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脇役は脇役らしく日常を送る  作者: white-under
体育祭ー本番編
34/42

体育祭-本番-(2)

「次は生徒宣誓です」

「「我々生徒一同は……」」


適当に選ばれた男女が校長に決まり文句を言っている。

俺だったら……生徒指導行きだな。


「暇だ、暇すぎる」

中途半端の位置にいるため殆ど気付かれない。

まあ、本番で注意する先生なんかいないが。


「まだ、母さんたちは来てないのか」キョロキョロ

見える範囲で探すがいない。

そして、その途中で七下先生と目が合い、生物教室行きが決定された。




「生徒退場!」

ずっと立っている拷問(開会式)も終わり、放送委員の合図と共に後ろにあるテントに向かって走る。


「やっと終わった」


俺はテントで休まず校舎の日陰になっているところに行く。 校舎は施錠してあるので入れないが中庭?までなら近付ける。

中庭といっても校舎がコの字になっているので中庭といえるかは微妙なところだが。

ここはテントの方と違ってあまり人はいない。


それにしても出番まで暇だ。

暑苦しい応援もしたくないし。

桜花委員長や生徒会長、有安の声がこちらまで聞こえてくる。

委員長は良いとして、生徒会長(ナンパ)や有安(写真)が目立ってどうする?

集中できないと思う、特に女子。

理由は変人なのにイケメンだから。



「残念すぎる」

「何が?」


振り向くと弟がいた。2人の女子を連れて。


「お前のこと」

「俺!?」

「あと、誰?」

「たった1時間くらいで実の弟のこと忘れる!?」

「忘れるものは仕方がない」

「酷すぎる!」


弟と話しているところに

「ちょっと良いですか?」とセミロングの女子A(1年)が口を挟んでくる。


「何?」

「実の兄だからといって言い過ぎだと思います」

「そうか?普段からこんな感じだけど?」

俺は普通に答える。


「康明、そうなんですか!?」

「そうだよ。だから詩野、落ち着いて」

「そうそう。昔から孝ちゃんはこんな感じだったし」

「おい、弥生。幼馴染みだからって孝ちゃんは無いだろ」

「孝ちゃんは孝ちゃん。康明には敵わないけど」

「ああ、弥生にとっては俺がこいつのオマケだもんな」

「???」

詩野という女子が俺たちの会話に着いていけず混乱している。


「康「詩野、大丈夫?」……」

気付いているなら最初からしとけ。


「だ、大丈夫です」

康明の顔が近すぎたせいか顔が紅くなっている。


「むっ。康明、私も」

弥生も康明にお願いする。


「えっ、何を?」

うん、弥生。それは間違ってるぞ。

求めたら駄目だ。

襲え、今すぐに。


そして、俺はイチャイチャでイライラする前にその場を離れた。

頑張れ、弟よ。


中庭からテントに行くとある二人が正座をしていた。

生徒会長と有安が。

やり過ぎたな。


「有安、お疲れさん。あと、生徒会長も」


「「あぁ、孝之(君)か……」」


二人から話を聞くと予想通りだ。

有安はテントから写真を撮れば良いものの

競技の邪魔したり来賓の前で撮ったりしたらしい。


そして、生徒会長は保護者席にいる人にまでナンパをし始めたらしい。


それにしても毎回毎回怒られているのに学習能力が無いのだろうか。


去年も同じようなことをして正座しているのに。

まあ、変なことに巻き込まれる前に退散だ。


「ここにいても暇そうなので」


二人にそう言い安全地帯に逃げる。


「「待って!」」

しかし、二人が俺の足を掴む。


「……」


「孝之、ここは天国だぞ。誰にも邪魔されずに女子を見放題だ!」

「しかも!イケメンの俺たちといることで君も女子から視線を感じられるぞ!」


有安、それは犯罪者の一歩前だぞ。

そして、その視線は不審者を見ているときの視線です。


「離せ、犯罪者ども!」

「「犯罪者ではない!紳士だ!」」

紳士はそんなこと言いません。



「「よし!一緒に居よう楽園に!!」」

ビシッ



……そうビシッと決めても周りの目はさっきと

変わってないけどな。



「このバカども!こっちに来い!」

「「イタッ!!」」


「…………」


1年生の体育担当の舞田先生だ。

「お前は……良いだろう」


「どうも」

舞田先生はまだ知らないんだろうな。

この体育祭が普通の体育祭とは違うことをこいつらの諦めなさを。




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