意を決するので。①
すみません、
どういうわけかタイトル欄が入力できず…
するとタイトルは必ず入れてね!ってなって アップできず……
あきらめて寝ました(・_・;)
毎日更新しています。
21時から24時が目安です!
こちらは20日分の投稿です。
翌日。
「待たせたな」
戻ったオドールは、騎馬隊を連れていた。
うん、どういうわけか……騎馬隊だった。
その数20はいるだろうか。
しかも、誰も騎乗していない馬も同じくらい連れている。
徒歩だった冒険者を含めても、全員が馬で移動出来そうだ。
見たところ、揃いの武装だし、騎士団に所属してるのかな?
「オドール、この人達は?」
俺はディティアとフェン、ラムアルと並んで、その騎馬隊を見ていた。
白い服に、艶消しの銀色の鎧。
同じ艶消しの兜で、剣と弓をそれぞれ装備している。
「彼等は国境に配備された王国騎士団の騎馬隊だ、逆鱗の」
「へえ」
隣にやってきたシュヴァリエが、にっこりと語る。
その後ろに、イルヴァリエが影のようにくっついていた。
俺は適当に返事をして、騎馬隊を眺める。
「……閃光のシュヴァリエ」
その内のひとりが、騎馬隊の中から歩み出てきた。
兜を外すと……んん?
銀の髪、蒼い眼のイケメンが。
またシュヴァリエみたいなのが出てきたぞ。
長めのストレートヘア、眼は切れ長。
面影はシュヴァリエに似ているし、どう見ても血縁者だろう。
「やあ、カルヴィエ」
手を上げたシュヴァリエは、カルヴィエとやらと握手をする。
「久しいな」
「そうだね。剣術闘技会にも来てなかっただろう?」
「ああ、ちょっと気になる輩が出入りしていてな。……ひどい試合だったと聞いてるが?」
カルヴィエは後ろのイルヴァリエをちらりと見た。
全く表情を崩さないせいか、ちょっと恐い。
イルヴァリエは首を竦めた。
「私の未熟さ故、その試合では騎士としてあるまじき行いを……」
怒られたかのように小さくなるイルヴァリエに、カルヴィエは口元を小さくゆるめた。
「いい、怒ってるわけじゃない」
いやいや、あんためっちゃ恐い顔してるって。
思わず、イルヴァリエを擁護したくなった。
「おや、そこにいるのはもしや疾風か?」
カルヴィエは今度はディティアを見て言う。
「……ディティア、知り合い?」
「えっ?…いや、うーん?」
聞くと、彼女は首を傾げる。
「すまない。シュヴァリエから聞いたことがあってな。……初めまして、疾風のディティア。私は国境警備を任されている、シュヴァリエの従兄にあたる」
はあ、なるほど。
俺はやたらキラキラした騎士団長を思い返す。
「あ、もしかして騎士団長バルハルーアの息子?」
すると、ややこしいことに、ラムアルが突っ込んできた。
「こちらはヴァイス帝国のラムアル皇女だ」
シュヴァリエがすかさず紹介する。
「ああ、貴女が武勲皇帝の長女の」
カルヴィエはにこりともせず、坦々と述べた。
「そうよ。ふうん、中々鍛えてそうね」
「誉め言葉と受け取ろう」
「もちろんよ!今回は手伝ってくれるのね?」
「ああ。出入りする気になる輩が、恐らくダルアークとやらだからな」
「なるほどね、じゃあそれなりに下心あっての参加ってわけね」
カルヴィエは頷いて、シュヴァリエに向きなおった。
「そういうわけだシュヴァリエ。我が隊、大規模討伐部隊に使うと良い」
シュヴァリエは頷くと、オドールに言った。
「ギルド長、ご協力感謝する」
俺達は戦力をかなり補強することに成功し、明日、出発することになった。




