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プロローグ

短編を元にして書いてます。

「ゲホっ!!...ヤベーな」


 彼、赤城 隼人はちょっとしたピンチだった。ここら一帯をしめる、最強と名高い隼人は当然敵が多い。


 仲間と別れ、一人で帰っていたら前に潰したチームの残党に奇襲をかけられたのだ。当然、将軍とさえ言われる隼人はなんとか全員倒したのだが、30人も越える不良たちに無傷ではいられなかった。


 多少ボロボロになりながら、夜空の下で倒れるように座っている。道行く人達は隼人をみながらも関わりたくないという気持ちからか、見てみぬフリをしている。


「しゃーねーよな......」


 自分はヤンキーなのだから仕方ないと割り切っているし、こういうのも覚悟の上でやっているのだからと思うが...やはりどこか悲しさが出てくる。


「あの......大丈夫ですか?」


 その時、幼い子供の声が聞こえた。ハンカチで血に濡れた額を一生懸命ふいている。


「んだ...テメー...」


 どうしていいのか分からずに凄んでしまった。隼人は美形であるが故に女性に言い寄られることはあったが、ここまで幼い女に話しかけられた事は殆ど無かったのだ。


 子供は聞いていないのか、無表情に濡れたハンカチで傷を拭いている。

 前髪から見える少女の顔はそこそこ整った顔立ちで、成長途中だというのが分かり将来的にも可愛くなるだろうと予想の出来る姿だった。


「スポドリ、ここにおいて置きますね」


 目の前にペットボトルを置き、少女はそれだけを言って、立ち去って行った。


「まて....」


 呼び止めようと、手を伸ばしたが届かなかった。


 これが、少女と俺の出会いだった。


 今思えば、あれはきっかけだったのかもしれない。

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