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 気がつくと立ったまま見覚えのない場所というか空間にいた。


「...ここは、どこだ?」


 周りを見渡すと座り心地のよさそうな椅子に業務用机に水晶玉が置いてあり、ゲームで見るような綺麗な剣が立てかけてあった。

 だが部屋ではないのかその場所を中心に明るくなっているのか周りには何もなく壁も見えない。

 踏んでる地面もアスファルトでもなく絨毯じゅうたんが敷いてあるわけでもなく、ただ真っ暗な空間に透明な板の上に立っているような感じがした。


「え...本当にどこだここはっ!?」


 誘拐されたのか、そう思い自分を見てみるといつものジャージのズボンにお気に入りのTシャツの上に赤いジャケットを着ている。どこもおかしくはないように思える。ポケットにもスマホといくらかのお金が入った財布が入っていた。


「別におかしいところはないな」


 だが、俺はなぜこんなところにいるのだろうか。今日は何をしていたんだっけ。

 今日は、いつもより朝早く起きて学校へ行き、授業を終えて、家に帰り、ゲームして、夜にラーメンを食べに行って、帰りになんか周りが光って...。


「そうだよ!...なんだか周りが急に眩しくなったんだよな」


 しかし、なぜこんな所にいるのか説明がつかない。

 これは、あれか。死んだのか。

 周りが光ったように見えたのは自動車のヘッドライトか。

 死んだと分かれば話が早い。ここはきっと死後の世界なんだろう。

 そうか、俺は死んだのか。まだ読みたい本とかあったのに...。


「ごめーん!待ったー?」


 その時、髪が真っ白の綺麗な女性が入ってきた。

 女神様だろうか。


「俺って天国に行くのですか、それとも地獄に行くのですか?」

「ちょっと待って!テンプレをスルーされたのはいいけど、どうしたらそんな結論にたどり着くの!?」

「急にこんな不可解な場所にいたので、死んだのかと思いましたが...俺って死んでないのですか?」

「まぁ...大抵の人は混乱したままか、異世界召喚だぁ!って興奮してるんだけど。...よく冷静でいられるね?」

「冷静ではないですよ...ただ何が起こっているのか把握したくて。それで俺は死んでないのですか?」

「一応死んでないよ...椅子を出すから腰掛けて少し待っててくれよ。状況を説明するから」


 そう言って、何もない所からファミレスにあるような椅子を出した。

 それを見て何も思わないわけじゃないが、そこも含めて説明してくれるだろう。


「さて、まずは自己紹介でもしましょうかね。私の名前はクリア、アースとガーデンの召喚と転生の管理をしている神様です。」

「転生と召喚を管理...死んでないということは、つまり召喚ということですか?」

「正解。まぁ召喚というよりは召喚に巻き込まれた召喚事故なんだけどね」

「そうなんですか」

「...本当に冷静だねぇ」

「最初は混乱していましたが、今は状況を説明してくれてますしね。で、ここはどこなんでしょう?」

「ここは召喚と転生を管理している私の部屋...ですかね?」

「部屋...ですか?」

「部屋というよりは世界みたいなものなんだけど...説明しにくいなぁ」

「ではその話は置いときましょう。それで俺はどこに召喚されるんですか?」

「そうだね。まずはガーデンという世界の話をしましょうかね」


 女神様が言うにはガーデンという世界は怪物が蔓延っており魔法も存在する世界らしい。

 さらには人間以外にも意思疎通できるさまざまな種族も存在してるテンプレファンタジーな世界だとか。

 既に俺の世界の人が転生等してるのでよくある中世ヨーロッパみたいな感じじゃなくて科学が中途半端に発達して魔法がそこに組み込まれてる感じらしい。


「そういえば、俺って帰れるんですか?」

「レベルが28にもなれば帰れると思うよ」

「レベルがあるんですね...それにしても結構難易度低いんじゃないんですか?まぁうれしいですけど」

「んん?ちょっと勘違いしてるみたいだけどカンストは30レベだよ?」

「え」

「それに28レベから神様の仲間入りになるんだよ...そこまで上げた人はまだ2人くらいしかいないしね」

「...」

「ちなみに私は29ね。...さて、そろそろ願いの話をしないとね」

「願いですか?」

「そう、願い。普段は1つだけ何だけど君のは巻き込まれだから願いを3つに増やしたげるよ?...あぁこれ見るかい?今までの人が選んだ願いさ」


====


奪取

鑑定

勇者

賢者

美貌

不死

僕の考えた最強の剣

変装

ダンジョンマスター

|獣耳(ウサギ耳)

膨大な魔力

魔王

経験地獲得2倍


「その願いで元の世界に戻る...ってのは、出来ますか?」

「叶えられるよ。ただしその場合はその願いを叶えてここでの記憶も消して他の願いは無しだけどね」

「...では、家族に定期的に荷物を送ることは?」

「私を介せば出来ない事も無いけど...荷物は確認させてもらうからね?他の文明の物なんでね」

「手紙と金貨とか手に入ったら送りたいんですよ」

「まぁ少量なら構わないがね」

「俺の願いのひとつはそれでいいです」

「...なんかいつもの願いとは違うね」

「2つ目の願いは...女神様って暇ですか?」

「まぁ...普段は転生だの召喚だのないから暇だけどさ」

「じゃあ女神様と会話...いや念話する能力ください」

「そんなことでいいのかい?君って変わってるね?」

「ええ、情報収集も兼ねて話し相手が欲しいんですよ。知らない世界に行くわけですからね」

「私もちょうど・・・・欲しかったところだし、その願いはカウントしなくていいよ」


 チョロイな

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