133/177
13-0.天災と少女
再開しますっ。
異世界転移はまだ続く。
災害は突然やって来た。
それを人々に知らせたのは、一人の少女の声だった。
人々は、力を合わせて災害に立ち向かった。
災害対応の中心は常に少女だった。
敷地の一角からやって来た災害は、瞬く間に全域に広がり、少女の姿はいたる場所で目撃された。
迫り来る災害を目の当たりにして萎縮した人々も、少女の行動に心を奮い立たせた。
やがて援軍も到着し、さしもの災害も収まった。
災害の後始末の後、少女の姿がないことに、人々は気付いた。
力の限りを尽くした少女は、眠りに就いていた。いつ目覚めるとも知れない深い眠りに。
人々は、少女の目覚めを心から祈った。