第一章「謎の吹奏楽部」3音目
学校名、思いつかなかったよ(๑>•̀๑)テヘペロ
曲は決めたんだけど書いていいかわからなかったので書いてません
……パチパチ………
会場からは盛大な拍手がなっている中
(上手って言っていたし都会だから少しは期待してたんだけどなぁ…こんなものか。)
湊はそんな事を考えながら自分の学校を含めた3校を聞いていた。
「なぁなぁ、すごくいいだろ、この演奏。」
「お、おう。そうだな」
正直なところ、みなとにはあまり良さがわからなかった。
(これならもっといいところ知ってるのになぁ)
これまでの3校の演奏の中でまだ湊
の心を動かした学校はない。それどころかあまり聞く気にもなるレベルではなかった。自分達の表の吹奏楽部もその程度だった。
「おっと。次は俺たちの自分たちの学校のもう一つの吹奏楽部の演奏が始まるみたいだよ」
「「続きまして。・・・高校吹奏楽部の演奏です。曲名は……です。」」
どうやら指揮者らしい人が礼を…
(ん?生徒が指揮をするのか?)
指揮者が指揮棒をあげた次の瞬間。ほかの学校とは比べ物にならないほど素晴らしいらしい音色がステージをつつみこんだ。
「……!?」
とても音色も美しい。音程もテンポもバッチリなのだ。それは一言で表すならば完璧と言っても過言てはない。
だが、「主人公」はそうは思ってなかった。
「…………。」
足りないのだ。全く心に届かないのだ。湊はこの演奏を聞きながらそう思っていた。
どうやらこの吹奏楽部は少人数編成みたいだ。オーボエもいなければファゴットもいない。パーカッションもぎりぎりの人数で演奏している。それに、
「……サックスは…。二人か。」
この吹奏楽部にはアルトサックスとバリトンサックスしか見当たらない。二人しかいないため高音のアルトサックスと低音のバリトンサックスを補ってるんだろう。
(とりあえず実力はこんなものか)
その後も、湊の心は1度も動かされることなく、演奏は終わるのであった
「いやー。ほんとにすごかったね。噂はほんとうだったんだ。」
「まぁ、ほかのところより比べたら…いや、比べるまでもないな。確かに上手かったはうまかったが…」
「結構厳しめの評価だね。君の田舎の吹奏楽部はもっとうまかったのかい?」
「………。」
おもいだしたくもない。昔のことなんて。もうすべて捨てたことなのだから…
「どうかしたのかい?顔色がすごく悪いよ?」
「い、いや。気にしないでくれ。そんなことより次の演奏始まるぞ。」
そう言って無理やり納得させる。
(とは言うものの、これ以上聞くのもあれだものなぁ。)
「ごめん。ちょっとトイレ行ってくるわ。」
「わかった。始まったら入れなくなるから適当に時間潰してて。さっきのゲームセンターで待ち合わせよう。」
「了解。」
そういって聞くのをやめるために俺はステージを後にしたのであった。
だがしかし…トイレに行く途中あるトラブルが起きた。
「やべぇ…。……トイレはどこだ?」
俺はトイレに行こうとしていて、絶賛道に迷い中だった。
「早いところ済ませて、ゲームセンターにむかいたいのだがな。」
そんなことをつぶやきながら歩いていると、目の前に沢山の楽器が見えた。
「あれは…。楽器か?なんでこんなところに…いやそんなことより…!」
「主人公」は楽器の置き方がとても気になった。どの楽器も正しく置かれてなく楽器に負担がかかる置き方だったからだ。
「こんな置き方じゃ、楽器も可愛そうだ。見ても新品なものばかりだ。」
いてもたってもいられなくなり、「主人公」はすべての楽器をきちんとした置き方に戻していった。
「……こうして楽器を持つのも何ヶ月ぶりくらいかな」
いま、みなとの手にはアルトサックスが握られている。昔、自分はこれさえあれば生きていけるとも思えるぐらいだった。しかし今では…
「…!もうあの頃の事は忘れたはずだろ!」
そう言い聞かせていた次の瞬間
「あなた!私達の楽器になにしてるの!」
「…?」
いきなり後ろから怒鳴り声が聞こえたと思うと、湊は後ろを振り向いた。
「あれ?あんたは…」
そこには先ほど演奏していた「裏」吹奏楽部のサックスを吹いていた2人が湊を睨みつけるような目で立っていた。