35話 特別教室にて
今日の朝は特別クラスのホームルームがあるため、何時もより早く登校しなければならない…のだが。
「なあカール君。君、ちゃんとアラス君に今日の事伝えたんか?」
ガチャンと音を立てながら立ち上がり、窓から差し込む日の光を鬱陶しそうに見ながら、オルドはカールに話しかけた。教室中の視線は、一斉にカールに集まる。
ーーまあ、眠り姫は何時もの如く机に張り付き、可愛らしい寝息を立てていたのだが。
「…………」
沈黙。頬から垂れた一筋の一雫は、果たしてこの照り付けるような暑さのせいなのであろうか?その答えは、火を見るよりも明らかだった。
カールは昨日の剣術の授業がハード過ぎた為、寮に着き、部屋に入った瞬間に疲れて寝てしまった。当然、アラスの事など頭の片隅にも記憶しておらず、頼まれていた伝言を一切伝える事無く、登校して来てしまったのだった。
既に特別教室では、アラスと例の2人以外の全ての特別生が着席していた。本来はS’aだろうが何だろうが絶対参加のHRだが、この2人については既に学校側も諦めている。
先程から静かになったり騒がしくなったりを繰り返している校門を心配そうに見たラフィスは、(ひょっとしたらまたアラスさんが問題を起こしているんじゃ…?)と、心配になり、窓からその方角を見ようとした。
「さっきからの騒ぎ、もしかしたらアラスさんがまた何かやらかしてるんじゃ無いですかね〜?」
そう思ったのはラフィスだけではなかったらしい。美しい蜂蜜色の髪を鬱陶しそうにかきあげたアリスは、誰に問うでもなく、ポツリと呟いた。恐らくこれを聞いていたのはラフィスだけーー
「そうですよねアリス様!僕もそう思います!!」
ではなく、それなりに離れた位置にいたカールがアリスの言葉に反応した。ラフィスは『アリスに対してのカールの態度からは、何処か尻尾を千切れんばかりに振る犬を連想させられるな…』と、以前アラスが言っていた事を思い出した。
「あーはいはいそうですねー」
左手をヒラヒラ振りながら、アリスは適当な対応をする。自分に信仰心を丸出しにして来る人は好きじゃない。アリスはカールのようなタイプは苦手で、嫌いだった。
それでも反応しただけマシだ。何時もなら無反応。その分、カールの喜びようは半端なかった。
「うわー!!アリス様が返事してくれた!!今日は最高の一日だ!!!」
飛び上がって喜ぶカール。カールからしたら神様と会話出来たのと変わらない。
ーーそう言えば分からなくもない反応だが、それでも目の前でやられれば気分が悪い。というかキモイ。
アリスは(あ〜早くアラスさん来ないかな…)と考え、騒ぎが完全に止み、今度は物音一つしなくなった校門の方をボーっと見た。
「普段はどんな対応されてんねん……」
流石のオルドも哀れんだが、(まあ、本人が嬉しそうやし、かまへん…か?)と、あやふやな考えを頭の中で延々と繰り返し、席に着いた。
(伝言が無いなら来なくても仕方ないわね…)そう判断したヘレンは話を進めようとする。それを察したのだろう。ルークが「静かに!」と少し大きな声を出した。
教室は途端に静かになり、(若干一名を残して)全ての視線がヘレンに集まった。姿勢を正すための布すれ音が辺りに響く。
どうせ今日のHRは大した事を言うわけでは無い。Sクラスには関係の無い、『クラス対抗勝ち抜き戦』が開かれるという報告だけだ。
『クラス対抗勝ち抜き戦』は『聖エミュル魔法学園』の正式行事の一つだ。これは1〜4年生合同で、A〜Eクラスに分かれ戦う行事で、新入生を楽しませる為にあるイベントだ。
ただし、これはSクラスは参加出来ないタイプの行事であり、そのせいで暇になるSクラスの生徒は、基本的に何らかの委員会に入って時間を潰すのだが…このメンツ相手に呼び掛ける勇気のある委員会などなく、結局新一年生は全員無所属なままだ。
(力になってあげたいとは思うんだけど…この子達色々面倒なのよね…下手に入れさせると問題を起こした時に大事になるし、アリスちゃんはそもそも何処にも入れないし…はぁ……気苦労が絶えないわ…)心の中で盛大に溜息を吐いたヘレンは、スッと前を見据えた。
気持ちを入れ替え、掌をパンッと打ち鳴らし、視線を完全に集めようとしたヘレンだったが…セイメルは起きない。諦めたヘレンは口を開けた。
「え〜。今日集まって貰ったのーー」
ドガァアアンッッ!!!!!
ーー轟音。
一瞬、神々しい光が辺りを強烈に照らし、唐突に吹き飛ぶ扉。煙の中からは、薄っすらと人影が見える。
「……………って、え?」
惚けたヘレンの声。当然、部屋の中の誰もが目を見開いている。ちなみにセイメルは一瞬起きたが、また寝た。
「待ちなさいよ!!!」
聞いたことのない元気そうな声に首を捻るラフィス、アリス、カールを尻目に、他の生徒、教師は慌てて机の下に避難した。
「こんな所で≪光柱≫撃たないでくれますかね!!?」
珍しく焦ったような声。使う分には問題ないが、俺は光魔法の神々しさを放つあの光が嫌いだ。何か浄化されそうになるし、生理的に受け付けない。その為、光魔法である≪光柱≫に≪魔法破壊≫を使うでもなく、無様に逃げ回っている。視界に入れたくも無いのだ。
光魔法第二階級≪光柱イ≫は、掌から高密度の光魔法を放つ魔法だ。魔族に対する効果は絶大。魔族にはキツーイ、一撃である。
とはいえ、俺には一切そういった効果は期待出来ないのだが。
とにかくその光を見たくない俺は、残像が見えそうな程早い前転宙返りで特別教室に飛び込んだ。
「なあ、違うんだって!!あの時お前の胸を触ってたのは事故なんだよ!!お前がいきなり起き上がるからたまたま当たっただけで…マジで看病してたんだよ!!!」
ーーすぐさま立ち上がり、必死に説得する。その言葉の真偽は誰にも分からない。砂煙のせいで豪奢な装備一式は埃まみれだ。
何時ものクール系キャラは何処へ消し飛んだのか。始めて見るアラス・アザトースの一面に様々な反応を見せた彼らは、それでも危機を感じ、各々の持てる最高の防御魔法を自らに施した。
ーー施せないラフィスはアリスの元へ。未だ寝ているセイメルはルークに机の下へと引きづり込まれた。
「嘘ばっかり言うんじゃ無いわよ!ジョシュアはまだ起きないし!!胸は触られるし!!もう、絶対に許さないんだから!!!」
顔を真っ赤にしたアルメルはキッと俺の事を睨み付け、粉々になった扉をバキバキと踏みしめながら、美しい金髪のツインテールを振り回している。
部屋に入ったアルメルは、再び呪文を唱え始めた。
「"死ねぇ!変態ゴミ虫ーーー!!"≪大爆発≫!!!!」
呪文詠唱とは基本的に自らが考えるものであり、十人十色だ。呪文詠唱の役割は魔法発動のイメージの手助け。当然、このような滅茶苦茶な詠唱でもイメージさえできれば魔法は発動する。
胸を触ったのは事実。これは大人しく罰を受けるしか無いか…いや、俺は本当に看病してたんだけどな……下心は、まぁあったんだけど。
流石の俺もここで開き直り、≪魔法破壊≫を使う程無神経ではない。今回は俺が悪い。そう割り切った俺は、真正面から≪大爆発≫を受ける事にした。
爆発魔法第二階級≪大爆発≫。戦場で最も重宝される魔法の一つだ。広大で絶対的な破壊力をもつ爆発を生み出す魔法。それがどれほど恐ろしいものか…もし、生身で受ければ、『チリひとつ残らない』という言葉を現実に再現出来るだろう。
ーーこれを受ける事で償いになるなら…
ただ、俺にも、一つだけ思う所があった。己が体が消し飛ばされる恐怖よりも、もっと大事で、重要な事。この言葉を口にするだけで、曇天のように曇り、闇に染まった心に一筋の光明が見て取れるだろう。俺は、その思いを声高々に叫ぶ。
「俺は、変態でも無ければごみ虫でもねェェェエエエ!!!!」
ドッッカアァアアンッッッ!!!!!
ーー途轍もない爆音が響いた。ドサッと倒れたような音を発したのは果たして誰だったのだろうか。
煙が晴れる。
そこには、消し炭と化したアラス・アザトースの姿があったーーというか、アラスの姿は無かった。
〜数分前〜
「すいませーん。誰かいませんかー?」
あの後、2人を抱えて保健室に飛んだ俺は、無駄に大量のベッドがあるこの部屋で大声を出していた。全体的に真っ白な部屋が多い学園で、ここは特にその傾向が顕著に見られる。
「チッ。誰もいねぇじゃねえか…」
ボソリとそう呟いた俺は、2人を近くにあったベッドに寝かしつけた。そこまで柔らかくもない硬いベットに、貴族を寝かしつけるのもどうかと思ったが、我儘ばかりいってもいられない。はっきり言って、この2人の寝心地なんて知ったこっちゃ無かった。
「え〜っと、もう暑いし、掛け布団は要らないかな?」
俺はベッドの上に畳んでおいてあった掛け布団をどけ、2人の汗を拭った。顔色は…まあ、良くないな。当然か。俺は蒸し暑いこの部屋を涼しくするため、氷魔法第二階級≪猛威の吹雪≫を弱めて発動した。
このおかげで部屋は一瞬で涼しくーー寒くなった。あれ…?調節ミスったか?……まあ、別にいいか。どうせ寝てるこいつらには関係ない話だ。
「看病とか久しぶりだな…えーと、ああ、≪回復≫」
2人に手を翳し、緑色の光を大量に浴びせかける。魔力にものを言わせた強制回復だが、所詮は回復魔法第一階級。精神力までは回復しない。
「はぁ…面倒臭い事になったな…あ、こいつの折れた剣持ってくるの忘れた……厄日だ…」
更に増えた面倒ごとに、俺は頭を抱え、アルメルに近い方の丸椅子に、ふらふらと座り込んだ。あの折ってしまった剣の事は、弱かったジョシュアが悪いと決め付け、俺は2人の顔をボーっと見つめる。
今日はバタついてたからな…こいつらも運が悪い。にしても起きてる時はどうであれ、アルメルとかいうこの王族、可愛いな…無理矢理起こしたりはせず、ゆっくりと看病してやろう。授業をサボる口実にもなるし……それにしても、良い体をしてやがる…フッフッフ…眠ってる間に…って、いやまぁ襲わないんだけど。俺、紳士だから。
保健室の教師がいないのは先程俺たちが起こした騒ぎのせいなのだろうが、何にせよいないのは困る。突っ伏しながらも、暇だな…と、考えていた俺は、暇つぶしを兼ねて外的刺激を与えて見ることにした。
ジョシュアとやらが先に起きれば面倒な事にーーいや、どっちが起きても面倒な事になるのは間違いないが、どうせなら女の子と騒いだ方がいいだろう。というか、男なんてどうでもいい。そう判断した俺は、アルメルのホッペをペンペンしようと手を伸ばした。
ーーが、ここで一つの不幸が起きる。
元々学園に置いてある椅子はどれも強固…という程ではないが、頑丈に出来ている。しかし、アラスの座っていた丸椅子は、元が保健室の先生の荷物置き場としての需要しか無かった為、値段の高い頑丈な椅子ではなく、安く、脆い椅子だった。しかも、目に見えて古い。
そこそこの体重がある俺が身を乗り出し、動こうとすればーー
バキッ!
と、音がなり、椅子が折れてしまう。そうすれば当然、俺も前のめりに倒れるのだが…倒れた場所が良くなかった。
ムニュムニュっとした柔らかな感触が顔を包み込む。不思議といい香りがする。少々汗臭いのも、悪くない。(僕は汗フェチではありません)俺は折れた椅子に怒りを覚えるのも忘れ、一時感触を楽しむと、次は手でアレを揉み始める。ハッキリ言って、完全に犯罪だが、俺は事故だと言い張るつもりだ。紳士だと言ってたじゃないかって?いや、幾ら紳士とはいえど、性欲には勝てねぇよ。うん。
しかし……胸部に突如として強烈な衝撃が走れば、気絶していた人がどうなるか…考えるまでも無い事だった。
「ん…?ここは……」
可愛らしく細やかで、少しだけ色っぽい声を出しながら、アルメルは瞼を開いた。窓から差し込む黄色がかった光が、不思議とピンポイントにアルメルの顔を照らし付けた。
絵画のようなそのワンシーンを惚れ惚れしながら見ていた俺は、一瞬で自分が何をしているのかを思い出し、少し赤らみ始めた顔を、ナスのような色へとパッと変えた。
ーー尚も胸から離れられない俺は現在進行形でテンパっていた。
やばいやばいやばいやばいやばい!!!今は寝ぼけていて気付いて無いけど、すぐにバレる!!ここは…ええっと……ああ、そうだ!褒めよう!!褒めれば許してくれる筈だ!!!
テンパった俺の脳みそは、猿でもやめた方がいいと忠告するであろうその作戦を、実行に移した。
「ああ!アルメルさん!!君のオッパイは柔らかくていいね!!!」
ーー少女の胸に顔を突っ込み、両手で胸を揉みしだき、最っ高に高いテンションで胸を褒め称える変態が、そこにいた。
「キャーーーー!!!!」
ーーこうして、物語は元の時間軸へと戻って行く。
▲▽▲
すっかりボロボロに変わったその部屋は、数百年間放置された教室のように、机は粉々に変わり、床はひび割れ、黒板は存在自体が消滅していた。
自分の身を守る事を忘れていたアルメルは、咄嗟に≪結界結≫でその身を包み込んでくれたルークのおかげで無事だったが、残念ながら、その場にアラス・アザトースの姿は無かった。
優秀な特別生たちは全員が五体満足だったとはいえ、完全には防ぎきれなかったのだろう。怪我をしている者が数人いた。しかし、それはヘレンの手によって治癒され為、大した事ではない。アルメルは例のごとく気絶している。
「あ、アラスさんが何処にもいません!!!」
ラフィスの金切り声が廃墟と化した教室に木霊する。それに答える声は中々上がらず、重い空気で、誰もが押しつぶされそうになっていた。
ーーとはいえ、流石に急展開過ぎて悲しむものも悲しめない。それに、消えたのはあのアラス・アザトース。どうせ何時もの≪瞬間移動≫で何処かに転移したのだろうという考えが根底にあるため、そのまでの大事だとは誰も考えなかった。
しかしーー
全員の治療が終わったヘレンはボソッと、それでも、全員に聞こえる声で呟いた。
「アラス君はあの時、一切の魔力を発していなかったわ…それは、つまりーー」
ヘレンの言葉に、重くなっていた空気は、更に、二酸化炭素率100%になった時のように重くなった。
ーーただ、一人を除いて(セルメルさんはまた寝始めました。彼女はいつでもマイペースです)。
「大丈夫じゃないですかねー?ほら、アラスさんの事ですし、魔力を使わない何らかの方法でよけたんじゃないですか?『闘気』とか」
その言葉に、二酸化炭素率が80%くらいに変わった教室の空気は、すぐに次の言葉で100%へと戻った。
「いや…僕も『闘気』をある程度使えるから分かるんだけど、アラス君からは一切の『闘気』を感じ無かったよ……」
机の残骸に座り込み、地面をボーっと見ながら呟くルーク。『魔力』も、『闘気』も感知出来なかった。それはーー
「そ、そんな事はあり得ない!この僕に稽古をつけない内に死んでしまうなんて…そんな…そんな事は………」
その言葉の途中で涙を浮かべたカールを、誰も直視する事が出来なかった。ラフィスも既に、オンオンと泣いている。
それを見たアリスの目は、困惑を露わにしている。
アラスさんが死んだ…?
そんな……じゃあ、私は一体どうすればいいっていうんですか……?
アラスさん以外、誰もいないっていうのに…
アラスさんがいないと、何もかもが終わってしまうのに…
何で?何で死んだんですかアラスさん…
嘘だ…そんなはずない。
あの女だ。あの女がいなくなれば……
還ッテ、来ルハズーー
ーー日差しの絶えた教室に、怒りの炎が眩しく照った。
「"地よ。割れろ。燃え上がれ。怒りを業火に変え、我が力を示せ"≪業火の御柱≫」
誰に聞かせるでも無く、ただ、平坦と、抑揚のないその声は、それでも尚、怒りの感情を表していた。誰も止めることの出来ない程の呪詛を込めたその魔法は、火魔法の第五階級に位置し、敵の足元から灼熱の豪華を噴き出させる殺しの魔法ーー
気絶しているアルメルに除ける術など無い。止めようとアリスの肩を掴んだルークの手は、乱暴に振り払われた。
アルメルの背は地についている。背後が紅く染まった。どれほど離れていても感じるその熱気は、アリスの怒りをそのまま表しているかのようだ。
地が、沸騰する。
「ーー死んで下さい」
ただ、何の感情も込められていない無機質な言葉に、どれほどの畏怖が集められた事か。
勢いよく、烈火はアルメルを包み込んだ。
ーーいや、包み込もうとした。
「極端なやつだな…馬鹿かお前は」
何処から響くその声に、全ての心臓が動きを止めた。
アリスの背後には、いつの間にかアリエルを抱えたアラス・アザトースが立っていた。王族でも滅多に着ないような、見るからに高価そうな服は破れかぶれでボロボロだ。
何処の戦場に行ってたんだよ?と聞かれそうなその格好は、しかし何故か少しずつ修復されていく。摩訶不思議な光景に目をパチクリさせていたアリスとラフィスは、バッとアラスに抱きついた。
抱きつくと同時に、叩きもした。
生きてた。やっぱり、生きてたーー
人の生き死にに、これ程までに固執したのはいつぶりだったろうか…?そんな事を考えながら、アリスはラフィスと共に、これまた久しぶりに涙を流した。
ーー何のことは無い。俺は木っ端微塵になった後、アルメルの影に隠れ、今か今かと登場の機会を待ち望んでいたのだ。『影に隠れる』なんていかにも吸血鬼っぽい行動は、人間味が薄れる為、あまり多用しない。
2人の頭を優しく撫でる。心配させちゃったな…と、俺は自分の行動を後悔した。いや、本当にとんでもない犯罪行為に及んでいた訳だけど。もう二度としないとか誓っても、どうせまたしちゃうんだろうけど。
何故生きていたのかという質問に、曖昧な返事をしながら、俺達は笑いあっていたーー
ーーその日…というか、一時間以内に学園中の誰もが知る事になった特別教室爆発事件は、一週間の間学園中を騒がせることになったのだが、それはまた、別の話。




