表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

7

 さて、ギルドでの登録を完了したわけだが...次は何をするべきか。

 日が少し傾いてきているな、この気候だとおそらく春か秋だと思うんだが...だとしたら今の時間は16時か17時くらいか?

 いや、この世界の1日が24時間だと決まったわけじゃないから断言できないが、暗くなる前に準備をしておくべきだな。あっちだと夜だった分、時差ボケもあって少し眠たいし。

 とすればまずは防具からか武器からか...日用品も必要だよな。さすがに4400円程ですべてを買い揃えるのは無理があるか?

 とりあえず武器からにするか。初心者の町といわれている場所付近にそんな強いモンスターなんていないと思う。そうであってほしい。

 しかし、先ほど食べたばかりだがまた腹が減ってきたな。さっきの串焼き屋台にでも行くか。ついでに武器を扱ってる店の場所も聞こう。


===


「おじさん、1本買うから初心者が使う武器を売ってる店教えてくれないか?」

「また来たか坊主。俺は情報屋じゃないんだがな...3本買ったら教えてやるぞ?それさえ売れれば今日は店じまいに出来るからな。その間であれば、いろいろ教えてやるぞ」

「3本...まぁいいか、ほら銅貨3枚」

「毎度あり!今日は早く帰れるぜ!...で、何が聞きたいんだ坊主?」


 ちょうどいいし、武器屋以外にも防具屋と生活用品店も聞いとくか。


===


「さて、もう聞きたいことはないか坊主?」

「あ~...覚えきれるか怪しいから、今日はもういいです」

「そうか、じゃあ俺はもう少し畳むのに時間がかかるから...じゃあな坊主」

「あぁ、金がないときにまた来るよ」

「金があるときも来いよ!」


 やっぱり、腹は膨れるがあまり美味しくはない。

 味付けが有ればなぁ...それなら少し高くなっても買ってもいいんだが。


「なら、何かしらの調味料を使ってくれ。肉だけってのは少しきついんだ。あ、砂糖はやめてくれよ?少なくとも俺は食いたくないからな」

「調味料かぁ...その考えはなかったな。塩なら割と簡単に買えるが、どうだ坊主?」

「塩なら全然有りだな。それなら銅貨3枚でも買うが...問題は量と値段だな。収支がつぐわないと話にならないと思うが。塩ってどれくらいの値段なんだ?」

「そうだな...このくらいで銀貨4枚だったと思うんだが」

「それだけ大きいなら1kgはあるだろうな、指で一つまみを全体にかける位でいいし、銅貨2枚でも営業利益はプラスだと思うが」

「つまり、今より儲かるってことだよな?なら明日からやってみるとするぜ!坊主、ありがとうな!」

「まぁ、話半分で聞いといてくれ。本当にそうなると決まったわけじゃないからな。...じゃあ俺は行くよ」

「またな坊主!」


 思った以上に話し込んでしまったが、まぁ、多少はね?


===


「まぁ、そうだよな」

「お買い上げありがとうございます!」


 まぁ武器がそんなに安いわけがないよな。剣どころかナイフも買えなかったぜ!HAHAHA。

 で、買ったのがこちら。木の棍棒、税込み3000円。税が有るのかは知らんが。持ちやすいように加工されて、一応布も巻かれているから妥当っちゃ妥当なのかな。...まぁ、手持ちは銅貨が1枚ってわけだが、明日稼げなかったら、明日は1回しか飯が食えなくなるわけだな。しかもあの大してうまくない串焼き1本程の物くらいしか...早急な稼がないとな。宿は5日分にしとけばよかったかな。棍棒はインベントリにしまっておくか。


 そんなことを考えてると、酒場兼宿屋に着いた。まぁ結構近かったからな。

 まだ夕方だが、もう寝てしまおう。異世界召還...に巻き込まれたからな。土地勘のないところで生活しようとするのは、精神的にも肉体的にも疲れるはずだ。いやでも、結局は自分の意思でこっちに来ることを選んだわけだから、巻き込まれたってのは語弊があるか?

 まぁ、小さなことはどうでもいいか。部屋の鍵をもらってさっさと寝よう。酒場に入ると少し人が増えてるように感じる。


「酒場のマスターさん、戻ったので鍵をください」

「お?思ったより早かったな。どうだ教えてもらえたか?」

「えぇ。取りあえず仕事の受け方は教えてもらったので、明日からは仕事をいろいろ受けようと思いますが、どんな仕事を受けたほうがいいですか?」

「そうか...冒険者になれたのか。なら、まずは採取系統がいいと思うぜ。モンスターも出るが朝に行けば、他の冒険者も通るだろうから、危険はあまりないはずだ。...と鍵だ。飯はどうする?必要なら部屋まで持っていくが。もちろん有料だがな」

「今日はこのまま寝るので必要ありません。では」


 まぁ、金がないってのもあるけどな。

 俺はそう酒場のマスターに言って、部屋に戻った。取り合えずジャケットを椅子にかけ、いつもより硬いベッド上にねっころがるが、そこまで寝心地は悪くなかったように思える。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ