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エピソード???
ドク..ドク..
真紅に染められた液体が流れでる。
液体に囲まれるようにして女性が倒れている。
女性の周りにあるのは血塗られた一本のナイフのみ。
そして、そこに開かれた扉の前に呆然と立ち尽くす一人の少年。
「おかあ...さん...?」
その光景を前にして呟かられる頼りない声。
しかし、女性は死に絶えているため返事は戻って来なかった。
少年の顔に涙が浮かぶ。
そして少年は...叫んだ...
「ぁ、ぁ、、、ぁぁぁぁあああああああーーーー!!!」
その叫び声が響きわたり、少年の元に駆けつけ始める近隣住民。
しかし、少年にはもう、人の声など聞こえていなかった。
その後、駆けつけた消防隊員に母親から引き離される。
この時、少年は、、、この世界に絶望した...
しかし、この時誰も気づかなかった。
女性の直ぐそばに血によって紅く血塗られた羽が落ちていたことに。