エピソード2 絶望した少年は物語への鍵となる
放課後、僕は帰路についていた。でも、そう簡単に家に着くことはできなかった。
何故なら帰り道だから、迷う筈が無いのに道に迷ったからだ。...なんで僕は道に迷ってるんだろ?
いつも登下校に使ってる道なのに...
そんな時、僕は道の端に立っているフードの男を見つけた。なんか怪しいひとだな...見ないフリしよう。そう思い通り過ぎようとした瞬間、
「四宮 柊」
そう呼ばれた。
「...何で僕の名前知ってるの?」
「さぁ?どうしてだろうね?まぁ、ヒントを与えるとした・・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕は君と関わりがあるということかな?」
!?僕と関わりがある?
「どういうこと?僕に関わりがある人間なんて数が少ないと思うけど。僕と会った事があるっていうの?」
「残念だけど、会ったのは今日が初めてだね。」
「...じゃあ、どういう事?」
「それは自分で考えることだよ。ヒントだからね。まぁ、雑談は終わりとして本題に入ろう。」
かなりの爆弾発言を雑談扱い!?
「君にこれを渡す為に待ってたんだ。」
「赤の十字架?」
「残念♪緋色だよ。それを君にあげよう。」
「なんで、僕に?」
「それは君にそれが必要になるからさ。まぁ、時が来れば分かるよ。それじゃ、この辺でお別れだね。」
「え?」
「ばいば〜い♪」
そうフードの男が言うといつもの道へといつのまにか移動していた。
男はいなくなっていて、僕の手には緋色の十字架の冷たさがダイレクトに伝わっていた。