

すると、既に隆盛(りゅうせい)と不知火先輩が着ていた。

二人とも高校生らしいラフな恰好だったけど、よく考えてみれば、不知火先輩の私服姿って、超レアかも・・・。

ただ、ちょっとショックだったのが、二人とも私よりもお兄ちゃんを見ていたこと。

見てるって言うか、もう睨みあってるよね。3人とも・・・・・・

やだ、怖いかも。

・・・・・・男の子同士がこうやって睨みあってる中に挟まれるのって怖い・・・・・

物語のヒロインのこういう場面の心境って・・・・・・知りたくなかったかも・・・・・っ!!


そんな私の気持ちをよそに、お兄ちゃんが二人に挨拶するのでした。

「初めまして・・・・。明の兄の武(たける)です。

 許嫁(いいなづけ)の妹がいつもお(・)世(・)話(・)に(・)な(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)み(・)た(・)い(・)で(・)、ありがとう。」



い、いいなずけぇ~~~~っ!!!?

その衝撃的な発言で、その場が一発で凍り付くのがわかるのでした・・・・・。

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