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逆鱗のハルト  作者:
逆鱗のハルトⅠ

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151/847

地面が揺れるのですか。②

「……ほお、お前がダルアークの一人か」

ギルド長オドールに見られて、フォルターは身動いだ。

骨と皮しかないようなギルド長は、それでもぎらりと眼を光らせて、貫禄たっぷり。

狩りに長けているとはいえまだまだ18歳。

ひよっこのフォルターからしたら恐いかもしれない。


……明け方に到着したから、そのままオドールに会うことにしたのである。

いつものように部屋に通されて適当に座ると、お茶が運ばれてきて話し合いが始まった。


ちなみに明け方は冒険者や農夫達が動き出すので、意外にも帝都には活気が満ちている。


何故実験担当と狩り担当両方を連れて来ることが出来たのかを説明すると、オドールはお茶をすすった。

「なるほどな、潜入作戦か。お前達がそいつを信じるなら文句は無い」

あっさり了解したオドールに、フォルターはまたも驚く。

「ええ…そんな簡単に決めていいの?」

「そいつらは武勲皇帝を倒してるんだ。判断を任せても問題なかろう」

オドールはそう言うと、1度部屋を出てジャスティを連れてきた。

…やっぱり、背中を丸めて呆然としたままだ。

「ジャスティ」

ラムアルが声を掛けると、びくりと肩が跳ねる。

けれど、視線も合わなければ、声を出すことも無い。


……どんどん悪化してる気がする。


「もう過ぎたこと。ジャスティ兄、聞こえてるなら顔を上げるべき」

シャルアルがぴしゃりと言うけど、彼は俯いていた。

「もういいわ、シャル。……ジャスティ、これからダルアークの目的を探るわ。あんたが武勲皇帝の仇のために動くなら、役目を与えてあげる」

ラムアルが言うけど、彼は動かない。

ラムアルは、それでも構わずに話した。

「ジャスティ。あんたの罪は軽くない。だけど、手伝うなら少し軽くしてあげられるから、考えといて」


******


結局、ダルアークのアジトへはフォルターとシャルアルが行くことになった。

ドーアは、そういう分野は苦手だからと残ることを選ぶ。


期間は半年……は長いので、2カ月とした。


根城にダルアークの誰かが来るとまずいのでドーアは帰ると言ってたんだけど、流石に却下されて、一応城で軟禁されることになっている。


「それじゃあ行くねお兄さん」

夜通し歩いたんだ。

休んでいけばいいのに、フォルターはすぐ発つらしい。


ちなみに、フォルターは馬を連れていた。

俺と戦った時に乗っていた、あいつだ。


「気を付けてな、シャルアルも」

シャルアルはぼろ切れみたいな布を纏い、頬や手は泥や砂で薄汚れている。

ふんわりしたオレンジ頭もくしゃくしゃにしてあって、なるほど、見た目が変にならないように工夫しているらしい。

「うん、大丈夫」

頼もしいなあ。


ラムアルは、そんなシャルアルといくつか言葉をかわし、顔をくしゃくしゃにしていた。

シスコンも大変である。


そして、俺はシャルアルが乗る馬の鼻を撫でた。


「頼んだぞ!クロ」

「ぶるる」


そう。

シャルアルを乗せてもらうのは、俺と時間を共にしたあの馬。

真っ黒で艶のある、立派な馬だった。


ちなみに、クロの飼い主は馬を何頭か手放してしばらくの生活費にすることを決めたらしく、ラムアルが買い取っていたのである。


「ふす…」

「ぶるる」


フェンとクロはいつものように鼻を寄せ合ってふすふす。


やがて話?を終えたのかフェンが離れた。


「頼んだぞフォルター」

「任せてよ。……そうだお兄さん、これが上手くいったら、お願いがあるんだけど!」

「うん?お願い?」

「そそ。冒険者養成学校に行きたいんだよねーオレ」

「あー、なるほど。……ラムアル~」

「報酬の話ね。わかったわ、覚えておく」

「…………何か調子狂うなあ。そんな簡単に…。まあいいや、じゃあお願い」

フォルターとシャルアルは馬に跨がると、手を振って駆けて行った。


「孤児の処遇か……それも、何か造らないとならないわよね」


ラムアルは、2人を見詰めながらそうこぼしていた。



13日分です。

投稿が上手くいっていなかったことに今気付きました……。


ちゃんと投稿ボタン押せてなかったのかもしれません、すみません(´;ω;`)


普段は21時から24時を目安にしています。


14日分は夜に投稿します!

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