個性豊かな家臣達
軍議場に到着した。
扉を開けようとした瞬間、
「大王お待ち下さい」
コール将軍が入口をふさいだ。
「どうした、家臣達が待っているではないか」
「申し上げにくいのですが・・・・・先日の戦いもセントラル軍は大敗しました。」
「大敗だと・・・・・」
俺がこの世界に来る前の結果か・・・・
「ああ・・・そうだったな」
知らないが、苦笑いしてごまかした。
「大王、今回の戦はとても厳しいと思われます。セントラル4将が、今口論中です。武の神と呼ばれるサーチ将軍は最後まで戦うと主張しており、知の神マース将軍、先ほどお部屋でお会いした片で、外交、戦術を担当し、今回は和睦の交渉をしていると聞いております。海の神カール将軍は、ほとんど話をしない無口な方です。戦になると、とてつもない力を出し、勝利に導いてきました。最後は天の神エレン将軍です。エレン将軍は空を見て天の力を借りて行動しています」
「コール将軍、わざわざありがとう」
何と個性的な家臣達だな・・・・心の中で嫌な予感がした。
「コール将軍、一緒に入ろうではないか」
「はあ、それでは、せーーの」
扉を開けた瞬間
矢が私の顔をよぎった。
「危ない!!大王」
コールが飛んでくる弓矢を素手でとった。
俺は驚き床に転んでしまった。
「お二方、大王がお見えです。それくらいにして下さい」
赤の鎧を着た、体が2メートル近い男が俺に向かって走ってきた。
そして、俺の手を持ちながら
「大王、お怪我はありませんか?大王にお怪我があったら・・・・」
「解った。解った。顔が近い。近い」
この男、俺の裸を見た先ほどの男か。
「大王の体とても素敵・・・・素敵・・・・」
俺は身震いした。
その時、
「おい、サーチ、それぐらいにしろ。大王が迷惑だろう」
椅子に座っていた、緑の帽子、緑の目をした青年が言った。
「解ったよ。エレン。おとなしくしていればいいんだろう」
サーチは椅子に座った。
「大王、この度は申訳ございませんでした」
マースが頭を下げてきた。
「気にするな。座ってくれ」
そして俺は、左目に黒い眼帯をして、笑っている、カールと思われる目があった。
「大王陛下、私が、カールです。海の神と呼ばれ、勝利数は100以上、このカールがいる限り」
マースがカールの頭を叩いた。
「大王、申訳ございません。」
「いや構わない」
コールが
「大王玉座です。お座りを」
俺は歩いて、玉座に向かった。
玉座に座り、これが王様の気分か心の中では笑いが止まらなかった。
マースが立ち上がり、
「王様に王冠を」
女官たちが王冠を持ってきて、俺の頭にかぶせた。
「これより軍議を始める。皆の意見を思うがままのべよ」
俺なりにかっこよくいえたな・・・・
その時
「忠、忠、忠」
家臣全員が言った。