第二話 図書館での出会い
オレ達は、異世界に召喚されてから、国王の話を二時間くらい聞いて、自分の部屋に案内された。
さすがは異世界だ、内の生徒結構いるのに一人に部屋をひとつを与えられるってドンだけ広いんだよこの城は。
オレ達は、魔王と戦わされるため召喚されたらしく、魔王を倒したなら元の世界に戻してやると言われた。
オレは、戻らなくて良いとも思うけど。
次の日は、自由に王宮を回って良いらしくオレは、この世界の知識を得るために図書館に向かっていると
「みなと!」
一人の男がオレに気づき声をかけてきた。
「春か、久振りだな」
コイツは、出雲 春で、オレの親友だ。
「久しぶりじゃないよだろ!捜すの大変だったからな!!皆が集まってるぞお前も来い。」
コイツ、オレを捜してたのかこんな広いとこで探すの大変だっただろうな。オレは、春の後を追った。
☆☆☆☆☆
「みなと!」
一人の女性がオレに抱きつく。
「出雲先輩、苦しいです。」
この人は、出雲 花、春の姉だ。黒髪ロングで、メガネをかけている。メガネがとても似合うセクシー美女。
「良いじゃないか、心配したんだから。」
この人は昔から、よくオレに抱きつく。
「今日も、モテモテだな、みなと!」
「りょうた!良いから助けろ窒息する。」
コイツは、長谷川りょうた、オレのもう一人の親友だ。
「花お姉ちゃん!みなとお兄ちゃんからはなれてよ!」
この子は、りょうたの妹の長谷川 愛奈ちゃんだ。
「も~、良いじゃない愛奈ちゃんたら、素直じゃないね~、本当はみなとに抱きたくてしかないのに~」
「そんなんじゃないから!」
愛奈は、顔を赤くしながら出雲先輩をオレから引き離す。
(どうして赤くなってんだ?まさか!いや、気のせいだ)
オレは、もしかして愛奈はオレの事が好きなのかなと思ってしまった。
「みなと、無事で安心したわ」
綺麗な声が聞こえてきた、オレは、誰の声かすぐに気づきその方向に目を向けた。そこには、腰まである黒くて綺麗な長い髪をしていて、綺麗な黒い眼、そして整っている顔立ちまるで日本の昔話に出てくるかぐや姫のような美しい女性。
「あっ、凛子!」
この人は、武者小路 凛子学校の生徒会長でこの中で一番付き合いが長い人だ。親の仲が良く遊びに行くときいつも一緒にいた。今は、高校になってあんまり遊ばなくなったけど、時々家にきて勉強を教えてくれる。
こんな綺麗な人が幼馴染がいるって自分が物凄いラッキーだ。
「みんな、集まったようね」
この後みんなで話した。この先どうしていくか。
☆☆☆☆☆
話が終わりみんなと別れた後、オレは、図書館に向かった。
「でかいな~」
元世界の図書館の数百倍は、あるぞここ。不思議な事にここには、生徒誰一人もいなかった。
バカな奴等だ。
オレは、生き延びる確率少しでも上げるためにオレはこの世界の知識と情報を知っておかなければならない。
オレは中に入り本を適当に取って読む。
「うん!さっぱりわからない...」
字がまったく読めないこの世界は、そこまで甘くなかった。
だれか教えてくれないかな~
そんな事思ってると
「あの~よかったら読んであげましょうか?」
一人の女性オレに話しかけてきた。メイド服を着ているきっと、この城のメイドなのだろう。
光輝くような水色の髪と青い目、メイドと言うより姫様のようだ。
この世界は、本当に次元が違う内の学校の生徒で結構美男美女が多いのに、メイドでこのレベルはヤバイぞ。
「ありがとうございます!でも、仕事大丈夫ですか?」
メイドは基本的に忙しいからな、念のため聞いておいた。
「うん?あっ、大丈夫ですよここを管理するのが、私の仕事ですから。ほとんど、人も来ないので本を整理する必要もなく、掃除も終わったので結構暇しているんです。」
ここの管理人は退屈そうだな、ほとんど誰も来ないから誰かと話す事はできない。
そりゃ、暇になるだろう。
「そうですか、そりゃ暇になりますね。オレは、東条・湊です。」
ここは、自己紹介をしておいた。せっかく教えてもらうのに名乗らないのは、マナー違反だ。
「トウジョウ・ミナト様ですか。ミナト様と呼んでもよろしいですか?」
「あっ、はい。様とか無しでミナトでお願いします。」
「そうですか!じゃ、遠慮なく無く!ミナトと呼ばせていただきます!」
なんか、嬉しそうにしてるな。なんでなのかな?
「どうして、そんなに嬉しそうにするんですか?」
ここは、聞いておこう。
「実は、この世界では、下の名前だけで呼び合うのが友だちの証なんです。だから私とミナトは友だちでいいんですよね。」
なるほど、そういうことね。理解した。でも、まだ
「いいですよ。でも、まだあなたの名前おしえてもらってないのですが?」
オレが彼女の名前を知らなきゃ、下の名前じゃ呼べないもんな。
「あっ、忘れていましたわ。私の名前は、マリアンヌです。マリアと呼んでください。」
彼女は、手を口に当てて忘れたという、そして名乗る。何かさっきからこの子動きはメイドっていうよりお嬢さまって感じなんだよね。
「あの、苗字とかないんですか?」
「はい、マリアです。ただのマリア。」
マリアは、申し訳なさそうに言う。
やっぱり、この世界は貴族しか苗字がないのかな。それか、他の理由が?
いや、ここは、深入りするのは、やめておこう。
「わかった、マリアじゃオレにある程度のオレの読み書きを教えてくれないか?」
「はい!喜んで!」
こうして、オレは初めて異世界の人の友だちができた。
今回も読んでいただきありがとうございます。