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逆鱗のハルト  作者:
逆鱗のハルトⅠ

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158/847

凱旋なので。③

体調崩してしまい更新ずれっずれです。

早く治します……申し訳ないです。

「こちらでしばらくお待ちください」

侍女は丁寧な礼をして、濃い蒼のスカートを翻し、出て行った。


……ラナンクロスト城、客間。


数ある部屋の中でこの部屋がどんなランクなのかは知らないけど、自由に飲めるお茶、色とりどりの菓子、何より、蓋を開けて展示のように置かれた菓子白薔薇が眼を引く。


ふかふかの蒼い絨毯に装飾が施された椅子とテーブル。

チェストに飾られているのは大輪の花を咲かせた白い薔薇。


「すげぇなこの部屋」

「私達のために用意されてるんですね」

ところどころに白薔薇のモチーフがあるので、そうなんだろう。

ディティアは、椅子に座ったまま首を竦めてきょろきょろしていた。


「はは、小動物みたい」

思わず頭を撫でたら、熟れたりんごみたいになって固まった。

「はる、ハルト君……あの、あのねぇ!」


うんうん、相変わらず可愛い反応だ。


「満足げにしてるけど、ハルト…俺達はティアが可哀想でならないよ?」

ボーザックはコップに果物を搾ったジュースのような液体を注ぎながら、呆れた声をあげた。


「え?何で?」

聞き返すと、首を振ってジュースを差し出す。

「ううん……ハルトだもんね。はい、座った座った!」


******


城に着くまでは、次から次へと人が集まってきたために結構な労力と時間を要した。


距離もあるせいで、まだ高かった日は既に暮れてしまっている。


人々は段々と層を薄くしたけど、それでも大量の観客や野次馬達は城までずーっと並んでいた。


あの人達が全員俺達を知っているとしたら、相当な数だったよなあ。

俺はしみじみと思い返す。


皆もお茶やジュースを口にしながら、思い思いに過ごしていた。


「……にしても、だ」

そんな中、グランが髭をさすって唸る。

「ルクア姫と会って、報告って何すりゃいいんだ?」

「そういえばそうだねぇ」

もちろん一緒に来ていたフェンを撫でながら、ボーザックが応える。

「書簡を全て届けたって報告と、旅のことをざっくりとでいいんじゃないかしら?」

ファルーアはそう言って、優雅に紅茶を飲んでみせる。


「お前、ホントお貴族様みたいだよな」

グランはそんなファルーアに笑う。

「それなりの作法は身に付けているし、貴族でもやっていけるわよ?」

言葉を重ねるファルーア。

俺は思わず聞いた。

「ええー、貴族に偉そうな態度とられるの嫌なんだろ?なのに、わざわざ作法とか学んだの?」

「作法については家柄よ。だから当たり前のことだったわね。それに、貴族としてやっていけるくらいの作法があれば、それなりに穏やかに何でもやれるわ」

「へえ、ファルーアの家ってやっぱりしっかりしてるんだねぇ」

ディティアも交ざり、そのまま全員でルクア姫との謁見に備え、何を話すかすり合わせておいた。


グランが基本的に説明するけど、いきなり指名されても困らないようにしておくのがいいと思うしなー。


******


「お待たせ致しました」

侍女が呼びに来てくれたのは、この部屋に通されてから40分後くらいで。

皆は舟をこいだり、筋トレしていたりとまちまちだった。


ちなみに俺はバフを練っていた。

ちゃんとやってましたとも。



……とにかく。

侍女が案内してくれるというので、付いていく。


「任せたわよグラン」

ファルーアは悪戯っぽい笑みを浮かべ、グランに言った。

すり合わせていたし、後は話すだけ。


何とか上手く対応してもらおう。


そう思っていたら、巨大な扉の前に立たされた。

侍女が、畏まった声で言う。


「中でラナンクロスト王がお待ちです」


……。 

俺達は、顔を見合わせた。


「えっ、お、王様!?」

最初に動いたのはボーザックだ。

「ちょ、ちょっと待ってくれ。会うのはルクア姫じゃあないのか?」

グランも慌てて確認をとる。


しかし、侍女はとびきりの微笑みで、こう言った。

「ルクア姫も中にいらっしゃいますよ、白薔薇の皆様」


20日分です。

夜にまた更新予定です!


遅くなってしまう日が続いております。

もうしわけないです。


よろしくお願いします!

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