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あるゴブリンの憂鬱な日

作者: 文月みい
掲載日:2026/01/26

よろしくお願いします。

【ある魔物の憂鬱】


「ハァァ……、明日は仕事かぁ。休みたいなぁ。明日は、西ダンジョン担当なんだよなぁ。痛いの嫌だなぁ。」


 休み明けの仕事は本当に嫌いだぁ。休み前日は、あんなに楽しくて、どんな仕事でもOKって感じで、無敵になった気さえするのに…。

 辛いなぁ。ダルいなぁ。休みたいなぁ。


 明日になる前に、魔王様が100人くらい復活して、世界を滅ぼしてくれないかなぁ。

 それとも、逆に、勇者が100人現れて魔物を殲滅するとか…。いやいや、それじゃあ仕事どころか命がなくなるからダメだ。


ハァァァ。仕事に行きたくなぁぁぁい!!!



♢♢♢


 「おはようございます。ブリ太郎さんは、今日は西ダンジョンの2階層をお願いします。」


「へーい。西ダンジョン2階層ね。いってきます」


 当たり前だけど、世界は滅亡しなかったか。しょうがないから、働くかぁ…。

 こうなれば、早めにヤられて休憩に入ろうかな。そうだな。そうしよう。

  



【西ダンジョンにて】


「ゴブリンが出たぞ!このくらいなら俺たちでも余裕だ!いくぞ!ウオオオ!!」


 まだ、駆け出しの冒険者かな。それなら、攻撃も弱いから楽勝だな。

 剣だと切られて、治療するまで傷がズキズキ痛いから、攻撃魔法で一瞬で退場しようかな。よし!そうしよう!

 魔法使いは、どこにいるかなぁ。


「私に任せて!ファイアーボール!」


「グギャー!!」


 ギャー!炎系は、一瞬じゃなくて、身体がしばらく燃えてて辛いんですけどぉ。

 イヤァァー!!身体が炎に包まれる演出のために、すぐに退場できないじゃーん! 

 それなら、剣にすれば良かった。あっ、ゴブ吉さんは、剣でサクッと、ハイッ退場!

ハァァァ羨ましい。

もう、やだぁ。あっつ!




「はい、お疲れ様です。ブリ太郎さん。1時間休んだら戻って下さいね。」


「…はい」


 丸焦げだよ。判断ミスった。休み明けで調子が出ないのかな。いつもなら、サッとパッと楽に退場できるのに、次は頑張って楽に退場しよう。



「ブリ太郎さん、すみません!ちょっと北のダンジョンでトラブルが発生しまして、申し訳ないんですけど、次は北のダンジョンの10階層に行ってもらえます?」


「北のダンジョン?そこって、Aランク冒険者がいるって、朝、話題になってませんでした?」


 Aランク冒険者とか、いろいろヤバい人達ですよね。攻撃とか技とか…態度とか…。


「そうなんですよ。それで、その冒険者パーティーが、ご乱心のようで、必要以上に攻撃仕掛けてきて、現場が大混乱でして、10階層は他の社員さんの担当なんですけど…すみません」


 正直行きたくないんですけど。嫌なんですけど。拒否したいんですけどぉぉぉ。


 ボク今日は、西の2階層で、駆け出し冒険者相手に楽にすぐ退場する予定なんですけど…。


「…わかりましたよ。俺に任せて下さい。」


 イヤ!やっぱ任せないで!''俺に任せて''とか、なに格好つけてんの!俺って誰ですか!?

この馬鹿ブリ太郎!


「助かります。あとは、ゴブ吉さんと、リン次郎さんのベテラン組も居ますし、他にも手が空いてるオークさん達も参加してくれるそうです」


 めっちゃ笑顔で、こっち見てる。ベテラン組も出るなら、断れないですよね。


「じゃあ…いってきます…」




【北のダンジョンにて】


「おいおい、何だよ、さっきから雑魚しかいないんだけど、どうなってんの」


 ハァァァ。めっちゃ態度悪いんですけど、こっちは、わざわざ担当外から、ヤられに来てるのにさ。

 魔物でも、心はあるよ、傷つくよ。


「オラオラ!このAランク冒険者、氷結の不死鳥様に殺されるんだからよ、名誉なことだろ!ほら掛かってこいよ。」


 口も態度も悪いけど、パーティー名がダサすぎない。(ププッ)

 氷か炎かどっちかにしろよ。せっかくの不死鳥の炎が消えちゃいますよ。


「リーダーこっからは、俺に任せてくれ。いくぞ!ライトニングスピア」


 いや!氷でも炎でもないのかよ!びっくりしたわ。しかも、威力ヤバいんですけど、流石Aランクですけど、他の冒険者にも被害出てますよ。一番やっちゃダメなヤツ。


 ハァァァ。こういう人達いろんな意味で恐いんだよな。どうしよう。平ゴブリンには、荷が重いよ。

 昨日は、良かったな。休みで、朝もゆっくり起きて、遅めの朝食に、昼は友達のゴブリ太とショッピング、夜は大好きなアニメ観て、幸せだったな。


 ハァ。朝から溜め息ばっか。休み明けで、しんどい時に対応する相手じゃないよ。


 あれ?ゴブ吉さん、一人でどこにいくの?

あっ!サポーターのところに向かってるのか。どうしたんだ。


「おい!ゴブリンが一匹マリアのところに向かったぞ。攻撃しろ」 


 危ない!ゴブ吉さん!


「待って!このゴブリン、よく3階層にいるヤツじゃない!」


「何言ってんだよ。そんなわけ…、本当だ。3階層のヤツだ。えっ?ここって40階層じゃないの?」


 えぇ!まさかの階層間違いで、弱すぎるって怒ってたの!何それ。理不尽!


「誰だよ、40階層って言ったヤツ。3階層じゃん!」


「えぇー恥ずいー。もう帰ろうよ」


 3階層でもないんですけどね。何してるの、この人達。


「3階層のゴブリンさん。教えてくれて…その…ありがとね」


 えっ。マリアいい人だった。…というか、ゴブ吉さんと知り合いなの?ゴブ吉さんスゴッ!


 


「みなさんお疲れ様でした。今日の分の緊急出動は、別で手当てが出るそうです。」


 フゥー。1日大変だったな。まだ少し仕事残ってるんだよな。早く終わらないかな。

 まぁ手当てが出るなら、給料上がるし、その分で、マンガ新刊買おうかな。よし!次の休みの日に買っちゃおう!


 休みまで、あと4日。早く休みにならないかな。楽しみだな。





最後まで読んでいただき、

ありがとうございます。

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