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7.『ヤンデレヒロインに立ち向かえ』のコーナー?

「死んだか。んま、優梨が死んだり、俺を殺したりってわけじゃないだけマシか。……はぁ、今回の結果を見るにデートするほどの余裕はないってことだよな」


 立ち上がったウィンドウと黒く塗られた人型の立ち絵を尻目に、1人反省会を行う。

 優梨との幸せのために、ハーフタイムも無駄にできない。


「攻略する気まんまんですね。やる気があることはいいことです。えらいえらい」


「今回の評価、反省してないと次に活かせないだろ」


「なるほど、らぶらぶするために頑張っているのですね。ちゅっちゅぅ」


「それがゴールだからな。とくに用がないなら、茶々いれんなよ」


 電子音に一切の感情を感じられず、俺を嘲笑うような言葉を多用してカンに触る。


 正直いますぐにでも再攻略に臨みたいってーのに、俺はどうしてこんな奴の相手をしてやらないけないんだ。


「あなたの推理通り、大きく変えて行く必要があるかもしれません。自分が取りそうにない選択肢を選び取るのもありですね。てんてんててんてんてんててん」


「お? お……?」


「今回と同様にほかの登場人物を頼ることが攻略の糸口を見つかる可能性もあります。てれれれ」


「お、おぉ……ゲームマスターみたいな立ち位置のお前がんな攻略を促す助言をしていいのかよ」


「Y2はあなたに大きな期待を寄せているのです。それにそろそろ残業のし過ぎで過労死目前です。ちーん、う」


「あ、最後のが本音な」


「……とにかく、Y2はあなたを応援しています。頑張ってください。がっつがっつ」


「今度こそ残業から解放してやるから、待っとけって」



▶︎はじめから


▶︎SAVEデータをロードする



 再攻略を促す選択肢が出現する。

 今度こそクリアできるようにと想いを込めて、はじめからに触れた。


「信じてるから、……」


「――」


 電子音に祈るような声色が混ざる。

 聞き馴染みのある声だったような気もするが、こんな他人をおちょくるのに特化した知り合いなんていない。だけれど、彼女が俺たち2人の幸せのために、チャンスをくれたり、サポートしたりしてくれることが嬉しかった。


 暗転。

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