第六十六話 嘘
「ぼくの名前は高倉 衣弦――“黒羽”第四十二支部支部長を務めている魔益師です」
一応、演出的に腕を組んで仁王立ちで待っていた羽織。彼の前に訪れたのは、いたって平凡な少年だった。
これと言って特出した特徴があるわけでもなく、雰囲気もまた穏やか。たとえば彼が街中で歩けば、羽織は気にも留めず、目に付くこともなかっただろう。この戦争の場でなければ、魔益師であるとさえ思いつかなかったかもしれない。それくらいに、平凡で普通な少年だった。
普通の少年――衣弦は言う。
「名乗り上げは戦う前の礼儀だと思うんだけど、君の名は?」
「知るか、お前の主義主張を押し付けんな」
「それは……そうだね。勝手を言ったことは謝るよ」
羽織の反論に、衣弦は特に苛立った様子もなく得心して引き下がる。
押し付けがましくない。引き際がよい。素直な謝罪。今までの“黒羽”の者とはどこか違う空気を、そこから感じた。
とはいえ、押し付けがましいとか自己主張が激しいとかは、自己肯定力の高さを意味している。自己肯定は魔益師としての強さにも反映しかねない部分だ。“黒羽”の構成員たちはそういう意味では魔益師として強くあろうとしていた、のかもしれない。無論に、素でそういう性格であった可能性も多大に残るが。ともあれ、比較してであるが、自己肯定が希薄に感じるこの少年の実力はどうだろう。
まあ、それで全てが決まるわけでもない。驕らない人格という長所ともとれるわけだし、油断はしない。
羽織は自戒し、ナイフを手元に転移。見せ付けるようにナイフをかざす。
「代わりに、能力を教えてやるよ――おれの具象武具はナイフ。そして」
続けざまにナイフを転移、転移、転移、転移。さらに四本追加で手の内には五本のナイフ。
「魂魄能力は“刃の分裂”。こんな感じな能力だ」
またしても堂々と嘘っぱちを吐く羽織。
しかも今回の嘘は、先よりまた一歩多くのものを見越していた。
たった二、三度ほど言葉を交わしただけだが、それでも見えてくるものはある。
たとえば、この高倉 衣弦。礼儀を重んじるタイプの人間だ。自分の名、役職、主義を初対面の羽織に躊躇いなく話すあたり、フェアを旨とする真面目な性格だろう。
そういう人格の人間が、相手に秘密を暴露された場合、どうするだろうか。
「えっ、そんなとこまで教えていいの?」
「能力隠して真っ向勝負って、なんか騙まし討ちみたいだろ?」
どの口がそれをほざくか。しかし、そのひとことは衣弦にとってのトドメとなった。
「そう、だね。じゃあぼくのも教えておくよ。ぼくの具象武具がこれ――宝石だ」
手のひらを差し出すように見せる衣弦。確かに手の中にはひし形で、手のひらサイズの綺麗な宝石があった。美しく輝く貴石は、まさに衣弦の魂を表しているようだった。
衣弦はそれをぎゅっと握り締め、拳を作る。すると一拍おいて、ぼうっと手が燃え上がった。拳が炎を宿したのだ。
「そして魂魄能力は“火炎の創成”。こうやって宝石を握り締めて炎を創るんだ。直接、拳から炎を相手にぶつけたり、炎を飛ばすなんてこともできる」
「へー、それは凄いなー」
随分と棒読みな感嘆の台詞である。
声の裏腹、羽織は内実ではやや警戒度合いを向上させていた。魂魄能力のうちで、発生系統最上位の創成――なかなか脅威だ。
というわけで投擲。
ごくごく自然な仕草で、手首のスナップだけでひょいと投げる。一瞬、衣弦は羽織が単に頭を掻こうとしただけにしか見えなかった。だが、実際に五本のナイフは衣弦に迫り飛来する。
「――って、ぅわ!?」
気づいてびっくり。反射的に衣弦は宝石を握る握力を強めていた。力は伝導し、燃える炎をさらに強く激しく燃焼させる。
咄嗟だったが、どうにか火力を増幅させることに成功。ほぼ同時にナイフが殺到し、猛火と衝突。
――飛んできたナイフは一瞬で蒸発した。
「――は?」
相手の出方を観察するために転移なしで攻撃した羽織だったが――予想以上の光景に思わず馬鹿面をさらす。
まさか金属の小剣――しかもなにし負う藤原製の小剣――を一瞬で蒸発させるほどの温度を発せられるとは、思いもよらなかった。
一体全体どんな熱量を、あの一瞬で創りだしたというのか。
「……」
やばい。即座に羽織は自身の逆境を理解し、眉をひそめた。
羽織のメインウェポンたる小剣を瞬時に焼き尽くすことのできる炎。それを容易く創成できる衣弦。これではいくら攻めようとも全て無意味だ。どう投擲を試みても、その攻撃ごと燃やされて、衣弦にダメージは与えられないのだ。攻撃は最大の防御とはよく言ったもので、物凄い防御力を相手にしては生半な攻撃では通じず弾かれるのと同じで、圧倒的な攻撃力を前には、半端な攻撃は迎撃され消滅、届きはしない。
いや、まあそれでも勝機がまったく皆無、というわけではない。針の穴を縫うほどのか細い可能性は絶無ではない。
炎によりナイフが燃やされ無効化される――確かにそうだが、それはつまり炎がだせる状況下でなければナイフは有効、ということにもなる。能力の発動には発動の意志が必要となる。ならば突発的な襲撃、予期せぬ反撃、思わぬ出来事に見舞われた時に陥った場合には対応できない。それでなくとも拳から炎が発生しているのだから、拳を避けるように攻撃を当てられればなんとかなる。相手は人間なのだから、当然といえば当然の狙いどころだった。
その当然を突くことができるかが、この戦闘において勝敗を左右する焦点となろう。
折りしも嘘っぱちの能力を告げ、衣弦はそれを信じている。これを利用しない手はない。衣弦に気づかれぬように――能力を発動させずに仕留めることができれば、あるいは……。
「酷いね、いきなり過ぎない?」
分析の思案に没入していた羽織は、その一声で外に意識を戻す。同時に再び懐からナイフを転移。今度はしっかりと握り締めて構える。武装する。
投擲のない仕草に、衣弦は距離相応の警戒だけを残し、言葉を続ける。
「それに、君は嘘つきだ」
「あ? なにがだよ」
一瞬どきりとしたが、平静を努めて表情に微震も許さなかった。得意な分野だった。
衣弦はためつすがめつ羽織の表情変化を眺めて、なにひとつして揺れを感知できず――人の心を見透かす能力に欠けることを落ち込みつつも、自らその嘘について切りかかってみる。
「あなたの具象武具は、ナイフじゃあない。だって、具象武具であるはずのナイフが消滅しても、反動を受けていないじゃないか」
「はン」
その程度か。羽織は鼻で笑って否という。
「阿呆。消滅承知で具象武具を手から離すかよ」
「あっ」
具象武具は手元から離れたら消滅する――無論にそれをしないように修練を積めばある程度防げる――五条などは、その手の修練をかなり積んでいる――が、だいたいの魔益師は武具が肉体から離れると強制的に具象解除するものなのだ。
「おれは具象武具を投げたりなんかしねぇよ。この羽織りがなんのためにあると思ってやがる? ナイフを懐に仕舞って、分裂ナイフを生産し続けるために決まってんだろうが」
「そういうことか、やるね」
シリアスに褒めてくれる衣弦だが、勿論いま思いついたばかりのまっ赤な嘘である。羽織の思考の瞬発力は素晴らしいが、どうにも姑息である。
嘘を積み重ね、塗り固め、羽織は小剣の刃先を衣弦に差し向ける。
「投擲が駄目なら接近するしかねぇな」
「……それだと君が燃え尽きるよ?」
「それしたら“黒羽”の反則負けだろ。脅しにもならねぇよ」
「そうだけどさ……」
少しは躊躇うとか、怖気づくとか、ないのだろうか。
確かにナイフを投げるよりも、直接斬りつけたほうが臨機応変な攻めをできるだろう。だが、それは同時に攻撃を受けるリスクを負うということでもある。金属を一瞬で溶解できるほどの火力を見せたら、そのリスクを負うことに躊躇するのが一般的ではなかろうか。
構わず、羽織は前へでる。
前振りがあったぶんだけそれほどでもないが、やはり衣弦は少しだけ目を見開く。思い切りがよすぎだろう。いや、思い切りがよいのは、これに限った話ではないか。
――能力を自ら暴露する。
――こちらの間違いを訂正し本当を話す。
――有言して接近する。
この三段階目で、衣弦の主観ではついに羽織は――“嘘をつかない人間”として固定された。
先に弁解しておくが、今回の騙しに関しては、羽織が巧妙だったというよりは、衣弦の人格が清廉だったことが大きい。
あえて手酷く言うのなら――騙されるほうが、悪いのだ。
「はっ」
嘲笑は、無論に羽織の口から。
接近して、近接して、刃を衣弦の腹部に突き立てながら――嘲笑う。
なぜって衣弦は単一的に羽織の刺突を、右手の炎で防ごうとしたから。回避ではなく迎撃を選んだから。
衣弦の考えでは、炎でナイフを焼き尽くし、直後に熱量を引き下げ羽織に炎の拳で殴りつけるというものだったのだろう。
それは羽織の能力が“刃の分裂”だったのなら、まあ有効であり瞬時に判断したのなら上々の判定と言えた。
しかし――繰り返すことになるが、羽織の魂魄能力は“万象の転移”である。
右で刃を突き立てつつも、左で刃を投擲し――投げたそれを衣弦の背後に転移できる、そんな能力なのだ。
炎の右手を右のナイフが封じ、残るがら空きを左のナイフが襲う。単純で、使い過ぎ感のある戦法だったが――嘘を信じ込むと、やはりこの戦法は回避し難い。
衣弦の背に、ナイフが深々と突き刺さる。
「がっ……!?」
しかし羽織も人間。誤算は生じる。
一撃で倒せる、とまでは思っていないが、動揺くらいは誘えると思っていた。いきなりナイフが――衣弦の視点では鋭利な刃物ということしかわからないだろうが――背中に突き刺さる。驚くだろうし、苦痛も相当あるはずだ。精神が乱れるのには、充分なほど。なんだったらここで気絶する者もあるだろう、意味もわからず解明できずに脱落する者も少なくはないのではないか。それでなくとも具象武具が乱れたり、能力の発動が停止したりすると考えていた。
だが衣弦は耐えた。苦鳴も漏らさず、ふらつきもせずに――全身を燃え上がらせた。
「熱っ!?」
そして羽織のもつナイフも、背に刺さるナイフも瞬時に蒸発。ただ衣弦の纏う着衣などは一切燃えず、コントロールが行き届いていることがみとれる。
なかなか優秀な魔益師だな。
などと、そんな感想をのん気に浮かべているヒマなどなく。炎の増大、拡大を認めた段階で羽織は後方へと跳躍していた。回避行動をとっていた。
それでも伸ばした右手は燃えてしまう。他の部位とは別に、ナイフをもって衣弦と酷く接近したために、間に合うはずがなかった。
「ッッッ!!」
悲鳴は意地でもあげない。口は強固に閉ざして、音も空気も外出を許さない。
それとは関係なく手は燃える。焼ける。燃焼する。超超高温の炎――に近づいただけで。
流石に衣弦の手加減と火に触れはしなかったことが合わさって、即座に焼けて失うようなことはなかったが。
それでも熱い、熱い、痛い、苦しい、痛い、熱い熱い熱い。
奥歯を噛み締めて――我慢、する。
ふいに羽織の右手を包む炎は魔法のように消える。なんの兆候もなく、跡形もなく。
「…………」
どうやら衣弦が消してくれたようだ。彼自身を覆っていた炎もいつの間に消失し、残るは衣弦の右手が燃えているだけだった。
一方、羽織の右手は黒こげ――とはいかないまでも、結構な火傷を負ってしまった。咄嗟に魔益を手に収束していなければもっと酷くなっていただろうが、それでも随分な痛手だ。試しても、指が動いてくれない。水で冷やしたいところだが、生憎と都合よく水を持ち歩いてもいないし、ここらに川などもない。
誰か九条の治癒を期待するしかない。この戦闘においては、まあ切り捨てて考えよう。羽織はあぶら汗一杯の顔で、冷静に思考していた。
していると、衣弦は背後を振り向く。羽織に意識は残したまま、声をあげる。
「誰かそこにいるのか!?」
おそらくは、羽織が嘘をつかず、その能力が“刃の分裂”であるという前提を考慮して導き出した結論なのだろう。
つまり羽織の能力で後ろからナイフが飛んできたのではなく、隠れた誰かの援護を衣弦は想定したのだ。
羽織は左手で汗を拭いつつ、その勘違いを増長させることにした。吐いた嘘を、徹頭徹尾演じ切る。
「無駄だ。あいつの隠蔽は高度で、気配の遮断も並じゃあ感知できねえよ」
「……そっか。けど潜伏してることは把握した、警戒を怠らなければ不意打ちはもうくわないよ」
「だといいがな」
嘯くも、状況はどんどん悪化していく。
一撃で仕留め切れなかったのが痛い。警戒を煽ってしまった。これでは次に同じ手――似たような手を使っても、瞬間で全身を燃焼させるだろう。前方だろうが後方だろうが、燃やされ無効化されてしまう。
全身発火状態を永続してこない――できないのだろうか。それとも魔益や気力を多く消費するから継続は難しいとかか――のがせめてもの救いだ。あの全身燃焼がもしも永続できるようなものならば、もう羽織は逃走を選択したほうがいい。不様でもなんでも逃げたほうが賢明だ。
だが、それをせず炎を右手だけに戻した。これが羽織にとっての勝機。見出すべき活路。
「というか、その手……どうするの? あんまり放っておかないほうがいいと思うけど」
「うるせ、てめえを蹴倒してから考える」
「ぼくは負けないよ」
少しだけムっとして衣弦は言う。意外に負けず嫌いの片鱗を窺わせる発言である。
羽織は慎重にナイフを左手に転移。そして、これまでずっと纏っていた羽織りをいそいそと脱ぎだす。
「? なにしてるの?」
「まあ、思いつきだな」
言いながらも、脱いだ羽織りを左手にぐるぐると巻く。一部の隙間もないよう手をしっかりしっかり覆い、包み込む。その上でナイフを握る。零れ落ちないことを確認するように、一度ぐっと握り締めてから、よしと準備を終える。
そしてまた、呼吸をするように嘘をつく。
「このナイフはおれの具象武具だ。分裂したナイフじゃあ――ない」
「!」
「だから、お前はこれを燃やせばおれに勝てるぞ」
「……なにが狙いなのかな」
「狙いを絞らせるためだよ。分裂したモンと違って、流石にあんな即座に蒸発はしねえと思うぜ?」
「そうか。つまり、全身燃焼がよほど困ったんだね」
「まあ、そうなるな」
全身燃焼よりも一点燃焼のほうが、威力も熱量も上であろう。
それは羽織から見て判断できるし、衣弦にとっては当然至極の事柄だろう。しかし厄介なのは全身燃焼のほうだ、こちらの攻撃が燃やされて、防御と同時に反撃となるのだから。殴りかかった拳が焼かれては、被害は殴りかかった側のほうが大きいのである。
そこで――一点燃焼でしか燃やし尽くせない武具を宣言し、見せ付けることで、全身燃焼を防ぐ。全身燃焼しては、蒸発し切れない攻撃を受ければ、衣弦もダメージを免れない。おそらくよくて相打ち、悪ければ衣弦が破れる。なぜなら殺してはいけないのだから手加減が必要であるし、九条の存在を期待できるのだから。羽織は炎で焼かれても前進し、刃を突き立ててくるだろうから。
すると衣弦は一点燃焼で、羽織のナイフを直接叩くしかない。それを為すことができれば、ナイフの具象武具を焼き尽くすことができれば、その反動で衣弦は勝利できる。無論に、激突の一瞬でナイフを焼くことができなければ衣弦は負ける。普通に刺突されて、終わる。衣弦の一点燃焼では羽織を焼き殺しかねないのだから、やはり羽織の身を狙う時に手加減してしまうので、上手くいって相打ちかもしれないが。
「こうなったら選択肢はもうないか、拳でナイフを狙って迎撃するしかない。君は状況設定が上手いね、やりづらいよ」
「そいつは重畳――さあ、ケリつけようぜ」
だんっと羽織は駆け出す。左手を引き、完全に刺突の構え。
衣弦は右手に炎を収斂し、右拳が前になるよう半身になって待ち構える。
そこまで離れていない――すぐに近接する。衝突は一瞬、決着は刹那。
羽織はそこで身体を、腰を、上体を、思い切り捻る。自らの走力を落としてまで、奇妙に刃の引きを深く絞る。
衣弦は狙いが読めない。だが関係ない、彼は燃える拳を牽制のように肘を伸ばして突き出す。
目の前に松明のごとき拳を運ばれ、羽織は高熱に顔を苦渋に染める。脚を急停止させる。
これ以上接近したら、それだけで羽織は茹だり沸騰して脱水症状を引き起こしかねない。だからこの場でケリをつける。
停止の瞬間に刃を閃かす。身体を捻ったままで刺突を放つ。無論にねじった身からの直線上に衣弦はいない。ややズレが生じている。
だから、刺突を、曲げる。
ぶっちゃけフックだ。身体のねじれを利用した、側面刺突。
狙うのは――衣弦の突き出した右手。
「え」
それでは、衣弦の益になるだけじゃないか。
衣弦の勝利条件は羽織のナイフに触れ、焼き尽くすこと、なのだから。
当然に羽織のナイフは衣弦の炎に焼かれて蒸発し――だが羽織の拳は止まらない。反動で倒れたり、しない。
なぜなら羽織の具象武具はナイフではないのだから。
「!?」
衣弦の驚愕はさらに膨れ上がる。
自慢の一点燃焼に触れた――羽織の羽織りが、一切燃えないのだ。少しも、焼けないのだ。
何故。衣弦は羽織が嘘をついていないと根深く思っている。だから気づけない――羽織の具象武具はナイフであるという認識が、間違いであろうと。拳を保護するように巻いた羽織りこそが、彼の真実の具象武具だったと。
そうして邪魔な炎の右手を押さえ込んだ状態で――衣弦のコメカミに鋭い蹴撃が決まって、この戦いの決着はついたのだった。
「蹴倒してケリつけた」
「つまらん!」
「……いないはずの雫の幻聴が聞こえてきたぜ。疲れてるな、おれ……」
どーでもいいキャラ紹介
赤く輝く炎の意志――高倉 衣弦
魂魄能力:“火炎の創成”
具象武具:宝石
役割認識:なし
能力内容:炎を創成する。
その他:“黒羽”第四十二支部支部長。
ちなみに今回、彼が炎による遠距離攻撃を自重したのは、フィールドが森だったため火災を恐れたため。森の中に入っての戦闘を避けて小道を伝っていたのもそのため。