無題-
シングルマザーとして私たち4姉妹を育て上げてくれた母が再婚したい人が居ると伝えてきたのが、私が4年制高校に入学し寮生活を始めたときだった
人肌寂しい?
とは思ったが、もともとモテる人であったので、幼いときから彼氏候補はいたし。結婚まではいかなかったが彼氏がいたときも有ったので、さもあらんと思って告白を聞いた
姉たちは各々自分の道を進んでいるし結婚している姉も居るので未成年のワタシが心配だと言っていたので
「結婚したいならしてもいいし。したくなかったらしなくても良い。私を結婚しない理由にしなければ、それで良い」そう言うと微妙な顔をしている母
企業奨学金を受けているので卒業したら支援してくれている企業に就職して3年働く契約である。その企業が必要とする人材になるために必須の資格を取っていたほうが良いだろうと進路相談で担当に話したところ1年生だったらと取得出来たら良いなという資格を数個挙げられて。
出来たらでいいんで卒業するまでに取得してほしい資格も教えてもらっていた。支援してくれている企業にバイトとして雇ってもらうことを成績の線引をしてもらいそれをクリアしたらしてもいいと約束してもらっている。
将来のためにコツコツと自助努力をしている最中にお花畑の母の話を聞いて少し塩対応であることは否めない
だって。ちょっと
なんて言葉を吐き出しながら心の裡を話し始めた母を適当に聞き流しながら
「だったら通い婚したら良いのでは?週末婚ってやつ?お互いに忙しいし。子供のこともあるからいきなり同居っていうのはって言えば良い。位置年くらい掛けてお互いに同棲できるように環境を整えるためにまずは籍だけ入れるとかしたら?それだったら最悪の場合でも籍を抜くだけでいいし。学費を稼ぐために仕事は継続していきたいと言えば良い。姉さん達の学費は父さんの遺産でやりくりしているけど末っ子は学費の不足分は自分が支払っているし寮費とかも払っているといえば?子どもの支払いがあるからと言っているのにやめろとは言わないだろうし。言ってきたらそれはちょっとっていう理由になるでしょ」
相談をしてきた母にアドバイスをして話をぶった切って寮に戻る
姉たちには母の状況をリリークしておいたので、社会人が二人も居るのだから何か有ってもそっちで対応してくれるだろう。
そう思って学業を頑張り資格取得をし希望する職業に付くために邁進していく。学校生活を円滑に進めていくために多少クラスメイトと交流はするも。さほど人と一緒に何かをするっていうのが苦手であるために淡々と。チームを組むときにスムーズに組める程度には交流をして過ごすこと3年
修学旅行の組分けでちょっと違うところでゴタゴタして掃き溜め?チームになったが、ある程度自由が確保しお互いに満足できる譲歩もして、まあ楽しかったと言える修学旅行を行ったり
学校祭も丸投げされたので、丸投げされた同じクラスカーストの低位置の人間と趣味に走って楽しい学校祭を行ってクラスの大半からブーイング貰ったが、だったら自分たちで立案実行しろよと言ったら押し黙られたとか。良い思い出が出来た高校生活折り返しに来た時期に姉からやべーやべーと言われ状況をまとめて聞いていたときに
母から話があると連絡が来た
ちょうどバイトもして就職する会社の雰囲気とか把握しつつ資格取得してできるバイト。で就職したら即戦力だ!!っていうかなんで今就職してないんだ?と言われるくらいには頑張っていたところで母からの介入
ちょいちょい私がいい感じなときに邪魔するよねあんた。と思いつつ一応話は聞くために指定された場所に行けば知らんおっさんとイチャコラしている母に蔑みの視線を向けて冷水を浴びせる私
「お久しぶりですね。公共の場で恥を晒すよな人間を親に持ってはいなかったと思いますが?」薄っすら微笑みを浮かべて伝えるとやべーという顔をした母と何を無礼なと言う顔をしているおっさん。
このおっさんがやべーおっさんかと思いつつ
「親に話があると言われて来ましたが。そちらの他人様はどこのどなたでしょうか?」微笑んで背後にお花が咲いているような雰囲気を醸しながら出す言葉は触っただけで切り裂く事ができるように鋭いものを
すっと背中を伸ばして母を見据えると。お花畑にいた母がこちらにしっかり意思を持った視線を向けてきたので、話の場が整ったと思いつつ仕切り直しをさせるために飲み物を注文して待つこと数分
サーブされた紅茶を一口付けてからお話とは?視線で問えば
「以前話していたお付き合いしている人が居ると話したじゃない。そのことに関して」静かに頷き言葉を促すと
「その人と話し合いを重ねていたら私がお金を持っていると思っていて自分の子どもたちの学費もぶら下がりたいようなことを言っていたから。自分の子供の学費は死別した夫が子どもたち名義で準備したもので私が管理しているものではないということを説明したの。そうでしょ?あなた達の学費はあなたたちの名義で会計士さんが入って管理してもらっているから。それ以外に国から寡婦としての手当があるけど。それは生活費になっているものだし」それに頷くと
「それで私が自由になるお金なんて独身時代につみたてていた貯金だけで。それでその人とその人の子供を養うだけのお金なんてありませんって言ったら振られちゃって」それが見知らぬ人を同席するのに何のつながりが?と視線で問えば同席している人はその後付き合い始めた人出そうで
同じ学年の違うクラスの方の父親で、こちらもシングルだというこらしく
私が以前伝えた通り話し合いをして籍だけいれて週末婚をすることにしたらしくその説明をという話らしいので
「あと1年学生をしたら就職先も決まっているので進路に口出しされる所以もありません。母のパートナーになりたいならそれはそれで。母の個人的な話になりますので問題ないことかと。すぐ上の姉も大学卒業ですし。あれでしたら後見人の父方の叔父に話をつけて私の権限をそちらに移行するのもありですが?」そう言って携帯で後見人の叔父に電話をかけようとすると母に止められた
「そういう話ではなくて」困ったような顔をしているので
「苗字は父方のままで良いですし。同じ学年でもクラスが違うから別に顔見知りでもなんでも無いですよ。そちらのお子様とは。今後もよろしくしてもらう予定は無いですし。そちらのお子様が結婚を反対しているのならそれは、致し方がないことでしょ?お子様が納得するまで待つか。成人してから結婚すればいい話。あと1,2年の話でしょ」そのくらい待ってあげる器の大きさを持てば良いのでは?と個人的な意見を伝える私に
同席して流れを見ていた見知らぬおっさんが口を開く
「君はどう思っているのか聞きたくて」そう割れたので
「はじめまして。見知らぬ母のパートナー候補さん」にっこり微笑んでか
「私の意見ですか?簡単に言えばお好きにどうぞですね。私の学費は企業奨学金で賄っておりますので私が父から遺産相続した学費で生活しているところです。遺産相続したものは後見人の叔父と会計士の方に運用してもらって今の水準で引き出せば今後20年くらいは問題ないと太鼓判を押してもらっている状況です。故に母が結婚したいならすればいいし。したくないならしなければ良いというスタンスですね。まあ、見立ての通り母とは相性が悪いので。結婚したら私の権限はすべて後見人の叔父に行くようにしているので親子の縁もそれまでとなりますが。別に構わないでしょ?私が産まれたから父が死んだんだってネグレクトした人ですし。そもそも母親って名乗っていますが、今の今まで一緒に暮らしてはいませんし」微笑んで言えば何を言っているのだろうという顔をしているので
「父が死んだのは私のせいだとネグレクトして私たち姉妹と母は行政ストップがかかって引き離されました。父も自分が死んだ後子供に迷惑がかからないように?逆ですね。子供が迷惑をかけないようにと学費を各自名義で用意してくれ後見人の指名もすべて済んでいましたので。そこの人は私を産んだだけで、育ててくれたのは後見人の叔父夫婦ですから」少々ぬるくなった茶を飲み
「今日も一応親権者の面談という体ですし。真剣は母が持っていますが。養育権も保護権も育ての親が持っていますので。そちらが何か有っても私にはノーダメージ。お好きにどうぞ」言い捨てて時計を見れば30分過ぎている。財布からお茶代をテーブルに出して
「今月の面会はこれにて終了でよろしくて?」首をかしげてから立ち上がりその場をあとにしようとしたら
「待って。ちょっと待ってそれだと困るのよ」と母に言われたので
「私は困りませんし。見ず知らずの人と会話するつもりもございません。まあ、一つアドバイスするなら。あなたを母親と呼ぶのは辞めたほうが良いのでは?ってことくらいですかね」にこやかに微笑んで席をあとにする
午後からバイトだからまだ3時間くらい時間があるし。さて、何をしようか?
映画っていうのもありだな。何がやっているのかしら?とショッピングモールに併設されている映画館の方へ足を向ける
喫茶では切れ散らかしている母が居るとか。話を聞いて混乱しているパートナー候補が居るとか私には関係ないし。携帯電話に職場の人から鬼電がかかっていることも後見人のおじさんに捜索願を出されていることも
警察に声をかけられるまで知らなかった




