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転生魔剣士のエンジョイ生活  作者: 羽田とも
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5話 楽しい魔法遊び

 俺はついに四歳まで成長しました。


 歩いたり走ったり自分の好きなように動けて充実した日々を送っている。


 今日は野原に行ってみよう!


 俺は自室から出て外に行こう階段を歩いていた。


「どこに行くのレイ?」


「エル兄さん。今日はちょっと野原に散歩に行こうとしていたところ」


「そうなんだ。今はガイアス父さんがいないし、気を付けてね」


「はーい」


 と間延びした返事をした。


「サラ、セーラ ちょっと野原に散歩してくるね」


 玄関に向かっている間にあった二人に言った。


「「気を付けてくださいね。レイフォード様」」


「うん。わかった」


 そうして俺は屋敷を出て、きれいな空気を胸いっぱいに吸い込み歩いて行った。


 ちなみにガイアス父さんとカレンは王都に行っている。なんか色々と大変らしいが詳しくは知らない。あと数日で帰ってくるみたいだ。


 いつ来ても涼しい……


 俺は草むらの上に寝転んだ。


 今日は何をしようか?


「空が青いなぁ。前世でこういうこと一回もしたことがなかったな」


「そーらを自由に飛びたいな~~♪」


「はい! タ〇コプター~~♪」


 魔法で空飛べたりしないかな?


 うーーん。飛ぶには重力よりか大きい力で引っ張ればいいのかなあ。


 いや、それよりか重力と反発するイメージで力魔法を作ってみるか。


 は!


 すると俺は上に跳ね上がり、そして急激に落ちた。


「いてええええ」


 いけそうだったのにな。もう少し集中して持続させればいけるかな。


 はああ!  いけた! おぉ、ぐらつくな。もっとバランスを取らないと。


 それから俺は三時間ほど練習してうまく飛べるようになった。


 結構難しかったな。けど魔力はあんまり使わないし。空を飛べるのは思っていた以上に楽しかったな。もっとうまく使えるようになったらほかのところに行ってみたいな。けど高さを出しての練習は難しそうだ。危ないし。後々考えるとしよう。


 名前はどうしよう。正式名称は知らないしな。重力に反発するか……アンチグラビティ(仮)とでもしておこう。


 さて満足したことだし家に帰るか。




 四歳になって分かったことがいろいろある。実践的なこともできるようになったから実験しやすかったし。 


 まず力魔法のことだ。最弱とか言われているが思っていたより弱くないと分かった。この世界の魔法がどの程度なのかはわからないが結構使える魔法だ。今日のアンチグラビティなどは空を飛べたり、結構便利な魔法なのだ。ほかにも物を力で引き寄せたりすることもできたり、身体強化ができる。あと圧縮したり、力が関係してれば大体操作できるのではないかという結論に至っている。


 詠唱は全くと言ってもいいほど必要はない気がする。イメージ力で魔法を使えることが分かったしね。力魔法の場合は力を意識してイメージすれば新しい魔法?を作って使えるみたいだし。


 次に創造クリエイションだ。家を作ろうとしたら、一応ログハウスみたいのが作れた。そう思ったら魔力がごっそり持っていかれた。魔力を増やす特訓をしていたおかげで何とか魔力が空にはならなかったが結構魔力を使う。ログハウスの中に入ってみたら白い壁で外側しか作れてなかったことを悟った…… さすがにこの規模だと内装までイメージできなかったようだ。いったんそこで休憩してみたが居心地はよかった。そのあと流石に目立つので消したが。


 火や水、氷なども作れて力魔法とのかけ合わせで火を圧縮して火の玉や水の玉ができた。氷はつららのようにして空から落としたら地面に突き刺さったのでボツにした。だって危ないんだもん。攻撃魔法としては優秀そう。あと夏には必需品だね。


 食べ物も作れるのかと思ったので作った。結果はラーメンやスパゲティなどは作れなかった。だが、リンゴやキュウリなどは作れた。どうしてだろうか?材料みたいなものは作れて、調理されているものは無理なのかな?味はおいしいとは言えなかった。イメージする労力に対してコスパが悪い。家で食べてる新鮮な野菜のほうがよっぽどおいしかった。


 あと、一応車を作ってみようと試みたが無理だった。ちょっと悲しい。



 魔法遊びから帰ってきた俺はもう六時になってしまっていたので部屋に戻らずに風呂に入ろうとした。


「サラ、お風呂って沸いてる?」


「はい! わいてますけどエルディス様が入っておられますよー」


「エル兄さんならいいか。俺も入ってくるよ」


「着替えは置いてありますので」


「ありがとう。サラ」


 うちのお風呂は木製だ。檜風呂なのかはわからないが高級感があふれ出てている。ガイウス父さんがこだわったお風呂だ。


 ちょうどエル兄さんがお風呂から上がったところだ。


「レイ、お帰り。着替えはそこに置いてあるよ」


「ただいまーわかたー」


 俺は服を脱いで風呂場に入り早々に体を洗い、熱い湯船につかった。


「あー……。しみるわーー」


 おっと、いけないいけない。なんかおっさんくさいな。


 けど日本人としてお風呂好きなのはしょうがない。普通お風呂はお金持ちしか持ってないらしいが、うちはガイウス父さんがお風呂好きだからあるらしい。とても感謝している。


 数分経って、お風呂から上がり部屋に戻った。


 ベットにダイブし休憩していたら、下からバタバタうるさい音がした。多分セレナ姉さんが帰ってきたのだろう。


 それからベットでうたた寝をしているとドアがノックされた。


「レイフォード様。夕食の時間ですよー」


「はーい」


 俺はベットから離れたくない欲望を制し、重苦しい体をどうにか持ち上げて階段を下りて行った。


 自分の席に着こうとすると既にエル兄さんとライラ母さんが席についていた。


 我が家では基本、家族全員で食事をすることになっている。今日はガイアス父さんがいないので、あとはセレナ姉さんだけだ。


 と思っている間にドタドタと騒がしい音を立てながら、セレナ姉さんがやってきた。


「お待たせー」


「じゃあ、セーラ料理を持ってきてもらえるかしら」


 今日の夕食はペペロンチーノだ。あとはサラダやコーンスープ、マッシュポテトなどがあった。


 ずっとパンや麺なので米が恋しい。一応米があることにはあるのだがリゾットとして使われている。日本人なのでたまには和食が食べたい。


 けど今の料理に不満があるわけでもない。普通においしいからね。


 全員が夕食を食べ終わり、デザートのイチゴを食べているとライラ母さんが口を開いた。


「明日お父さんが帰ってくる予定だからね」


「ねえ、レイお土産は何だと思う?」


 お土産か…… 何かな? 王都のおいしい食べ物とか? と俺が考えてると、エル兄さんが苦笑いしながら言った。


「セレナ、たぶん今回はお土産はないと思うよ」


「えー…… なんで? そういえばお父さんはどうして王都に行ったの?」


 俺もそれは知らないな。


 エル兄さんはライラ母さんに目線を移し、複雑な表情を浮かべた。


 ライラ母さんも複雑な表情をしていたが、やがて決心したのか俺とセレナ姉さんのほうに顔を向け話し始めた。


「一応、あなた達にも知らせておくべきね。今回、お父さんが王都に行った理由はね。お父さんの弟さんが亡くなってしまったからなの。弟さんは長い間病気を患っていたんだけど、それが悪化してしまったみたい。お父さんはそれで王都に行ったの」


「「そうだったんだ……」」


 結構重い理由だったな。それじゃあお土産はないだろうなー


 ーと思っていた。しかし俺は次の日に知ることとなる。お土産よりかすごいのをガイアス父さんは我が家に持ち帰ってくるということに…………



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