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12①


 顔合わせの日は土曜日だったが、ゴールデンウィーク初日でもあった。しかも行楽日和の快晴。でも車で迎えに来た萌さんの顔を見た途端、僕の心には季節外れの氷雨が降り注いだ。金髪のままでピアスも外してなかったからだ。ピアスはむしろ増えている気がする。昨日まで唇にはあったけど、舌にはピアスをしてなかったはずなのに。服装もいつもの膝がぱっくり割れたジーンズ。上はまた下着が透けて見える薄い白Tシャツ。ちなみに今日のブラの色は赤。

 「顔合わせのときは髪を黒く染めてピアスも外すと言ってたよね?」

 「猫かぶったっていつかバレる。ありのままのあたしを見てほしいんだ」

 ありのままの君はガラの悪いヤンキーでしかないと思うのだけど……

 母とはケンカ別れするかもしれないけど、父には萌さんを会わせておきたい。なるようになれと萌さんの車の助手席に乗り込んだ。

 でも怖いもの見たさというか、ヤンキーの萌さんと元不倫女の母、どちらが相手をひれ伏せさせるのだろうという興味はある。二人の勝負がつく前に流れ弾に当たってこっちが致命傷を負う危険もあるから、それは十分に注意しなければならないけれども。

 僕の実家は三島駅から北側に広がる新興住宅街の一角にある一軒家。待ちかねたように両親二人とも玄関まで出迎えてくれた。

 でも萌さんの姿を一目見るなり、いらっしゃいと声をかけることもなく、二人とも固まってしまった。

 「口が利けないくらい感動したんですね」

 と口でさらに煽りながら、萌さんはずかずかと家に上がり込んだ。

 「シンちゃん、それで交際中の方はどこにいるの?」

 母は萌さんを見なかったことにしようと決めたようだ。ここまでジャブの打ち合い。勝負はリビングでの決戦に持ち越された。


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