満ち
あ
三日月
美味しい!
ムースみたいな味がする
海もおいしい
紅茶のような芳しい匂いがする
宇宙の欠片を摘んでみる
舐めてみる
128億年ぶりだね
一緒に弾けたあの頃を
今でも覚えているよ
遠くにいるブラックホールが
ギョロリ
睨むから
地層の奥に隠れてしまう
もしかして
照れ隠しなのかな?
わたしが輝いて見えるのは
きみが燃えているから
きみの光に巻き込まれて
蛍みたいでしょ
光速を越えた速度で
目の前が真っ暗になって
失明しても
手触りの心音が
聴こえる
また三日月
口の中で
ゆっくり 溶かそうね