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夢2  作者: 桃花
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そういうとらえ方もできる

近所の絵にかいたようなメルヘンチックな家が一軒ある。

その家にはかかわるとろくなことにならない。不幸になるとかいううわさがある

まあ、とらえ方次第ではそうなるな。実情を知っている私からしたら納得いくものである

閉鎖的で妬みが強い古典的な田舎に突然引っ越してきた一家。しかもどこの家ともわからないとささやかれていた新築の家だというのだから周りはひそひそとあまり良く無い部類の噂話をしていたが

あいさつ回りを一家でしてきてある程度、その噂は払しょくされた

奥さんの顔色が白色を通り越して青白くなっていて少し動いただけでも倒れそうな具合であるということ。実際に数件あいさつ回りをしただけで倒れてしまったそうで。

2人兄弟であるという弟も奥さんと同じようになまっちょろい感じで青白い顔をしている。喘息があって時々寝込むという話で。空気がきれいなところでという旦那さんの話に噂話をしていた人たちも。ああ、体が悪い子供と奥さんのために田舎に引っ越してきたんだね

納得。納得となった。

旦那さんも穏やかな感じで自宅で仕事をしているという話。

本人曰くさほど売れていないが、小説を書いたり雑誌のコラムとかを書いているらしくそれで細々と生活できるくらいだという。家の建設代はこちらに引っ込むと決めたときに双方の親族から手切れ金のような感じで支払ってくれたんだと。町内会の寄合で話していたそうで

「頑張って売れる小説を書いて生活費と子供たちの学費を稼がないといけないんですよ。うまくいかなかったらどこか日雇いでもしようかと」そうっていたので、リゾートバイトを紹介されていたと話している。ちょっと離れたところに温泉地がありそこで8時間の就業で、朝食の準備と片づけ。夕食の準備と片づけの仕事で中抜けができるので家のこととか小説の仕事とかできるだろういう話をしていた父

姉弟たちは隣村の学校まで10キロでちょっと通うのが難しいと複式学級になっているクラスもある学校に転校してきた。ブラコンで兄弟でべったりだったが、複式学級だったのでちょっと離れたところで勉強をしていた。弟は入院がちだったらしいが授業にはついていけていたし

兄の方は頭がいい方なのだろう。少々暇そうにしているのを先生に見咎められて特別プリントといって学力に見合った勉強を進められていた

それから芝らしくしてなんでもなく過ごせていた。兄弟たちも各々性格があった人と仲良くもなっていったし母親は無理のない程度に町内会に参加していたし父親もバイトを通して人となりを知られて行って。いい人だと認識されるようになっていた

ただ、いい人すぎるのだ

 心配事があったり不安だったりするとその手を差し伸べてくれて話を聞いてくれる。その程度ならまだいいが、ちょっとした手伝いといって困難なことを代わりにやってくれようとする。ちょっとは自分でやるが結局という風になっていき。最終的にはその人に依存してどうにかしてくれと困ったらその人にすがってしまう人ができてしまう事が出始めた

最初はシフトを変わってくれ。その程度であった

子供が熱を出したから。ちょっと急な用事が出来て

そんなお互い様の範疇のことであった。

いいよ。いいよと回数を重ねていくことが多くなると職場の信用も下がるのは目に見えている

仕事に出ないようなことが多くなり、家でゴロゴロとしているとか仕事をせずに遊び惚けるという感じになってしまう人が出てきて。結局仕事をしないならということで首になる。そうなったらそうなったでお前のせいだという風に責任転換をすることもあるだろうが。周囲はあんたが変わってくれといって甘えて仕事をしなかったせいだと言ってその責任転換をいなして排除する。排除されたら生活もできないし村で生きていけなくって引っ越す。そんな風なことが数年に何度かあった

それで優しいけど・・・という風になっていく

それは致し方がないことであると職場や町内会の人が注意をしたそうで

その人のためになると思って。と少ししょんもりしていたが、どうにかやりすぎはいけない。1回とか2回とかならまだいい。子供が熱を出すことはあることだから仕方がないとできるが回数を重ねてこの人なら何を言ってもいいと思わ割れるのはいけないことであると教えたと母の情報網から伝え聞いた

その後も形が悪くて売れない野菜を生活できない人に安価で売るボランティア団体に紹介して売れない野菜に価値を持たせることはいいことであるが。だからといってそれをあてにしてという人が出始めたらいけないと話を持ち掛けようかと相談された顔役が間に入って農協を巻き込んで売れない野菜の加工工場を作り上げて販売するようになった。そこで生活が苦しい人を優先に雇ってもらって生活を安定させるとという風にボランティア団体に話を持って行ったとか

そういう話をちらほら聞くようになった

何度か顔役さんも間に入って優しさを振りまきたいご夫婦だということを理解したみたいだなとその話を聞いて思った

確かに弟はその場限りのやさしさを振りまこうとする夫婦にそっくりの人であるが、周りをよく見ている兄が静止しその場限りではなくずっと続くやさしさを提示しているのを学校でもよく見るので

優しいからいろんな人に手を差し伸べ上げることができるのは尊いことであるが、その場限りの優しさを施していけば。その後、食べることに困るだろし生活も向上しない

だったらその場限りのやさしさではなく食べるに困らないように。生活を安定して永続的に幸せになれるようにと技能を身につけさせたり働き口をあっせんしたほうが優しさである。

弟の方も周りを見てそういうことが分かったらしく

その場限りのやさしさを提示することはなくなった

 兄弟はイケメンである。育ってきて恋だの愛だのに浮かれる年ごろになると。キャーキャー言われ始めるのは必至である。特に兄は頭がいいし運動もできる方だ。弟は病弱だったのもあってあまり運動は上手ではないが、それでもある程度は動けるので、キャーキャー言われる

中学はバスに乗り10キロ先のところにある合同学校になっているので、違う集落の子供たちも集まっているのでさらにキャーキャー言われることになる

で、イケメンをめぐってキャットファイトが起こるが。勝った方が必ずしも付き合うことができるかといえばそうでもない。そもそもあの兄弟は遊ぶのはみんなとすることはあるが、付き合うとか付き合わないとかいうのには興味がない。というかお互いがいればそれで幸せな感じらしいので

それを理解して程よく遊ぶ程度ならよいが。それが本気になってしつこくなり弟又は兄より優先してってなると関係が終わりになるという残念仕様

何度か怒りで我を忘れた女子が暴力をふるおうとして暴れたり。どこからともなく出した刃物で切りかかったりということが多々あった。学校の中心で付き合ってくれないなら死んでやると叫ぶとか。殺してやると叫ぶとか結構あった

最悪な場合は刃物を振り回して大立ち回りをして学校の先生にさすまたで御用になっていたこともあるくらいである。誰が悪いかと聞かれたら刃物をもって大立ち回りをした女子が悪いのであって兄弟たちは無罪放免。特に兄はカリスマ性があり人の心理をわかったうえで動くので、どう見ても無罪放免問うことが結構ある

学年が近く弟がよく避難しに来るのでまじかで視るが

マジか。そういう風に誘導するとこうなるのかというのを実地で学ぶ結果になった

弟はマジで天然でニコニコと嬉しそうにかわいく笑ったりすることがあり。自分に気があるのでは?と親に叩き込まれたやさしさを提供して勘違いをさせることが多々ある。無論近くにいる私がキャットファイトの標的にされることがあるが、絶対零度の視線とマジでそれ言っているの?という圧で沈黙させることが多くあった。慣れてからは程よく距離を置き周りにいるモブだと思わせるくらいには心理操作ができるようになったので平穏無事であるが

時折誰もいないときに喚き散らされて逃げ惑ってなぜか私のところに来て助けて!!となると面倒なことになる。助けてと入ってきたときには情報を収集してどうなっているのか聞き。安全圏内にいる友人に巻きまれたとラインで救助要請・警察への通報を要請するのがセットになるくらいは、対応には慣れた

目を血走り何を言っているのか最早訳が分からないくらい狂い散らしている人間を目の前に私を差し出すなという話である。護身用にと母にお願いして持たせてもらったボタン式指示棒を伸ばして間合いを取り振り回してくる刃物を避けつつ邪魔な弟を非難しつつ対峙する。

ワーワー言っているならその場にある椅子やら手ごろな大きさのものを投げつけて防御の体制になったところでさらに物を投げて刃物を落とさせる。それができなくても物を投げつけている間に先生とか警察とかが出てきてくれれば幸いである。

ガンギマリで刃物をふるっているなら指示棒で受け払って刃物を落とさせてついでに腹部に一発入れて倒したら後ろ手に両手を拘束して両足揃えて拘束し。両手と両足を拘束したひもをつなげてエビぞり固め?の拘束をして警察や教員が来るまで放置。

えげつないといわれるが、自分の身を護るのが先決である

ゆえに彼ら兄弟に近寄ったら不幸になるといううわさが絶えない

まあ、理由を知っている人間としてはさもありなんである

で、それが総じてあの家族にかかわるとろくなことがないという噂が流れるというわけである。


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