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第45話 問題発生

少し多目に書きました。

 今日は会議室の場所が変わったらしく、生徒会室でやることになったらしい。


 聖火学園の地理などサッパリな私は、貰った地図をみながら必死で目印っぽいものを探して行こうとしてるのだけど……


「うっわ!小せぇな!小学生か?」


「頬がスゲーのびる!」


「あの…ちょっと触らないで下さい…」


「確か、優秀な茜ちゃんだったよな?飴食べるか?」


「食べません…!」


「ヒヨコの燻製食べるか?」


「食べます…」


 絡まれました。これ以上ない感じに、からまれました。


 頭に肘を置かれ、誰かに頬をひっぱられ、いらないといった筈の飴をポケットの中にパンパンに詰められました。泣きたい。


 考えても見てほしい、自分が迷子で、遅刻になりそうで、更に年上に囲まれたら困る。

 怖いというより、困る。


 ヒヨコの燻製を食べ、どうしたもんかと困っていたら……


「おい、子供が怖がってるだろ?解放しろ」


 聞くならば、凄く優しそうで、ちょっと寒気がする感じの声が聞こえた。


「か、会長!?」


「はい!!すみません」


「じゃあな、茜ちゃん」


 男たちは、スタスタと何処かへいき、私はゆっくり後ろを振り向く…


「……やっぱり赤城さん…」


「ったく、心配して見に来たら、生徒に絡まれてるし……茜も茜だ…」


 心底不快だというように文句をいう赤城さんだが、正直にいうと安心した。


 あの人たちは、何処かへと行き、遅刻せずにすみ、赤城さんがいるならもう大丈夫だろうと思ったのだ。


「赤城さん、ありがとう……」


「……ったく」


 私がお礼をいうと、赤城さんに抱き上げられて、ほっぺたにキスされて、グリグリと、頭をうずめられた。サラサラの髪がくすぐったい。








「じゃあ、俺は指揮の練習があるから、後でいくわ」


「うん」


 生徒会室前で、下ろされた私は赤城さんと別れて生徒会室に入った。どうやら、遅刻ではないらしい。


「こんにわ」


「あ、こんにちわ~!」


「如月さんこんにちわ!」


 皆さんに挨拶をしながら、私はランドセルを自分の机におく。昨日、大事な書類を預かっていたので、私はちゃんとあることを確認していた。


「いみゃ……今から、定例会議をはじめます…」


 少し噛んでしまった佐南さんは、顔を少し赤らめて最後は声を小さくしていた。


 周りは、少しだけ笑うとおのおのの役割へと散らばっていった。


「茜ちゃーん!今日もよろしくね」


 実行委員の人に声をかけられて、ハイと返事をする。


「早速なんだけど、この書類をみてくれないかな?」


 私は席を離れて、実行委員のお姉さんの元へと行き、計算の見直しとか、不備について話し合っていた。


「それでね、ダンスクラブが照明の申請をしてるんだけど、これくらいでいいと思う?」


 知らんがな……と言いたいけど、そういう訳にもいかないし、素人目で見ても明らかに少し少ない気がしたので、私は支給されたパソコンを立ち上げる。


 とりあえず、ダンスクラブが使う舞台の大体の面積を教えて貰い、照明の種類を検索し、どれくらいの光が必要かをみた。


「あ~…これは照明を新しくした方がいいですね…でも、これなら予算も降りると思いますし……でも、こことここの部分は却下させましょう」


「ありがとう!さっそく行ってくるね!」


「いや、まずは佐南さんに許可を……」


「いいのいいの!!」


 私の意見を聞かずに、お姉さんは既に行ってしまっていた。


 その他にも、予算やら部活が怒ってるとか、愛好会をどうにかしてほしい。入場者の制限とかの仕事が舞い込みまくった。


 出来るだけ、正解に近いと思われることや私なりの最善策を言うが、それが正しいのかは分からない。


 というか多い。部活多いし、委員会も多い、愛好会も多すぎる……この学校は生徒を好き勝手にしすぎだろ!?


「ここの種類をふやして…いっそ、カレー愛好会と料理部を合体させちゃって下さい。あと、佐南さんに許可をもらってからですよ」


「ありがと!」


 さっそくパソコンに向かった草野さんをみやりながら、私は少しこめかみを押さた。すると佐南さんがいった。


「昨日、大事な書類を渡したよね?それをもってきてくれないかな?」


「はい」


 私は自分の机に行き、ランドセルを空けて書類を出そうとしたが……


「(…ない!ここに入れてたはずなのに!)」


 何故かなかった。大事な書類だけがサッパリなくて、ポカーンとしてたら…


「あれ!?茜ちゃんもしかして書類をなくしたの!?あ、あれは大切な書類なんだよ?」


 後ろで佐南さんが、みんなに聞こえるようにいった。それに対して、何か不自然さを感じた私は佐南さんの方を振り返った。


「茜ちゃん……アレは大事な書類なんだよ?どうするの?」


 冷や汗と、指先の震えや声の震わせ。


 それは、何もしらない人からみたら書類の大切さも合間って、事態深刻さを意味するだけのもので、別段不自然ではない。


 しかし、私には、罪悪感や、悲しさ、そしてこれで大丈夫だという安心や、無自覚であろう見下し、けれど、生来の良心に圧迫されているように見えた。


なんとなく、たぶん絶対に起こるかなと、けれど佐南さんの良心的に無いと思ってたけど…


「(ここで、問題発生だな…)」


どうやら私は、良心で庇えないくらいに嫌われてしまったみたいだ。

表だって小学生をいじめる訳にはいかないので、佐南がやるるしたら、こうかな?と思って書きました。

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