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Lv5

こんな駄文にも関わらずブックマークしてくださるお方が……


テンションMAXになりもう一話更新です


ありがたや有難や

m(_ _)m

「ひ、、、、ひっひっひ!驚かせおって、ヒトの黒炭の出来上がりじゃわい」


黒炎が一気に燃え上がり瞬く間に消えていった。後に残ったのは千早だった真っ黒に焦げた塊。顔だけになった竜はもはや風前の灯火のような存在になっていた。


『……小僧、生き抜いてみせよ。そして願わくば日々日向ぼっこでもできる平和な世を、、、』


「やかましいわい、そろそろ逝け!!」



ドゴォッッッッ!!



リッチーが力を込め腕を振り降ろすと、竜にトドメを刺す最後の爆発音が響いた。


「やれやれ、最後に骨が折れたわい。だけにの。ひっひっひ!、、、ん?焦げ臭いのぉ…」


リッチーは高笑いの後、千早だったものが燃え燻った匂いを感じ振り返った。


「ヒトの分際で、、、そりゃ!」


ゲシッ!


と黒い塊に足蹴りをすると、塊は湖に向かい転がりドボンと沈んだ。


「やれやれ。さて、儂も帰るとするか…」


リッチーが淡い光の柱に消えていくと、辺りには静寂が訪れた。


静かに湖の底に黒い炭の塊が沈んでいく。


そして、

竜の血と魔力が混ざった水でできた湖は、ゆっくりと水位を下げていった。






ーーーーーーーーー






千早が黒炎に焼かれる一時間ほど前のこと…


ナーブヘルム王国の城、城門の前では兵士たちが集結していた。


「全員よく聞け!これより、国王の命により先ほど南の山に落ちた正体不明の物体の調査を行う!!」


20名の王国兵の前に立ち指揮をとるのは若い女性であった。背は女性にしては高めだろうか、170cmあるかないか程。燃えるような長い赤い髪を後ろで束ね、欧州風の人形のような端整な顔立ちをしている。

男ばかりの兵士たちの中で紅一点とも言える存在なのであろうが、赤を基調とした印象的なプレートメイルを纏ったその姿からは安易に近寄りがたい勇ましさを感じる。


一人の兵士が声をあげた。


「失礼ですがナナ兵士長!山に落下する物体を見たという民の報告を聞くと『竜のような姿の魔物だった』とのことです!危険ではないのでしょうか?」


その発言に周りの兵士たちがざわめく。

ナナと呼ばれた女性は発言した兵士を睨みつけた。


「危険はないか、だと?貴様、それは王国兵士としての発言か?それとも一個人としての質問か??」


「い、いえ……失礼しましたっ!!」


ナナの突き刺すような鋭い眼差しに兵士は何も言えなくなる。同時に、ざわついた兵士たちもピタリと喋るのをやめた。


「二度とくだらんことを口にするな。軟弱者など、王国兵には要らん」


怒りを帯びた視線を外すとナナはそう言った。


(臆病なやつらめ、男のくせに)


ナナはこれまでの人生を必死に生き抜いてきた。幼い頃森に捨てられ、拾ってくれた娼婦はナナが物心つく頃には男と何処かへ消えてしまい、食べるために盗みをしたり強盗まがいに奪ったりと必死だった。

ある日街のゴロツキと喧嘩をしていて半殺しの目にあっているところを先代の兵士長に救われ王国兵士にと誘われたのだが、男ばかりの環境の中、現在の立場も正に死にものぐるいで掴んだのだ。


そんなナナだからこそ、男は大嫌いだった。特に情けない男を見ると反吐が出そうになるというもの。先程の兵士にパンチの一つもくれてやりたいと拳に力が入ってしまう。


「いいか、我らの役割は状況の調査であって魔物討伐ではない!無論、街の外壁を出たら魔物との遭遇は避けられないだろうが無理はするな、生きて帰城し王へ報告をするのだ!以上、全員馬に乗れ!出発!!」


喧嘩っ早く短気な彼女だが、今は集団をまとめるという立場にあるので余計なことはしない。


(あたしは、男なんかに負けたりはしない)


赤い鎧を先頭に、城から千早の居る洞窟に向けて調査隊が出発した。

基本一話ずつ更新頑張ります。

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