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未来の男の娘へ  作者: 回転金魚
あの子と逸れた
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3

 るうちゃんが火星で何をするか、想像してみる。

 運動神経が良いから、何かスポーツでもするのかもしれない。



 今の火星の季節はなんだっけ?

 環境整備機が作り出す季節は、地球のそれと変わらないのかな。


 日本と同じ秋なら、梨狩りとかに行くのかもしれない。

 って、それじゃあ、地球にいるのと変わらないか。


 冬だったらすごく楽しいかも。

 日本はまだまだ暑いから、そうだったら羨ましいなあ。

夏休み明けてもこんなに暑いなんて夏休みの意味がないよぉ。



 ……夏休み?

 わたしは胸につっかえる物を感じて、陽菜ちゃんに問いかけた。


「ねえ、陽菜ちゃん。

るうちゃんはどうして、九月に旅行に行くことにしたのかな?

どうして夏休みに行かなかったんだろう」


 陽菜ちゃんは一瞬、きょとんとした表情を見せた。

「そういえば、そうだね?

なんでわざわざ、学校がはじまる時期と被せたんだろう?」


「それに、どうしてわたしたちに直前まで何も言わなかったのかな」


「それも妙だったよね。

るうちゃんなら、お土産何が良い? とか、訊いてくれそうなのに……」

 陽菜ちゃんは、スカートのポケットからケータイを取り出した。

「こんな素っ気ないメール一通だけで行っちゃうなんて……」



 わたしもキュロットスカートのポケットへ手を伸ばす。


 もしかしたら、るうちゃんからメールがきているかもしれない。


 ポケットの中を指で探るが、ケータイは入っていなかった。




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