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夢2  作者: 桃花
14/33

無題

カサカサと粉を吹いている肌を見てしょんぼりする手の届く範囲すべて掻きむしったあとが赤く走り一部えぐれている。

指先には赤黒い血の跡がくっきりとあり爪には血がこびりついているし一部は皮膚片がついている

やべーなこれと赤く染まったシャツを脱ぎ炎症剤とステロイドが入った薬を塗り。なおかつその上から保湿剤を塗って制服を身に着けて寮室を出る

現在保有する魔力をコントロールと言う名目で魔法学校に進学している

平民だが先祖返りなのか親の遺伝なのか姉妹揃って同じ学校に進学している

色々と便利な制度があるからなんだが。学びたい学科が合ったというのもある

 ちょうど食堂には寮長が居たのでこれ幸いと声を掛けることにした

「おはようございます。一年の守山須恵と申します」軽く頭を下げてから朝の挨拶をしてこちらに集中してもらう

御学友と食事中失礼しますとひと声かけてから

「転寮を希望します」そう言うと驚かれ周りにいる人達もざわつくので

「特になにか人と騒ぎを起こしているということではなく体調面の話で」そう言ってブレザーを脱ぎ袖のボタンを外して上腕部までむき出しにする。

「生まれつき乾燥性湿疹でして。ここのところ乾燥が進んでいて。湿気がと言われると思って事前に在学している姉にベッドを取り囲むように結界を張ってもらってベッドのみ加湿できるよう機能付したものをもらって利用していたんですけれども、起動音がうるさいと加湿器を勝手に撤去されてしまって。それでも一応我慢して保湿剤を使っていたんですけどね。寝る前に飲んでいるかゆみ止めの錠剤もなくしたら困るとちゃんと鍵がついている個人用のボックスにしまっていたのにそれも破棄されていまして。これだと健康的で文化的な生活ができないと思いまして」そう言えば納得した顔をしている

「薬を捨てられたというのは?」間違って捨てたのでは?と意味を含んだ問に。

「神経質なので毎日服薬がちゃんとできているか薬が入った箱に履歴を付けているのです。無論これも姉仕様です」そう言って開示するした記録では私が飲んだあとにこっそり同室者が開けて薬を捨てている姿が映像で残されている

「保湿剤と薬に関して使用頻度が高いために多めにもらってきているので小分けに複数管理しているのである程度捨てられても対応できますし」そう言って同じ箱に入っている薬に何かを楽しげに混入している同室者の映像

「ちなみに加湿器を捨てた方はこちらです」何かを言われたのか同室者に連れられてきた副寮長が私のベッドの天蓋につけられているアクセサリー型加湿兼結界を取り除いている姿。映像で残されているもので言い訳を募ることすらできない様子で青い顔をしている副寮長を厳しい目で見ている寮長に

「悪質な嫌がらせととっても過言ではないと姉に言われまして。それなら自分が所属している寮へいらっしゃいと。数日前からあちらの寮長には申請をして許可ももらっているから大丈夫だと昨日お昼に」

にこやかに微笑んで拒絶を拒み転寮の書類を差し出してサインをと願い出る

「サインをされない場合はこの映像をそのまま学園のホームページにアップしますし。楽しげに人の薬を破棄と異物混入した人は世間様にさらさせてもらいます。実名をともに。無論、これを提示して移動を願ったのに理屈をこねて拒否したということも寮長の名前も晒しますが」ニッコリと微笑みを深めながら

「世間様に公開されて人殺しと謗られるか。今、ここにサインするか。どうしますか」書類をもう一度出して言えば、渋い顔をしてサインをし始めるので

「公的に認められるサインでお願いしますね。ちょっとスペルがとか言って偽造だと言われても困りますし」そう言うと一度書いたサインを二重線で消し。訂正印を押してきちんと書いたものを差し出された。公的に認められるものだと認証できたのでそのままスキャンして姉に送る。

本体も無論写しも作って

「ギャンギャンと言わないように写しですのでちゃんと保管をお願いします。本書のほうは姉の寮長にお渡ししますし。それはきちんと学園の事務に保管してもらいますので」ではさようならと頭を下げて寮を出る

その足で姉がいる寮へ向かい

「すみませんが、姉に目通りを」と申請して3分面会室に駆け込んだ姉二人に微笑んで書類を差し出すと

「須恵だ」抱きつく姉に腕を回して抱き返す。ぎゅっと抱き合ってから朝の挨拶をもう一人の姉んいすると眠たげな顔をしてから

「朝飯は」

「食べてませんね。あんなアレルゲンがいっぱいの食事など食べる気にもなりませんよ」微笑んで答えれば頷き寮の食堂へ

他人の魔力に敏感で過剰反応をすることも多々あるので、できるなら食事は自分で用意したい派である。普通に料理された食事なら魔力など含まれていないので普通に食べれるのだが

「魔力のコントロールを学びに来ているのにできないって何事でしょうか。しかも、最終学年にもなるというのに」そう呆れて言う私に

「むしろあんたほどコントロールできている人間は珍しいのでは?」と姉がいう

首を傾げて

「そんな無駄なことをするなら調合とか術式とか作る方に回します」そう言えば須恵だなと納得されている

ワチャワチャとご飯を食べていると

「それが妹さんかい。確かに似ているね。君等より一番上のお姉さんににているね」というのは寮母さんである

「お世話になります。末子の須恵です」ペコリと頭を下げていうと頷き

「こちらこそよろしく」やや引き気味で挨拶を返してくれる。

「なんで引きひみ?」首を傾げる姉に

「ああ。姉ちゃんに嫌がらせをして自殺させようとした人が居てね。その時軽く死ねば諸共が発動したんだよ。ほら小学校4年生のときに怪我して血が止まらなくて塗ったじゃん。あれあれ」そう言うとああと納得している二人の姉

死ねば諸共というのは私の固有魔法の一つであり発動条件は私の怪我である

小さなものなら発動しないが縫うとか骨折するとかひどい打撲とかそういうものが発動条件で。効果は対象者の破滅。怪我に見合った破滅なので、小さなものなら受験失敗とかちょっと契約がポシャるとかそういうものである。

私個人がなにか合ってというわけではなく、今まで発動したのは嫁いびりがひどすぎてなおかつ妻を庇わなかった祖母と父親がそれを世間様の目にさらされて離婚したとか

姉が自殺を考えるほど追い詰められたいじめをした人が大学受験に失敗してついでに親も務めている会社で問題を起こして子会社へとかそういう憂き目である

まだまだ小さなものなので、誰かが死ぬというわけでもないが。危険であるとされてコントロールするために学校に通わされている

「別に普通に接してくれて普通に生活していければ、そうそう安安と発動するもんじゃないしね」

「確かに。普通に一般市民として生活しているなら発動しないじゃん普通」ね~と話をしながら部屋はどうするとか破棄された加湿器はどうするとか薬はどうするとか話しながら朝食を終えてちょっと早いが学校へ

事務局の方に転寮したことと書類。

嫌がらせを受けていたことの証拠などなどを提出して置いた

「学校でどう処理するかは私は感知しませんが。なかったことにしたらどうなるか。わかっていますよね」微笑んで伝えれば

いい笑顔でわかっていますと答えてくれた。多分そのまま指導の先生へ話が言ってなにか処分などするのでしょう

正当な証拠が揃えば法に基づききちんと処理できるなら私はわたしの正義を振りかざす必要がないのである

ガリガリと掻きむしった手を病院に行って先生にため息を疲れて薬を処方されるた。薬が効かないのかい?と聞かれたので薬をいたずらに捨てられてちゃんと濡れなかったと映像を晒しながら伝えると

「こう悪意を感じるよね」といい顔をして先生が言いきって処方してくれる。病院と言っても学校とパイプがあるところなので、ドクターからも一応いじめかな?って感じで学校にチクチクしてもらえることとなった。

どうするのかなと静観しながらのんびりと基本授業を受けて興味がある技能を学び過ごすこと1ヶ月。放置しているのかしら?と思っていたがそうではなく色々と合ったらしく

親への通達。

国への報告。

それらを鑑みての学校の考え方を提示してきた

3ヶ月の停学と停学期間は監視付きで福祉活動をすることとなった

福祉活動と言ってゴミ拾いとかではなくガッツリ福祉に関しての作業出だそうだが何をするのだろうか?と思っていたら

魔法学校だからナノカ魔力を魔石に補填する仕事をするということだ。魔力を補填する仕事はちょっとゾワットスして苦手だという人が多い。補填された魔力は福祉施設で使われるそうで。毎日魔力が無くなるまで補充するということらしいが

「それがバツになるの?毎日やってるよ私」そう言えば周りが驚いた顔をしている

「失神するまで魔力を放出すると年齢が低ければ低いほど魔力の総量が増えるし。循環もコツが掴めやすくなる。どのくらい注ぎ込めば自分は動けなくなるのかというバーダーラインを把握することにもなるし。16歳になったら今以上には増えないだろうけど」そう言うと

「確かに」と頷いている姉たち

私はよく嫁いびり。孫差別をする祖母から姉たちと母をまるために無意識で結界やら防御やら。時々治療やらを発動していたので常にどこかで倒れて寝ているという状況であった。いつでも気がつけば寝ている子だと認識されていたが、母が離婚後元気に遊び回る私を見てなにか病気だったのではと病院駆けつけた母が診断されたのは

失神するまで守りをかけ続けていただけだということだったという話を軽く話して

「あれが固定魔法の発露と言えば発露だったのだろうと思う」そう締めた私になんとも言えない顔をした姉たちが

「死ねば諸共ってさ。本当にあんたが死ぬほど悪くて死んでからも苦しめやって思うような人間がでない限り発動しないもんじゃない。普通。それが自分がされたことではなく周りの人間がなにかされた事によって発動したっていうことがなんかこう」

そういう姉たちに

「自分だったらこいつ合わねえなってなったら逃げるなり避けるなりどうにかできるけど。周りの人間が困っているのはちょっとやなんだよ。普通に生きていれば、多少困ることもあるだろうけど。死にたくなるほど嫌なことが合ってそれから逃げ出すことができなくて死を選ぶ程なら。って思っちゃうんだよね。それがその人の学びになるとわかっていても」そういう私にため息を付いてから

「須恵だからな」と言われる

確かに私だが?と答えると

「あんたが安心して暮らせるように。私達も幸せになれるように進んでいくさ。まあ、何か合ってもあんたに悟られないようにするし。その前に対処するさね」カラカラ笑いながら答えている姉たちである

周りは軽く引いているが。

固定魔法の死ねば諸共がそうそう発動しないようにするためにギリギリラインを確認するという入学理由ではあるが。今のところ私の親しい人たちや家族が虐げられることではない限りは発動しないとはわかっている。

その虐げるというラインがどの程度か知りたいという国であるが

普通に国の生存権として認められている健康で文化的な最低限度の生活が最低ラインだと普通に思っている私がいる

それを示すために学校に通っているのである


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