第一話
「もう・・・・・・帰りたい・・・」
俺は放課後特有の喧騒をBGMに屋上で一人たそがれていた・・・。
5月2日。つまりは学園祭の約二ヶ月前。この時点になって俺は他の人たちのように自分の所属している部のために、又は単純に楽しむために学園祭に向けて頑張る!!・・・という行為を出来ずに居た・・・。
私立花乃宮学園。俺が通っている学園の名前である。
この学園にはこの様な校則がある。
『本校の生徒は二学年の学園祭までになんらかに部活に所属することを義務付ける』
・・・要は「一年の頃はまぁ仕方ないとして、もう二年になって高校にも慣れただろうし部活しろや。」という事である。
この校則、一年の頃は何も思わなかったが、二年となった途端俺を追い詰めてくるようになった・・・。
まぁつまり何が言いたいかというとだ。
「俺は、何で、何の部活にも所属してないんだああぁぁぁっッ!?」
俺は昨年の学園生活のことを思い返していった
・・・端から見たら屋上で一人叫んでいる危ない人なのだろうが、問題は無い。しっかり人が居ない事はチェック済みである。
―――1年位前―――
「・・・・・・自業自得とは言え部活推奨校とは・・・明らかにミスだろ何やってんだ俺ッ・・・・・・」
・・・俺は嘆いていた・・・何故か?それは一週間前から通いだしたこの学園についてである。
ここで俺のプロフィールを整理して見よう
名前・・・金ヶ崎 優斗
家族構成・・・母、妹 尚現在は一人暮らし中
見た目・・・至って平凡
性格・・・めんどくさがり。
趣味・・・ゲーム、将棋
得意な事・・・料理 将棋
苦手な事・・・集団行動 など
好きなもの・・・将棋、家族 など
嫌いなもの・・・ ニンジン など
部活経験・・・帰宅部
そう。分かってもらえただろうか?
俺にはやりたい事が無いのであるッ!!ゲーム部もあったが、あれは暇つぶしでやってた位だし将棋部は・・・あれだよ、その~、まぁなんといいますか・・・人が多かったんだよ・・・・・・つまり入りたい部が無いッ!!
・・・・・・・・・ならそもそも何故こんな学園を選んだのか・・・。ぶっちゃけるとあれですよ、めんどくさかったんですよ。だから親にすべてを任せてたら何時の間にかこの学園に入る事が決まっていたと。それで流れるままにこの学園に入ったのですよ。
・・・・・・・・・なさけねぇぇ。なんかホントにもうやってらんない感じだよちくしょうっ。
そんなこんなで通ってるこの学園なんだが・・・一応校則では二年になるまでは部活に入らなくてもOKならしい。なら俺がする事は当然、
「よし、部活のことは来年考えようっ!」
―――現在―――
「あああぁぁぁああぁぁああぁああ・・・明らかに俺がめんどくさがったせいじゃねぇかちくしょう・・・てか普通こんなぎりぎりまでなんの行動も起こさず居るかオイ?」
あああぁぁぁあぁあぁあぁぁぁ。何かもうやばいよぉぉ!?ぜんっぜん入る当ても無いっ・・・
「てか他に部活はいってないやつとか――ブツブツ――」
ガチャ キー-
「・・・?」
「ブツブツブツブツ」
「・・・・・・」
「ブツブツブツブツ」
「お~い?」
「ブツブツブツブツ」
「・・・・・」
スタスタスタスタ
スッ
「うおっ!?」
なっ何だっ!?いっいきなり暗くなったってか目になんか当たってるっ!?
「だ~れだっ♪」
金ヶ崎 優斗 の正確なプロフィールはこちら
名前・・・金ヶ崎 優斗
家族構成・・・母、妹 尚現在は一人暮らし中
見た目・・・至って平凡(笑顔が良さそうな感じ?かっこいい方面だがあくまで普通の範囲を超えないレベル)
性格・・・めんどくさがり(基本的にはお人よし)
趣味・・・ゲーム、将棋 (趣味というかよくすることは人助け)
得意な事・・・家事 将棋
苦手な事・・・集団行動 など
好きなもの・・・将棋、家族 など
嫌いなもの・・・ ニンジン など
部活経験・・・帰宅部
括弧内の追加は客観的に見てどう感じるかです。
自分ではめんどくさがりに見えても、人から見たらお人よしっていう感じですね。