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夢2  作者: 桃花
18/33

無題

「門払いの衣装はこれでいいですかね」そうやって氏子総代と神主さんと話をしながら門払いでのお獅子を持つ人の衣装や天狗の衣装を決めて。あとは色々と使う小道具を点検しながら準備を進めていく

実家に戻り在宅ワークをしながらのんびり暮らしている私に地域の若手だからと氏子総代をしている親戚のから声がかかったのは2年ほど前である

ちょっと人間関係に病み人と関わりたくないと在宅ワークの方の部署に移動して実家に戻ったのである。

激務のトロコは病んでも移動できないので、誰でも代わりがいる歯車の一つで良かったともう。それでもやめられるのはちょっともったいないという感じで、雇用してくれているのだから感謝しかない

で、メールや電話で仕事が来てそれを消化してメールでお繰り返したり。それを電話で確認したりして日々の仕事をしているので、時々親に買い出しを迫られて車を出したりしている

実家に戻ったと言っても実家の近くの貸家を借りて生活しているのであって、完全に実家にいるわけでもない

いいとした若者が、実家に転がり込んで脛をかじるとかちょっとというのが私の感覚である。仕事しているときに親が居たら集中できないというのも理由の一つであるが

そういう風に転入してくる人に家を貸したりする事業を町村で行っていて。リホームをして住むなら少し補助金をっていう感じなので、水回りだけ直してもらって快適に住んでいる

もともと居た田舎なので、多少のルールは知っているし。顔なじみもいるので過ごしやすいといえば過ごしやすい。

若手がと言って地域の行事に駆り出されることもあるが、まあ、楽しいからいいのである。一次産業しかない村であるが、その一次産業も採れたてて価値が低い魚などで定食屋を開いたりして客を呼び込む企画を作ってみたり(意外とリピーターがいる)釣り客やなんにもないのがいいという観光客が来るようになってちょっと寂れた村がちょっとだけ元気になっている

そういう地域貢献の人たちが居て、時々イベントを開いてくれて楽しみを増やして若者をという感じになっている風潮である

自分は一歩下がってあまり参加しないが。それが私だとわかっている人たちが多いので、最近参入してきた人が。なんでと言ってきても間に入ってくれる

新規参入者があまりやりたがらない村の行事の手伝いとか。子供神輿とかの手伝いをして。村のまつりを維持するのも私の楽しみである

ちなみに私のSNSでまつりをやると。

祭りの準備の写真を上げたり

以前のまつりの動画を上げたりしていたらとビリ遺産化する人たちが居て面白かった。子供神輿というか子ども会?のねぶた行列に見ず知らずの大人たちが自由参加してキャッキャと楽しんでいるのを見てすげーなって思った。

無論、知り合いの子どもたちも参加したり。地域の子供達が10人くらいしか居なのに。外部のから30人くらい大人も合わせて来て一日簡単にレクチャーして踊りを踊ったりしての参戦である

まあ、楽しそうであった

1週間前から釣りに参戦していた人たちもいたし。子どものねぶた行列に参加する人やねぶたの作り方を見学した糸井人たちのためにツアーみたいにして参加してもらったりと色々と企画に奔走されたが

楽しんでくれる人の笑顔が、喜びである

で、仕事の合間にというか仕事が合間にという風に頑張って今である

天狗さんをしてくれる人が居ないという話をしていたら。結構前から滞在している友人がやりたいと言ってきて。一日で集落回るんだけど?と聞いたら楽しそ〜って言っていた

何が?

よくわからないが、本人がやりたいと言って壮大と神主がいいなら。いいのである

振る舞い酒にはキヲツケロと言っていたが、私も一生に参戦することになって、一緒に羽織袴で部落一周する羽目になった

何故に?

ということで、冒頭の衣装合わせについてである。結構な身長である友人が高下駄履いてということに鳴り転ばないように支えるのが私の役割だそうだ

まあ、それならばと思って頷いておいた、

奴行列というかそういうのもあるので、高校生にバイトをお願いして色々と奔走して1ヶ月

やっと当日

新規参入がやいのやいの言ってきたが、総代が黙らせて事なきを得た。ぐるっと半日かけて部落を一周した天狗さんはぐったりである。乙

で、午後からは神社で神事。

釜の儀式から翁。など

いつものラインナップで最後には破魔矢を天井に打ち込み終了だ、結構、笑いありで天狗に引っ張られて祭壇に行く人とかいる。お獅子に噛まれる人もいる

そんな楽しい神事で

今回は知り合いたちがビデオで撮影したのをユーチューブで上げるそうな。

何が楽しいのだろうか?よくわからん

で、一年の豊作と無事に過ごせた感謝を捧げて終了。夕食を挟んで5時からは子供のねぶた行列である

ぐったりしていた人も仮眠を取ったら回復したらしく浴衣に着替えていたるところに鈴をつけてシャンシャンと跳人になって参戦するそうだ

私は見ている派なので、付添として参加

すごく嬉しそうに子どものように参戦しているのを見てすげー体力だなと思う

程よく夕方から寒くなる9月。厚手のジャンパーを来て楽しげに踊りはね飛ぶ友人を見ながらこういうのが新鮮なんだろうなって思いつつついていく。休憩にはジュースを飲みながら喉を潤している。一緒に参加している友人の知り合いの子供達も一緒にニコニコとして地元の子供と一生に輪を描きはね飛んでいる

なかなかですね

そんな風にのんびり2時間ほどかけて会館まで来て最後の締めの踊りを踊って解散。子供には参加賞としてお菓子が配られるのは例年のことである

良い祭りだったと主ながら疲れてグダグダな友人を引きずり風呂に入れて飯を食わせて寝かせる

翌日は10時の飛行機で帰宅である

故に8時には車に乗せて空港まで送っていかねばならないので、頑張って置きてもらうしかない

 後日、ユーチューブで流された門払いの映像と神事の映像。船祭や子供ねぶたを見ていいねが多かったことは予想外ではあった

ちなみ釣りに来ていた人たちは気に入ったのか2ヶ月に一回釣りに来るようになって経済を回してくれているし。それを見た人たちが知り合いを通じて予約するようにもなったそうな

いい傾向である

むらおこしという村興しはしていないが

それでも人が来て活気が出始めるのはいいことであると思う

で、ちょっと病んでいたのも直ってきて在宅ワークもいい感じにこなせているので、それでいいかなと。満足している

遊んでいると本社に行けば陰口を叩かれているだろうが。

言いたいやつには言わせておけばいいと思う様になったので、ちょっとは強くなったのだろう

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