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脇役は脇役らしく日常を送る  作者: white-under
体育祭ー本番編
35/42

体育祭-本番-(3)

ただいま。

諦めが有名なこの学校の体育祭は、保護者を含めて地域住民、他校の生徒にもこの日だけ(?)は諦めがついていた。

「「よし、休憩時間だ!」」

「その前に『借り物競争』」

「「oh my gosh ! 」」


馬鹿な人たちをおいて、さっさと終わらせますか。

俺が唯一出場する競技だ。

それ以外は、脅・・いや、ほかの人に押し付けた。

何もなかった、うん何もね。


『午前最後の競技に出場する生徒は入門状に集合してください』


「よし」

俺は最初で最後の戦いで生き残るために、一層気を引き締めた。



入場門前にはすでに、ほとんどの生徒が集合していた。


「お、霧島が最後か」

体育の舞田先生が俺の名前を言った瞬間に、集合した生徒全員が静かになった。

俺は『まだ』悪いことしてない。失礼な奴らだ。


「お前はここだな。うん、今までの競技違って静かになるの早かったな。優秀優秀」

(((いや、霧島がいるからだよ!!!)))


「俺たちは優秀なんで」

「うんうん、いいことだ!」

(((舞田先生、だまされてるよ!!!)))


『続いての競技は借り物競争です。今回はどんな借りるものがあるのでしょう』


「よし、行こう」


ぴっぴっ

という間にあと少しで俺の番だ。

気にしなくても特に何もなかった。

校長のヅラとか先生の車のカギとか、本当に彼女にしたい人とかそんなものしかなかった。


『誰か~小熊を持っている人はいませんか~』

『かつらが欲しいです』


「・・・(あれ?女子のものにああいうの入れたか?)」

「よし、次」

「俺か」

「「「ゴクリ」」」

(そんなに俺が恥ずかしいものを引くのを楽しみにしているのか。まあ、気にしないけど)

「よーいドン!」

トコトコとほかの奴らとは違い、俺は歩いて抽選所に向かった。

(残り物には福が・・・うん。ごめん、なかったわ。ほかの奴らは・・・)

「人前で・・・『着用している脱いだパンツ(ほかほか)』」

「俺の人生はここまで・・・『女子生徒の制服 (クンクン)』」

「まだ無いから無理でしょ・・・『次回の定期考査の答案(鍵のついた金庫にあるかも)』」


「俺はまだ当たりの方だな」

「「「・・・ちらり」」」

「見られても困らないからな」

俺はほかの奴らにお題を見せる。

『今、気になる人』

「「「放送委員~ここにマイクを持ってこっちにこい!!!」」」

(あ~そういうこと。別にいいけど、後で記憶を消せばいいから)

「はい、これね」

俺は放送委員にお題の紙を渡し、その場をあとにする。

それじゃあ、行きますか。

そのマイクをもって。

「ちょっ、「は?」すみませんでした!!!!」

『えーと、俺が気になる人は・・・さて誰でしょう?』

「「「はあ?」」」


さすがにそうなるよな。

俺に対してのお題なのに、周りに聞いているんだから。


『・・・誰かいませんか?俺の気になる人になりたい方はいませんか?』

うん、これでいいだろう。俺に被害はなし。


「兄ちゃん・・・」「孝兄・・・」「孝之・・・」

「「「(兄ちゃん(息子)に代わって皆さんに謝りたい)」」」

二次被害が出てたのは知りもしない。


『う~ん、誰もでない』

(((でしょうね!!!いたとしても恥ずかしだろ!!!)))


「私じゃダメかい?」

『・・・』

「無視かい?あんたと私の仲じゃないか。激しかったあの夜を忘れたとは言わせないよ」

「「「はあ?・・・えーーーー!」」」

「誤解を生む表現するな!殺すぞ!」

「殺ってみるかい?ここで」

「・・・いいえ」



「兄ちゃん」「孝兄」「孝之」

「「「ついにやらかしたか・・・」」」

家族は何があっても何も知りませんと答えようと、心に決めた。


「フフッ、霧山君と今後のお話ししないと・・・」

「薬を持ってこないと・・・」

「・・・孝之のバカ」


「ブルッ、これは・・・・・・今日は俺の命日か?」

「あんた・・・弱くなったね」

「美也さん、この俺でも死神には勝てませんよ」

「あたしがその死神とやらから守ってあげようか?」

「結構です」

「遠慮するな。若造が」

美也さんが、俺を俵のように担ぐ。


「「「・・・フフッ」」」


うん、何で俺の周りには火に油を注ぐ人が多いのかな。

計画が台無しだ。


「それじゃあ、行こうか。ゴールへ」

「俺にとっては違ったゴール(墓場)になりますけど」

「ははは」

「やっぱり楽しんでません?」

「楽しいも何も、私をいつでも本気だからな。孝之」

「・・・」

うん、この人には敵わなし、敵には回したくはない。


「よし、ゴールだ。そこの君、これでいいか」

ゴールテープの向こうで俺を下ろし、体育委員に聞く。

「あ、はい!!!」

「それは良かった。孝之、またな」

ヒラヒラと手を振りながなら、トラックから出ていった。


ちょうどその時、学校のチャイムがこの静けさを壊した。

『えー、トラブルが起きましたが、これにて午前の部を終了し、借り物競争の得点は無しとします。午後は応援合戦からスタートします』




「・・・逃げよ(帰宅)」


俺は本気で走って帰った。

俺しか知らない隠れ家に。



おかえり。

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