表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

第一章「謎の吹奏楽部」4音目

第一章四話

「もう1度聞くわ。あなた、私達の楽器に何をしようとしてたのですか?」

先ほどの少女はそういった

「いや。こんな雑に楽器をおいていたら、楽器に負担がかかると思って置き直してたんだよ。」

そう俺が弁解したが少女は

「それは余計なお節介をどうも。」

と、簡単に言うだけだった。

「お節介って…。こんな新品な楽器が可哀想だろ。ちゃんと正しく置きなよ。」

「貴方には関係ないでしょ?私達の勝手でしょ?」

その言葉を聞いた途端、湊は鋭い口調でこういった。

「あぁ、そうかいそうかい。そんなんだからあの程度の演奏しか出来ないんだね」

「…!。あなた…よくも…」

そう言い少女が手を上げると

「千夏、千秋。何をしてるのですか?」

「明日香ちゃん、この人が私たちの楽器を触っていたのよ」

その後から先ほど演奏をしていた裏の吹奏楽部の部員達がやってきた。

「君。私たちの楽器に何をしようとしたのか?」

「いや。置き方が楽器に負担のかかる置き方だから正しい置き方に直してたんです」

湊はさっき千夏に言った通りのことを説明した。

「なるほど。それはお気遣いありがとう。でも、怪しまれるから余計な事はしない方が身のためだぞ。」

明日香はどうやら湊の言ったことを信じてたみたいで特に何も言及しなかった。ほかの部員達も楽器の片付けを行い始めた。

「いや。こちらもいてもたってもいられなかったもので。」

「その言い草だと。君は吹奏楽部の関係者か?」

「いや…。全く関係ないですよ。吹奏楽なんて関わったことないですよ。」

湊は誤魔化すようにそういった。

「ふむ。そうか。そういえば名前をなのってなかったな。私は東條明日香(とうじょうあすか)。この吹奏楽部の部長を務めている。」

「俺は瑞月湊。一応同じ学校に通っている。」

俺は簡単ながら挨拶をした。

「さっきは変な言いがかりをしたわね。私は那月千夏(なつきちなつ)。アルトサックスを担当してるわ。そしてこっちが双子で妹の那月千秋(なつきちあき)。バリトンサックスを担当してるわ。」

「千夏さんに千秋さんか。よろしく。」

千秋と言われた少女に握手をするつもりで湊は手を出したのだが

「……!」

千秋は手を引っ込めてしまった。しかも湊に怯えてるようだった。

「どうかしたのですか?」

「千秋は男性嫌いなの。気にしないで。」

「なるほど、千秋さん、だったかな。そんなに怖いことしないから、気軽に接してもらえたら嬉しいよ。」

「……。よろしく…。」

千秋はとてと小さな声でそういった

「うん、よろしくな。」

湊はそう返した。

「珍しいね、千秋。男の人に話しかけるなんて。」

「うん。だってこの人怖そうな人じゃないし。それに…」

湊の方をみて千秋はこういった。

「この人、瑞月湊ってとても上手なサックス奏者なサックス奏者だもん。」

「……。…え?。」

湊は自分の事を知ってるとは思わず、何も言うことが出来なくなってしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ