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「さて、と」
とりあえずは町の中に入るのが無難な所だろう。武器を持ってないから戦えないしな。しかし周りには生物がいるようには思えない。いや目を凝らすと野原の遠くに戦闘してると思われる人たちがいる。何と戦っているのだろうか。あまり大きくないのかここからじゃ見えないようだ。まぁいいや。とりあえず町に行こう。にしても壁も門も高いな。というか言葉通じるのかな。環境適応の魔法は女神様が掛けてくれたみたいだが。
「そこの坊主、ちょっと止まってくれ。何の用でこの町に来たんだ」
門の下を通ろうとしたところで金髪の兵士らしき人物に止められた。口の動きが喋っている内容とはちがう。言葉は翻訳されているようだな。さて、なんて答えればいいのだろうか。手に職をって答えればいいのだろうか?。
「冒険者になりに来ました。それとこの町はなんていうんですか?。よく知らずに歩いて来たもので...」
「そうか。この町はドランという。様々な初心者が集まる。初心者の町とも言われている。...しかしその年齢で冒険者にはなれないと思うぞ。成人してからだと知らなかったのか?」
そうなのか...。いや、待て。俺はこの世界の成人年齢を知らない。もしかしたら20歳以上の事じゃないかもしれない。日本人は童顔って言われているしな。
「そうなんですか。一応17歳なのですが...」
「その姿形でかっ!?、ちょっとステータスの確認をさせてもらってもいいか?」
「どうぞ。ステータスオープン」
「...ふむ。本当に17歳のようだな...11、2くらいに見えたんだが。...レベル1の割にはステータスも高いな。鍛えてたのか?」
さすがにそこまで年齢が低く見えないだろう。...見えないよな?
「いえ、そういう訳では...ところでどこを見てそこまで年齢が低く見えたんですか?」
「顔つきが幼い上に...その...身長も低く見えたのでな」
まぁ、身長は自覚している。第二次性長期が来たのは9歳の頃だった。元から小さかったが一応3年で25cmも伸びた。それでも12歳で145cm...15歳で153cmまで行った。現在155cmだ。明らかに高校生男性の平均身長よりかなり低いだろう。下手したら中学生の平均よりも低いかもしれない。しかし、そこまで低く見えてしまうものだろうか...。
「まぁ身長は自覚しています」
「そうか、まぁ成人は15歳からだから冒険者になれるだろう」
なるほど。成人は15歳なのか。
「頑張れよ少年」
「えぇ、頑張ってみます。ではまた」
さて、町並みはどんなものかなっと。...ほぅ。日本とはかなり作りの違う民家がコンリート舗装ではない大通り沿いにたくさん並んでいる。たくさんの屋台が並んでいる。フリマみたいに売っている人も多くいる。数は少ないが馬車も通っている。日本では見られない光景だ。これでようやく
「異世界らしくなってきたな」