第二十五話 スキル多すぎ問題
今までは1000文字ほどで1話を終わらせていましたが、2000文字ほどにしていきたいと思います。
前のほうが読みやすかった、という意見があれば戻そうと思います。
さあ、スキルポイント19の使い道を考えよう。
まず選んだのは【適性把握】だ。
人材系スキルの中でも基盤になる能力だろう。
迷いなくクリックする。
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ――と段階的に解放していくたびに、情報の解像度が上がっていく感覚があった。
これで、ソラとレナの強みを無駄なく引き出せる。
次に選ぶのは【利益増幅】。
どんなに良い物を扱っても、利益が出なければ意味がない。
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと解放。
ここで一度、手を止める。
残りは7ポイント。
かなり迷ったが、【自動反撃】を選択する。
確認画面が表示されるが、YESを押した。
これで、不意打ちやトラブルにもある程度対応できる。
さて、あと2ポイントだ。
1ポイントずつ新スキル解放に使うことにした。
まずは【成長補助】を選択。二人のレベルが上がりやすくするためだ。
もう一つは【強制転送】を選択。
どこまでできるのかわからないけれど、物の持ち運びが楽になるかもしれない。呼びたいときに呼べるようにもなる。
これでスキルポイントは全部使い切った。
でも、流石にスキルが多すぎる。少しまとめられないかな。
スキルの合体を全部のスキルに適応させられないか?
「簡潔にまとめたいな。」
そう呟いた瞬間、自動解析が反応した。
【提案:スキル統合】
類似機能・相互作用の高いスキルを統合しますか?
「そんなことできるのかよ。」
YESを選択する。
1秒もかからず、
「完了しました」と出てきた。
【統合スキル】
【価値支配】
(価格看破/潜在価値看破/利益増幅/価格変動予測)
【構造再編】
(再構築分解/レシピ生成/レシピ逆算/詳細鑑定)
【空間制御】
(無限収納/強制転送)
■【人材管理】
(適性把握/成長補助/信頼管理/人心掌握)
■【戦術補助】
(自動回避/自動反撃/時間加速)
「スッキリしすぎだろ。」
ステータス画面を閉じた直後だった。
視界の端に、新しい表示が浮かび上がる。
【強制転送:初期設定を行いますか?】
初期設定とはなんのことだろう。
YESを選択する。
すると、次々と設定項目が展開された。
・転送対象の登録
・回収条件の設定
・優先順位の設定
まず二人を転送対象として実験してみよう。
視線をソラとレナに向ける。
「ちょっといいか?」
「はい?」
「なんでしょう?」
「新しいスキルの実験をしたい。危険はないはずだ。」
少し正直すぎたかもしれないが、二人は顔を見合わせてから頷いた。
「信じます」
「私も、大丈夫です」
・転送対象:ソラ
・転送対象:レナ
・転送条件:任意発動
「転送」
次の瞬間、二人の姿が、消えた。
そして、
「え、ここどこですか?」
「さっきまで前にいたはずなのに……」
振り返ると、二人は数メートル後ろに立っていた。
どうやら、視界内で位置をずらすような転送ができるらしい。
試しに、もう一度。
「今度は少し遠くに飛ばすぞ」
「はい!」
「お願いします」
意識を集中し、少し離れた位置を指定する。
「転送」
今度は、二人が少し先の位置へと移動した。
「すごい……!」
「一瞬でした……!」
実験は成功したようだ。
でも、設定に自動回収があった。それならこんなこともできるんじゃないか?
手持ちの素材をいくつか登録する。
鉄、銅、壊れた道具類。
次に条件設定。
・自動回収:ON
・範囲:半径20メートル
・対象:所有権なし/廃棄物
・価値:30クレド以上
念のため、所有権なしにチェックを入れた。
トラブルは避けたい。
設定を終えた瞬間
足元に転がっていた小さな金属片が、音もなく消えた。
直後、インベントリに収納された感覚が走った。
「……おお」
思わず声が漏れる。
さらに一歩、歩く。
周囲のあちこちから、小さな音が連続する。
道端に捨てられていた釘。壊れた器具の一部。
誰も見向きもしなかったゴミが次々と消えていく。
ソラが少し驚いたように辺りを見回している。
「何も拾ってないのに……」
「もう少し範囲を広げてみよう。」
設定を変更する。
・範囲:半径50メートル
その瞬間。
少し離れた路地裏や建物の陰からも、素材が引き寄せられていく。
「これ、もしかして街中の廃品全部回収できるんじゃないですか?」
レナが興奮気味に言う。
確かに、その場合ソラに回収をさせなくて良くなる。確認してみたが、範囲は半径100mが限界だった。
自動解析を同時に走らせる。
すると、回収されている物の情報が流れ込んできた。
・錆びた鉄片:再利用可能
・破損工具:修復価値あり
・劣化鍋:加工素材
どんどん情報が流れてくる。頭が痛くなってしまった。情報量過多だ。
そうだこんなこともできないだろうか。
自動解析を更に使う。
【構造再編】と【自動解析】を組み合わせる。
価値100クレド以下のものは自動で分解する。
価値100クレド以上のものは通知する。
インベントリに自動収納する。
するとインベントリにどんどん鉄や銅が溜まっていく。
さらに【レシピ逆算】と【自動解析】を組み合わせた。
鉄鍋や鉄パイプのレシピが頭の中に流れ込んでくる。レシピで1000クレド以上のものは通知されるように設定した。
気づいたら金になるものが増えてる。
拾ってない。
運んでもない。
ただ、仕組みを作っただけ。
怖いか?俺は怖いよ。




