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脇役は脇役らしく日常を送る  作者: white-under
体育祭ー準備編
31/42

体育祭-準備-(4)

 会議室から出た俺は1年教室前を悠悠と歩いていた。


「何とか脱出した。それにしても残っていないな」

 俺が見る限り1年教室の電気が消えている。その中でもあるクラスだけ異様な空気を醸し出していた。

「…嫌な感じがするんだが」

 しかし、今ここで引き返すわけにはいかない。引き返してしまうとあの団体の誰かとあってしまう可能性があるからだ。俺は考えるのをやめて今進むべき道を選ぶことにした。


ヒョコ

 だが俺はその教室が気になり極力気配を消し覗き込んだ。結果的にこの行為が致命的になってしまったなのだが。

「どなたですか?」

 物の数秒でばれてしまった。

「ばれるの早くない?」

「敏感ですから。特に視線とかは」

 俺にそう答えるこの少女はいったい誰なのか。俺ももこの学校にいる教師を含めた2,3年を知っているものの1年生全体を把握している訳でもないので分からなかった。


「えーと、あの霧山先輩ですよね?」

 俺が脳の引出しから探していると少女の方から話しかけてきた。

「俺のことを知っているのか?」

「はい。私を含めて1年生の中で知らない人はいないと思いますけど」

「予想だけど俺より弟の方が有名だよね?」

「康明君も人気者ですけど新聞部の私には霧山先輩の方が取材の価値があります」

「君はあの新聞部なのか?」

「はい、申し遅れました。私は1年1組、新聞部所属の中谷はるかです。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」


 俺は中谷はるかといった少女の勢いで敬語になってしまった。

「私は後輩なので敬語はちょっと。それに新聞部と情報部の良好な関係を保つためのほか個人的なお願いも出てくるかもしれませんし」

 中谷はるかはフフッと笑いながらこの俺に握手を求めてくる。その行動に警戒をしながらも右手を出す。

「あれ?」

 中谷はるかは孝之と握手しながら首を傾げた。

「どうした?」

「私の中の霧山先輩のイメージが少し崩れました」

「ん、イメージ?」

「はい。もう少し警戒心が強いと思いました」

「あーなるほど」

 俺も中谷はるかのイメージというのが分からなかったが警戒心という言葉に納得した。

「まあ、最初から警戒心が強すぎると相手のことが分からないからな」

「それはそうですけど、もし私がナイフとか持っていたとしたら今頃大変なことになっていましたよ」

「そのときはそのときに適切な行動をするまでだよ」

ニコッ

 俺は中谷はるかに微笑む。

「ゾクッ」

「先ほどはすみませんでした」

「いや、俺も変なこと言って悪かった」

「いえ、私が先にしましたから霧山先輩は謝らなくていいですよ」

「分かった。それよりそろそろ帰ってもいいか?」

 俺はあの団体から逃げていたことを思い出した。

「はい、大丈夫です。私も時間的に帰るので一緒に帰っても良いですか?」

「悪い、少し急ぎの用事があるからまた今度」

「わかりました。また今度一緒に帰りましょう」

「お疲れ」

「さようなら」


 俺は中谷はるかがいる教室から出て急いで下駄箱に向かう。その後、無事に家に帰ることができた。




俺が帰った教室で―――

「フフッ、あの時の先輩の顔…予想通りゾクゾクした~。もう一度してくれないかな~。」

と中谷はるかが言っていたのは本人以外誰も知らない。




いきなりの新キャラごめんなさい。

今後出すかはわかりません。

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